前島賢のレビュー一覧
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同世代の著者による、エヴァ後にアニメをはじめとする各メディアで現れた「セカイ系」の整理。
読み直して、もう一度整理したい。Posted by ブクログ -
p26ぼくときみを中心とした小さな関係性が、具体的な中間項を挟むことなく、世界の危機など、抽象的な大問題に直結する作品群のこと
p83 シンジの戦場はいつもどおり学校もあればコンビニもある場所で、なぜ敵は襲ってくるのか、なぜ戦わなければならないのか、まったくわからないのである。結果的に思考は空転し...続きを読むPosted by ブクログ -
所謂「セカイ系」と呼ばれる作品は未履修のものが多く、言葉の意味もなんとなく「自分語りの作品」というくらいにしか思っていませんでした。
しかしそれはごく一面的なものであり、セカイ系という言葉の意味自体が拡散され変遷されていった。そのことが具体的に作品や人々の言葉を引用して説明されています。
謂わばエ...続きを読むPosted by ブクログ -
マンガやアニメのようなサブカルチャー(オタク文化)を真面目に考察していて、それが新鮮で面白かった。セカイ系、エヴァというキーワードで社会(?)を考察しているような。
エヴァンゲリオンは見たことがあるが、初めて見た時に感じたことがそのまま書かれていた。前半は使徒との戦いや細かく組み上げられた世界観が...続きを読むPosted by ブクログ -
セカイ系について一通り押さえるべき所を押さえられてると思う
著者には空気系についても同じような切り口で本を書いてほしいPosted by ブクログ -
アニメという切り口でカルチャーを論じる一冊。
セカイ系って単語については少し前に知っただけだったので、そもそも定義について考えたこともなかったけれども、本書の論証は納得のいくものだった。Posted by ブクログ -
セカイ系とはポスト・エヴァの物語群のこと。数々のオタク文化となった作品は知っていたが、それらが生まれてきた背景、歴史を、オタク文化の傾向の変遷に従って理解できた。コンテンツの流行り廃れとその理由が分析できること、それを「エヴァ」という視点から説明できることがとても新鮮で驚きに満ち溢れた読書経験だった...続きを読むPosted by ブクログ
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オタク論は面白い。広義のセカイ系作品も面白い。
クール・ジャパンとやらを、アニメではなくオタクという領域にまで拡げることを容認できるか、大人たちの度量の広さが試されるだろう。Posted by ブクログ -
[ 内容 ]
セカイ系とは、『新世紀エヴァンゲリオン』以後を指し示す言葉に他ならない。
アニメ、ゲーム、ライトノベル、批評などなど―日本のサブカルチャーを中心に大きな影響を与えたキーワード「セカイ系」を読み解き、ポスト・エヴァの時代=ゼロ年代のオタク史を論じる一冊。
[ 目次 ]
序章 セカイ系と...続きを読むPosted by ブクログ -
非常に読みやすく、気軽にフーンって感じで読める。
セカイ系にもともと詳しくないので、いろいろと勉強になりました。
ちなみに、セカイ系の作品群を見てないけど、見てみたいという人は、考察の為に本書内でネタバレが含まれますのでお気をつけて。Posted by ブクログ -
「セカイ系とは何か」
実はこの「セカイ系」という単語。前々から興味を抱いてはいたのだが、扱いに困りあぐねていたのでこの本を見つけた時は素直に歓喜した。もちろん即買いである。
実際この問いにすらすらと答えることの出来る人は少ないだろう。オタク文化コンテンツを巡る言説空間で使われるワードのため、知ら...続きを読むPosted by ブクログ -
今までwikipediaの説明文くらいでしか読んだことがなかったセカイ系について、その生い立ちからゼロ年代の後半までの一連の歴史と流れが詳しく説明されててとても面白かった。Posted by ブクログ
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前島賢氏が2010年に発表したセカイ系について解説した著作。ある時期、さかんにサブカル論で使われていた「セカイ系」という言葉がありました。エヴァの影響下で、ぼくときみの問題が「世界の危機」「この世の終わり」などといった抽象的な大問題に直結する作品群のことで、代表作としてハルヒなどが挙げられていました...続きを読むPosted by ブクログ
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「セカイ系」の意味がわかってスッキリしたという気分にはなれなかったが、とりあえずこのバズワードに関連している’90〜’00年代の『作品(アニメやラノベ、ゲーム)』のタイトルだけは心に留めておくことにする。Posted by ブクログ
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著者は東浩紀の弟子なのかな?東浩紀寄りな記述が目立った。オタク界でのセカイ系の定義について年代を追った解説がほとんど。オタク界以外の社会やネットの影響などとも絡めて欲しかったな。ネットで手軽に世界の情報を瞬時に知ることができるようになり世界がまるで手に取れるような万能感を持ったことも、世界がセカイへ...続きを読むPosted by ブクログ
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90年代後半からゼロ年代のオタク文化を語る上で欠かせない、「セカイ系」について評論した本。セカイ系とは、
・主人公たちの危機が世界の危機につながる
・主人公のひとり語りが多い(自意識過剰気味)
・いわゆる「戦う少女」が登場
・社会背景の描写の欠如
といった特徴を持つ作品であると定義付...続きを読むPosted by ブクログ -
ゼロ年代後半に終わった(とされる)セカイ系をエヴァを起点に概観、再定義している。むしろ4章後半のポスト・セカイ系の紹介の方がおもしろく読めた。Posted by ブクログ
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なんであれエヴァはターニング・ポイントだったのだと思う。そして、エヴァを観た人は皆それを自分の物語として語る。私は観てないからわからない。観たらまたこの本についても違う感想が出てくるのかもしれない。
自分はダメだと反省したい、自己批判を自己肯定して、それをまた自己批判…というループを繰り返すのが、...続きを読むPosted by ブクログ