井田徹治のレビュー一覧

  • グリーン経済最前線

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     いま、私たちのようなエネルギーをたくさん使う生活を続けると2030年までに2つ地球が必要となる。私たちの生活は地球の許容力を超えているのだ。
     このことを解決するためにはどうしたらいいか?解決策は最近新聞をにぎわせている太陽光発電、風力発電、洋上発電などの”グリーンエネルギー”である。
     本書はグリーンエネルギー推進にとりくむ中国・米国・欧州・韓国の例や、自然エネルギー100%で成立しているデンマークの島々を取り上げている。特に中国の取り組みは想像以上であった。例えば”一票否決制”という、省エネ対策のできていない各省幹部と企業幹部を問責する制度がある。さらに今の中国は風力発電量が世界トップで

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    2013年05月25日
  • グリーン経済最前線

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    ネタバレ

    国連環境計画によると、グリーン経済とは、「二酸化炭素の排出を減らし、エネルギーと天然資源の利用を高め、生態系サービスや生物多様性を損なわないような形での人々の収入や雇用を目指す経済」としている(本文より引用)。本著は、各国の取り組み例を示しつつ、グリーン経済について説明している。中でも、後進国の取り組みは新鮮なものがあった。例えば、ブラジルのトメアス州の取り組みは、現存する森林を利用したグリーン経済を展開しており、感心した。しかしながら、終章の日本人に関する記述の部分は非常に危機感を持った。即ち、このままの政策で良いのかという問題意識を持った。とりわけ、こうした環境に目を向けていくべきは東北地

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    2012年07月04日
  • データで検証 地球の資源 未来はほんとうに大丈夫なのか?

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    いつまでも、「安くて安全・いつでも豊富な品ぞろえ」は続かない。それがこの本の付き付ける地球資源の真実だ。
    データのグラフを見ているだけで、放縦な無駄遣いのツケの重さを感じる。
    食料品売り場の値札や品質表示以上に見ておかなければならない。

    しかし、諸業界は忍び寄る資源問題をひた隠しにして、エブリデー・ロープライスを鳴り響かせる。

    その謳い文句に洗脳され続ければ、私たちは、近い将来「パンとサーカス」を求めて暴動を起こしかねない。

    実際、311の直後に、被災地でない所でガソリンやミネラルウォーターを求めて殺気立つ人たちが多くいた。
    地球資源の危機が食卓を襲うことになったら、いったいどうなってし

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    2012年02月27日
  • 追いつめられる海

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     生物がつくる炭酸イオンの結晶にはアラゴナイトとカルサイトという二種類があり、アラゴナイトというタイプの方がPHの低下に弱く、アラゴナイトの殻を持つ動物が酸性化の影響を先に受けるとされている。その代表格がサンゴだ。二酸化炭素は水温が低いほど海水に溶け込みやすいので、同じ大気中の濃度でもpHの低下は冷たい海で激しい。サンゴは比較的暖かい海の生物なので、酸性化の影響は受けにくいとされるが、酸性化した海ではサンゴの成長率が落ちることなども報告されている。さらに深海の冷たい海を好むサンゴも知られており、今世紀末にはこれらのサンゴが暮らせる海はほとんどなくなってしまうだろうとの予測もある。
     アラゴナイ

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    2023年10月13日
  • 追いつめられる海

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    ネタバレ

    温暖化やプラスチックごみ問題はたびたび耳にしたことがありましたが、酸性化や海の酸素が減るデッドゾーンなど、はじめてこの本で知りました。

    プラスチックごみを減らすことも大事ですが、もっと様々な分野から問題について考えていかなければ、海を守ることは出来ないのだと感じさせられました。

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    2023年09月03日
  • 追いつめられる海

