小倉孝保のレビュー一覧

  • 空から降ってきた男―アフリカ「奴隷社会」の悲劇―
     ヒースロー空港の直前で着陸態勢に入ったアンゴラからのBA便の主脚格納部から墜落して死亡した26歳の男の人生を追うノンフィクション。主題はアフリカ人がアフリカ人を奴隷のように扱う現状と、行政の不正、絶対的な貧困なんだけど、僕が興味を持ったのは、その男性が欧州を目指すことになった要因の一つとなった女性...続きを読む
  • 中世ラテン語の辞書を編む 100年かけてやる仕事
     100年の歳月をかけて完成した中世ラテン語辞書。本書は、特派員記者である著者が2014年秋ロンドンで「中世ラテン語辞書作成プロジェクト完了」の記事を読んで興味を持ったことをきっかけに、関係者への取材をしてまとめたものである。

     英国人のつくった本格的な中世ラテン語辞書の必要性が英国知識人の認識と...続きを読む
  • 100年かけてやる仕事――中世ラテン語の辞書を編む
    読みやすく、中世ラテン語辞書の制作過程がよくわかり興味深かった。また、辞書編纂史も手際よくまとめられている。

    しかし、どうにも著者独自の言葉遣いが気になって仕方なかった。特に辞書についての話題だけに「言語」という言葉の使い方がいただけない。

    「... 西ローマ帝国滅亡後、各地域の言語に影響を受け...続きを読む
  • 100年かけてやる仕事――中世ラテン語の辞書を編む
    辞書による情報の伝播などを期待していたが、コツコツしたことを書名通り紹介していたので、個人的に期待したことではなかった。また、ラテン語に興味があれば違ったかもしれない。