最近のキーワードの一つとなっているアトリビューションについて概要を理解するために読んでみました。
アトリビューションの概念や分析・活用方法について、著者が所属するFringe81のデータや支援事例も交えながらわかりやすく解説しています。
アトリビューションとは何かをとりあえず知りたいという方には良い
...続きを読む1冊だと思います。
本書とはやや関係ないですが、アトリビューションというと広告の最適化としての文脈で語られることが多いですが、それだと結局「広告社の憂鬱」をいかに解消するか程度の話にしかならない気がします。
個人的には、ウェブサイトへの流入後の回遊状況やアクションも加えた分析を通じて、顧客インサイトの把握及びコミュニケーションシナリオを策定する上でのインプットに活かすなど、もっと全体感を捉えていく必要があると思います。
本書の初めにスケダチの高広氏が寄稿している内容も、全体としていかに顧客との「最適な」コミュニケーションを図っていくかという視点の重要性を説いていた様に思ったのですが、本文が必ずしもそういう意図が感じられなかったのが少し残念でした。
一マーケターとしては、企業視点での都合ではなく、あくまで顧客視点でのより良いマーケティングを展開する上でアトリビューションという概念に注目していきたいと思います。