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    温暖化に起因する海の熱波の発生による生態系の棄損、陸上の氷が溶けることによる水位上昇と水害の増加。
    二酸化炭素の増加による海の酸性化によって甲殻類やサンゴの生存率が下がることで生態系が破壊され、サンゴによる高潮の防波堤機能が失われることで水害が発生する。
    海に流れ着くプラスチックの増加による生物の生存環境の悪化や、マイクロプラスチックが高濃度の化学物質を吸着して生物の体内に取り入れられることによる生物への悪影響。
    窒素やリンが海に流れ込むことでプランクトンが大量に発生して生じる貧酸素海域。温暖化で成層化が起こることによって生じる貧酸素海域。
    乱獲や温暖化(成層化で表層部の植物プランクトンが減少

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    2023年07月13日
  • 見えない巨大水脈 地下水の科学 使えばすぐには戻らない「意外な希少資源」

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    普段意識せず使っている水の理解が深まった。人類が使える淡水はわずか0.66%らしいがよく耐えてるなと。
    人間が利用している水は主に何なのかと言えば、地下水なのである。富士山や阿蘇山からの湧き水に親しんでいる人にはもっともなことに感じられるだろう。だが、日本全体で見ても、水道水のうち、河川などの表流水だけを利用している人は21.5%である。表流水と地下水の双方を利用している人が66.5%。地下水だけの人は7.4%。つまり大半の人が地下水の恩恵を受けている。

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    2021年06月10日
  • グリーン経済最前線

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    前半は各国の先進的な取り組みを紹介。様々な具体的な事例が取り上げられている。

    第4章では、UNEPが2011年に発表した「グリーン経済に向けて」の内容を紹介している。化石燃料の開発、乱獲につながる漁船、毒性の高い殺虫剤の購入など、持続可能とは言えない資源利用を加速する補助金が世界のGDPの1〜2%に上る。年間1.3兆ドル(世界のGDPの2%)を効率よく投資することによって、低炭素で資源利用効率が高いグリーン経済に移行することができる。分野別では、エネルギー供給3600億ドル、運輸1940億ドル、建築と観光それぞれ1340億ドルなど(p.160)。グリーン経済を進めることにより2050年には、

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    2018年10月31日
  • グリーン経済最前線

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    環境負荷が大きい20世紀型の経済を「ブラウン(茶色)経済」、21世紀に目指すべき自然環境と調和した新たな経済を「グリーン(緑色)経済」と呼ぶそうだ。今や各国がしのぎを削るのはGDPでも軍事力でもなく、CO2の削減量であり、自然エネルギーによる発電量であり、低炭素や自然エネルギー・ビジネスのシェア争いというわけだ。
    残念ながら日本は、3.11という未曽有の大災害を経験してもなお、今後原子力発電を何%にすべきかなどと延々議論をしていたような体質が表わす通り、見事なまでにズルズルその地位を下げている。本書はそのタイトル通り、世界各地のグリーン最前線をまるではとバスのように、手際よくぐるりと短時間で見

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    2012年09月14日
  • 見えない巨大水脈 地下水の科学 使えばすぐには戻らない「意外な希少資源」

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    [ 内容 ]
    地球上の水のほとんどは海水である。
    人類が使用可能な淡水は、大部分が私たちの足下を流れている地下水なのだ。
    その量は地球上の水の0.66%にすぎない。
    しかも一度使った地下水は、再び同じ量が涵養されるまでに、長い歳月を要する。
    この貴重な資源を科学的に見つめながら、水脈の探し方、井戸の掘り方、汚染対策など最新知識も満載の「水」の見方が変わる本。
    水質が一覧できる「名水百選ガイド」付き。

    [ 目次 ]
    第1章 その価値は石油にも等しい
    第2章 地下水を味わう
    第3章 こんな場所にも地下水が
    第4章 地下水、その多様な姿
    第5章 地下水を掘る、探る
    第6章 過剰なくみ上げ、沈む地盤

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    2010年05月22日
  • 次なるパンデミックを回避せよ 環境破壊と新興感染症

