野口恒のレビュー一覧

「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち

野口恒

ディズニーランド開業に尽くしたオリエンタルランド2代目社長の高橋さんは2000年に亡くなっている。
エリートサラリーマンだとしてもその時代にここまでにスケールの大きい仕事をした人がいるだろうか？
オリエンタルランドが設立されたのは1960年。高度経済成長が始まったばかりの伸び代がある日本で浦安市と交渉しながら土地を手に入れ、ディズニーと交渉しながら融資先を見つける。その中でさまざまなハプニングやそれぞれの企業の思惑がぶつかっている。
高橋さんは48歳からオリエンタルランドで働き始めたがディズニーランドが開業した時は70歳だった。
ずこいとしか言いようのないエネルギーだ。あの時代の人は発展途上の日本に力があると思っていたのだと思う。

「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち

野口恒

「数々の挫折と葛藤、失敗を乗り越えてとてつもない夢を実現させた、熱き男たちのドラマ。東京ディズニーランド誕生までの23年間を克明に描いた書き下しノンフィクション。」

いや～それにしても刺激的です！ものすごく面白い！まるで映画を観ているかのような臨場感です。これはもうぜひ実写化して頂きたいです。

この本はディズニーに興味のある方だけではなく、何かを始めようとするビジネスマンの方にも刺さると思います。熱い思いと行動力、粘り強さと機転、一発逆転の舞台裏など、読んでいて思わず胸が熱くなる作品です。私も一気に読み切ってしまいました。非常に優れた作品です。これは間違いありません。

トヨタ生産方式を創った男 大野耐一の闘い

野口恒

1,何故？を5回繰り返す事により、問題の本質が理解できる。追求の仕方が甘いと、必ず再発する。
2,部下の仕事振りをじっと見守りながら、きずいた事があればﾀｲﾐﾝｸﾞを見て、適切なﾋﾝﾄを与える。後は、部下が自分で問題点を見つけ、自分でその解決策を考えるまでじっと待っている。思想を教える文化。
3,本人を直接褒めずに、他の場で、他の人に褒める。
4,物を運ぶという事は、一番つまらない仕事。いくら物を動かしても付加価値などは何も付かない。
5,現場の人間、中間管理者、経営ﾄｯﾌﾟの泥臭い闘いを避けていると、なあなあな会社しか生まれない。
6,診断士は、誰でも出来る。治療士を育てることが必要
7,問題が何処で起きているかを表示するｱﾝﾄﾞﾝ方式で、一人が見れるﾗｲﾝが10倍増えた
8,本田宗一郎が来て、かんばんの話を聴いたとたん、一目散に帰っていってその後部下を連れて見学に来た。
9,自分の仕事は生産性の向上ではなく、部下(人）を作り事だとの考え。その為には、部下に厳しい課題を与えなくてはいけない。”事実の力”を最大の武器にして、部下を説得する。現場の人たちに対する、粘り強い理解と説得が肝要。