黒岩涙香のレビュー一覧

  • 黒岩涙香集 ――明治探偵冒険小説集1

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    明治探偵冒険小説。

    【幽霊塔】
    英国貴族の丸部道九郎は、叔父(跡継ぎ養父)の丸部朝夫の命により、倫敦から離れた田舎町の時計塔屋敷を買い取る。
    丸部一族は、英国王ランカスター家に繋がる血筋だが、最後の国王顕理(へんりい)六世の代に、当時の丸部主人が何やら大いなる秘密を隠すためにこの時計塔を建てたらしい。
    この「幽霊塔」には曰くがある。当時の丸部主人は自ら秘密を隠すために作った迷路から出られず死んだ。その後一族の本流が絶え、この塔は当時の使用人のお紺婆さんが買い取った。だが8年前、そのお紺が殺された。逮捕されたのは、お紺の養女の輪田夏子という女中。夏子は無罪を訴えていたが4年前に刑務所で病死した

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    2023年08月05日