峠三吉のレビュー一覧

  • 原爆詩集

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    紡がれた言葉が、頭に入って、地獄を生み出し、地獄を超えて言葉という領域から逸脱する。
    原爆を経験した方々は、文字通り「世界の終わり」を体験した方々と考えている。
    その刹那は、恐怖や怒りでもなく、「激情」「悲痛」。
    しかし原爆から年数が経つにつれ、憤怒や怨念も芽生え始める。
    その感情のグラデーションと、ことばの圧力に息が詰まる。
    自分は「微笑」に心を持っていかれた。
    不謹慎かもしれないが、自分が初めて手に取った詩集がこれだったことは、幸運だった。

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    2026年05月13日
  • 原爆詩集

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    言葉をもってして原爆の圧倒的な暴力性と広島市民の絶望の深さをこれでもかと突きつけてくる。迫ってくる。大江健三郎とアーサー・ビナードのによる解説も見事。

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    2025年09月05日
  • 原爆詩集

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    言葉の可能性と限界の両方を意識しながら、いかにして後世に原爆の経験を伝えるか考え抜かれた、読む人をただの傍観者にはしてくれない詩集。

    易しい言葉遣いであっても、決して生温くない、まざまざとその光景を感覚を身体に打ち付けられるような。

    是非、教科書に載せてほしい。

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    2025年08月10日
  • 原爆詩集

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    戦争の記憶が薄れていき、戦争を知らない世代が多数のこの時代に、この詩集が、もう一度一石を投じて欲しい。
    全ての人に、この詩集の言葉一つ一つを、心に刻んでほしい。切に願います。

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    2023年08月18日
  • 原爆詩集

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    焼け付く喉に願う水、眼球は溶け盲目の中手を繋ぎ進むが爛れ落ちる手の皮膚、落ち剥がれる踵。
    人が人にできる暴力の中で、打ち震える恐ろしさを極める。

    この詩集が戦争を呪う媒体なら、私も既に同じく呪う媒体となり得よう。
    『死』と『その日はいつか』が心を打つ。

    少ない言葉の方が、より鮮明に描く。
    しかし自分の想像より更に当時の方が悲惨だと考えさせられる。

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    2023年06月13日
  • 原爆詩集

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    〇詩の抱えるおかしみと、それを上回る描写と。朗読がおすすめ。
    本日は終戦記念日。
    1945年8月15日に、天皇陛下が終戦宣言を出してから、はや75年。
    そんな節目の年に、読むことが意義があると思い、読み始めた。

    有名な部分は、「序」の、「にんげんをかえせ」という一節だ。教科書でも目にした方は多いだろうか。その「序」から始まる25編の詩集。

    この原爆詩集は、あの日のヒロシマのことを、住んでいた筆者が書いた詩集である。
    広島に原子爆弾が落ちたのは、終戦の少し前、1945年8月6日、8時15分。
    峠は、爆心地から3kmほど離れた町で、被爆している。
    その彼が書いている詩であるから、現場の生々しい

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    2020年08月15日