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    ■土地の改変
    「自然が破壊される時、命にかかわる病気が広がる」―世界が新型コロナウイルスのパンデミックにおののいていた二〇二〇年八月、英国の著名な科学誌「ネイチャー」にロンドン大学やオックスフォード大学の研究グループが発表した論文がメディアの強い関心を集め、英国の新聞ガーディアンは、その内容をこんな見出しで伝えた。
     研究グループは世界各国の生物多様性に関するデータベースのデータを使い、世界約六八○○カ所の生態系の変化に関するデータと感染症の宿主となる可能性がある三七六種の動物の個体数や分布などを調べた。原生林などの自然が残っている場所、人間の手が加わった生態系がある場所、農地など人間が手を加

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    2023年10月27日
  • データで検証 地球の資源 未来はほんとうに大丈夫なのか?

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    日本の石炭消費量はいまだに伸び続けており、1965年から2008年までに約3倍に増えている。特に、第二次オイルショック以降、価格が安い石炭火力発電への転換が国策として進められ、2009年には総発電量の25%を占めている。電力と鉄鋼の両業界が、国内の石炭消費量の80%以上を占める。一定の熱量を得るときに出る硫黄酸化物の量は、天然ガスに比べて石油は1870倍、石炭は4300倍。微小粒子状物質の発生は石油が12倍、石炭は400倍。二酸化炭素の量は、石油が1.4倍、石炭は1.7〜1.8倍になる(アメリカのエネルギー省)。IEAは2010年の「エネルギー見通し」で、新規発見や未開発の油田からの生産量を含

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    2018年10月31日
  • グリーン経済最前線

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    短期的な利益の追求に必死になって巨大なリスクに目をつぶる愚かさ。自然資本を軽視し、地球環境の限界を無視した従来どおりのやり方はもはや立ち行かないという事実を認めたがならないのは、メタボな身体•生活習慣を見て見ぬ振りしたまま、己を省みることなく/改めることなく過ごすのに似ているが、自分自身について責任をもって管理できない人が多いのに、地球規模で考えた行動を促すのは、なおハードルが高いなぁ。

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    2012年09月04日
  • グリーン経済最前線

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    人類は愚かな生き物でなかったことをうれしく思う。
    「アタマ」がいいんだから、なんとかやってくれるだろう。
    人類は進歩するのだ。そして成長もする。
    バカな時は、めったやたらに自然を壊してきたけど、少し賢くなったら、少しは自分の馬鹿さ加減にあきれた方がいい。
    楽観的な著者だと思うけど、自分も楽観的でありたい。
    いずれにしても、ヒトは経済でしか動かないようだ。
    だから、グリーン経済ということで、新興国も豊かにならなければならない。目的はあくまでも豊かに暮らすことですから・・・・。

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    2012年06月12日
  • グリーン経済最前線

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    現在、世界各国で行われているグリーン経済への動向が詳しく述べられている。
    内容は、面白いけど、同じようなことが書かれている部分が多く、少々冗長に感じられた。
    最終章で日本について触れているけど、多くが各国のグリーン経済への動向に終始している。各国の動向から日本について考えるきっかけやヒントを得ることは出来るけど、もう少し筆者の主張・意見が欲しいかな。と思った。

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    2012年06月08日
  • データで検証 地球の資源 未来はほんとうに大丈夫なのか?

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    ネタバレ

    世界的に人口が急増する今後において、旧態依然の価値観で資源、エネルギーを捉え、行動していれば、確実に未来は破綻する。
    かんきょう変化を適切にとらえ、資源の使い方、エネルギーのあり方を考え、行動する必要がある。
    特に日本においては、国内の資源は必ずしも少ないとは言えない。単に安い資源を輸入するのではなく、見方を変えて、国内にある資源を有効活用することが必要である。
    ①原子力、②化石エネルギー、③再生可能エネルギー、④レアメタル、⑤食料、⑥水産、⑦森林、⑧水

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    2012年02月26日