作品一覧

  • グリーン経済最前線
    3.9
    1巻836円 (税込)
    経済危機から抜け出せない先進国、資源不足と環境汚染に悩む新興国、貧困に苦しむ途上国。追い打ちをかける気候変動と原発事故。これらは二〇世紀型経済の負の側面だ。世界ではすでに、資源消費を減らし、自然との共生を目指す新しいグリーン経済への競争が始まっている。中国など大国の動向と世界のユニークな試みを紹介。

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ユーザーレビュー

  • グリーン経済最前線

    Posted by ブクログ

     いま、私たちのようなエネルギーをたくさん使う生活を続けると2030年までに2つ地球が必要となる。私たちの生活は地球の許容力を超えているのだ。
     このことを解決するためにはどうしたらいいか?解決策は最近新聞をにぎわせている太陽光発電、風力発電、洋上発電などの”グリーンエネルギー”である。
     本書はグリーンエネルギー推進にとりくむ中国・米国・欧州・韓国の例や、自然エネルギー100%で成立しているデンマークの島々を取り上げている。特に中国の取り組みは想像以上であった。例えば”一票否決制”という、省エネ対策のできていない各省幹部と企業幹部を問責する制度がある。さらに今の中国は風力発電量が世界トップで

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    2013年05月25日
  • グリーン経済最前線

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    国連環境計画によると、グリーン経済とは、「二酸化炭素の排出を減らし、エネルギーと天然資源の利用を高め、生態系サービスや生物多様性を損なわないような形での人々の収入や雇用を目指す経済」としている(本文より引用)。本著は、各国の取り組み例を示しつつ、グリーン経済について説明している。中でも、後進国の取り組みは新鮮なものがあった。例えば、ブラジルのトメアス州の取り組みは、現存する森林を利用したグリーン経済を展開しており、感心した。しかしながら、終章の日本人に関する記述の部分は非常に危機感を持った。即ち、このままの政策で良いのかという問題意識を持った。とりわけ、こうした環境に目を向けていくべきは東北地

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    2012年07月04日
  • グリーン経済最前線

    Posted by ブクログ

    前半は各国の先進的な取り組みを紹介。様々な具体的な事例が取り上げられている。

    第4章では、UNEPが2011年に発表した「グリーン経済に向けて」の内容を紹介している。化石燃料の開発、乱獲につながる漁船、毒性の高い殺虫剤の購入など、持続可能とは言えない資源利用を加速する補助金が世界のGDPの1〜2%に上る。年間1.3兆ドル(世界のGDPの2%)を効率よく投資することによって、低炭素で資源利用効率が高いグリーン経済に移行することができる。分野別では、エネルギー供給3600億ドル、運輸1940億ドル、建築と観光それぞれ1340億ドルなど(p.160)。グリーン経済を進めることにより2050年には、

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    2018年10月31日
  • グリーン経済最前線

    Posted by ブクログ

    環境負荷が大きい20世紀型の経済を「ブラウン(茶色)経済」、21世紀に目指すべき自然環境と調和した新たな経済を「グリーン(緑色)経済」と呼ぶそうだ。今や各国がしのぎを削るのはGDPでも軍事力でもなく、CO2の削減量であり、自然エネルギーによる発電量であり、低炭素や自然エネルギー・ビジネスのシェア争いというわけだ。
    残念ながら日本は、3.11という未曽有の大災害を経験してもなお、今後原子力発電を何%にすべきかなどと延々議論をしていたような体質が表わす通り、見事なまでにズルズルその地位を下げている。本書はそのタイトル通り、世界各地のグリーン最前線をまるではとバスのように、手際よくぐるりと短時間で見

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    2012年09月14日
  • グリーン経済最前線

    Posted by ブクログ

    短期的な利益の追求に必死になって巨大なリスクに目をつぶる愚かさ。自然資本を軽視し、地球環境の限界を無視した従来どおりのやり方はもはや立ち行かないという事実を認めたがならないのは、メタボな身体•生活習慣を見て見ぬ振りしたまま、己を省みることなく/改めることなく過ごすのに似ているが、自分自身について責任をもって管理できない人が多いのに、地球規模で考えた行動を促すのは、なおハードルが高いなぁ。

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    2012年09月04日

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