中野雄のレビュー一覧
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ネタバレクラシックミリしらだったけどオケの違いが分かって面白かったです!
知性のかけらのない感想ですが。
ウィーンフィル:楽団員全てが自分の音楽を持っている。
全員の音と合わせることが出来るので、なんなら指揮者不要。
ベルリンフィル:楽団員の音楽の引き出しが多い。どんな指揮者でも合わせられる(言い過ぎ?)何もない指揮者が一番困る。
席次はない。コンマス以外は来た順!
ロイヤル・コンサルトへポー:一国の文化
音色が深い。色彩を音色に変える技術を持っている。
オケからみた指揮者の違いがわかって大変面白かったです。
ここから本の感想というか、そもそもクラシックについて。
日本民謡をメドレーにし -
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作者の知識が豊富で固有名詞の登場が多く、本筋とは別の話も含まれるため、話の展開に慣れるのに時間がかかりました。
ですが一度慣れるとヴァイオリンの世界に引き込まれます。
134pより、ヨーゼフ・シゲティの演奏に対する作者の表現を読んだだけでもこの本を読んだ価値があったと思っています。
「ヴァイオリンの音色はぴんと張った純銀の糸のような緊張感を持ち、晩秋の霜を想わせるように厳しかった……禁欲の美学とでも評したいような独特の美しさが心に刻まれている」
ストラディヴァリ、そしてグァルネリの生涯について、またアマティやガスパロ・ダ・サロなどのヴァイオリンの生みの親たち。
ヴァイオリンに取り憑かれ -
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ベートーヴェンの入門書。 2020年は、ベートーヴェン生誕250年ということで、様々な行事が行われる予定だったが、コロナの影響で多くがキャンセルされた。 ファンにとっては残念な一年になってしまった。 この本は、ベートーヴェンの生涯と代表的な曲について考察したものであり、ざっくりと知りたい人には良い入門書だと思う。 自分もベートーベンの生涯については 、ロマンロランの本で読んだことはあるが、その後の研究で随分人物像が変わってきたらしい。 バッハやモーツァルトの時代と違って、より自分が作りたい音楽、大衆受けする音楽が求められ、その期待に応えたのがベートーヴェンだった。 この本には、自分が知らなかっ
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タイトルからすると硬い技術的な内容が書いているかと思ってしまうが、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、そしてアムステルダム・コンセルトヘボーの3つのオケの約100年に及ぶ歴史を遡るということは偉大な指揮者たちの生々しい実態と音楽のいかなる点が素晴らしかったのかが裏話を豊富に語られていく。実に楽しい。ウィーンではベーム指揮でブラームス第2番の第4楽章の途中に停電になったにも関わらず、暗闇の中で演奏が続き、完了!拍手喝采の中、ベームも上機嫌だったという実話。それほど指揮者が素晴らしかったということか。ウィーンの章ではバーンスタイン、小澤、アバド、ブーレーズ、マゼール…その他にも実に多くの指揮者が登
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一般論として、対象は何であっても人は自分について書くことになるということ。ストラディヴァリについて2冊の本を続けて読んだせいか、改めてその視点の違いが作者の背景に依っていることを思う。中野氏の音楽に対する造詣、現役の演奏会とのエピソードが随所に挟まれていて、とても興味深く読むことができた。
この作品の嚆矢は、作者の中野氏が丸山眞男の弟子であり、丸山の発言を使ってストラディバリとグァルネリと言う、現代の技術をもってしても凌駕することができないバイオリンが作られた秘密に迫ろうとしているところにある。「ある時代の最先端を行くメディアには時代の才能が集まるんですよ、」
現代のヴァイオリン製作者たちの -
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2大銘器といわれるストラディヴァリウスとグァルデリ・デル・ジェスの製作者たちの人物と時代(17世紀終わりから18世紀前半)・場所(イタリア・クレモナ)を探り、なぜ彼らの作品が銘器なのかを追究。このように木の材質、ニス、塗料、溶剤、形状、穴の形その他の多くの要素が重なって銘器が生まれているとの分析。銘器にはそれぞれ愛称があり、名演奏家たちの所有者歴が残っているのも面白い。2大銘器の音質の特徴も分かりやすい。2人の巨匠の他の人たちの中でも1550年ころにクレモナの町でヴァイオリンを発明したアマティー以来、ほとんど変化も進化もしていない!凄い大発明だ!紹介されている多くのエピソードも楽しい。ナチスの
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小澤征爾の歩んだ人生の軌跡から、普遍的な成功法則を見つけてみようというスタイルで書かれている。経歴を淡々と書いていくというスタイルよりは遥かに良いが、本書は著者の主観が強く出過ぎる嫌いがある。
そもそも、たった一人の人物の人生を追って、その成功の秘訣を探ろうとしても、結局それは後付けでそれらしく説明しているだけであり、一般化できるものではない。失敗した対象を見ずに、成功した対象のみを基準に判断をしてしまう「生存者バイアス」のかかった成功法則は、法則のように見えても法則にはなり得ないのである。
そういった法則を探ることは保留してみれば、小澤論として悪い出来ではない。小澤征爾に興味のある方は読