中野雄のレビュー一覧

  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

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    かつてバイオリンをかじったことがあり、少しはこの世界の知識がありましたのでこの本を手に取りました。結果、予想を超える面白さでした。バイオリンという楽器そのもの奥深さ、不思議さ、それを取り巻くいい意味で常軌を逸した人達の存在とそれに纏わるストーリーなど、コンパクトに詳しくわかりやすく、愛情を持って書かれた本という印象です。
    名器による演奏をまた聴いてみたいと、感じました。

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    2024年10月06日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    ネタバレ

    クラシックミリしらだったけどオケの違いが分かって面白かったです!
    知性のかけらのない感想ですが。

    ウィーンフィル:楽団員全てが自分の音楽を持っている。
    全員の音と合わせることが出来るので、なんなら指揮者不要。

    ベルリンフィル:楽団員の音楽の引き出しが多い。どんな指揮者でも合わせられる(言い過ぎ?)何もない指揮者が一番困る。
    席次はない。コンマス以外は来た順!

    ロイヤル・コンサルトへポー:一国の文化
    音色が深い。色彩を音色に変える技術を持っている。

    オケからみた指揮者の違いがわかって大変面白かったです。


    ここから本の感想というか、そもそもクラシックについて。

    日本民謡をメドレーにし

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    2022年05月29日
  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

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    先人たちによるストラドヴァリウスやガリネルの著書の引用で構成されているのかと思えば、さにあらず。アマチュア演奏家でもある著者が、実際にストラドヴァリウスの楽器を弾いた時の感触や印象、楽器修復家へのインタビュー、名器売買や口利きに関わった経験、何よりビジネス界で培ってこられた経験や恩師丸山眞男氏からの言葉を用いた御自身の産業史観も非常に興味深い。

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    2019年11月24日
  • 小澤征爾 覇者の法則

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    80歳のセイジオザワ・バースデーコンサートに出演するにあたって勉強と思い読んだら、これは面白い。

    父、開作の人生や、母、さくらの考え方、征爾の名前の由来、一家の中でのアコーディオンの存在、斎藤秀と桐朋学園など、知れて良かったと思える発見がたくさんあった。

    小澤征爾の才能を開花させる契機を作った小澤一家、教師の斎藤秀雄、そして与えられた契機を最大限に生かし、成果を結実させていった征爾自身の積極的かつ誠実な行動についてわかる一冊。

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    2015年10月25日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    指揮者のオーケストラの関係について、
    更に勉強できました。
    なるほどと思うことが多々ありました。
    音楽ってほんと奥が深い。

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    2012年10月25日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    指揮者とコンサートマスターの役割が興味深く書かれていました。
    ウィーンフィルのライナーキュッヒル氏、ベルリンフィルの安永徹氏など、トップの奏者が名だたる指揮者とオケとの橋渡しとして両者の落としどころを素早く判断しながらリードしていく姿はプロ中のプロだと。

    コンマスは単に技術が上手いだけでなく、人望的にもオケ奏者全体と
    つながってなければ困難なポジションとなります。
    自己を高め、それ以上にメンバーを包み込む包容力が求められる。

    指揮者・コンサートマスターには興味深い1冊です♪

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    2012年07月15日
  • 小澤征爾 覇者の法則

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    元ケンウッド役員で、音楽プロデューサーの著者による小澤征爾論。音楽業界の裏まで知る著者の話は興味深い。若い頃から自ら行動し、チャンスをつかみ取ってきた小澤征爾さんの生き様が伝わってきた。生き方として誰にも参考になるように感じる。

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    2024年03月04日
  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

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    作者の知識が豊富で固有名詞の登場が多く、本筋とは別の話も含まれるため、話の展開に慣れるのに時間がかかりました。

    ですが一度慣れるとヴァイオリンの世界に引き込まれます。

    134pより、ヨーゼフ・シゲティの演奏に対する作者の表現を読んだだけでもこの本を読んだ価値があったと思っています。

    「ヴァイオリンの音色はぴんと張った純銀の糸のような緊張感を持ち、晩秋の霜を想わせるように厳しかった……禁欲の美学とでも評したいような独特の美しさが心に刻まれている」

    ストラディヴァリ、そしてグァルネリの生涯について、またアマティやガスパロ・ダ・サロなどのヴァイオリンの生みの親たち。
    ヴァイオリンに取り憑かれ

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    2022年05月15日
  • ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか

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    2020年はベートーヴェン生誕250年でした。

    彼が生まれた1770年には、モーツアルトも
    ウィーンで活躍し始めているらしく、まさし
    くクラッシック音楽の揺籃期と言えるのでし
    ょう。

    さらにフランス革命も発生しており、その後
    に登場したナポレオンを顕彰して作られたと
    いう交響曲第3番変ホ長調「英雄」などもあ
    り、世界史と切っても切れない関係にありま
    す(現在ではナポレオンと「英雄」の関係は
    否定されているらしいです)

    そんな不世出の作曲家ベートーヴェンの生涯
    を綴る一冊です。

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    2022年01月09日
  • ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか

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    ベートーヴェンの入門書。 2020年は、ベートーヴェン生誕250年ということで、様々な行事が行われる予定だったが、コロナの影響で多くがキャンセルされた。 ファンにとっては残念な一年になってしまった。 この本は、ベートーヴェンの生涯と代表的な曲について考察したものであり、ざっくりと知りたい人には良い入門書だと思う。 自分もベートーベンの生涯については 、ロマンロランの本で読んだことはあるが、その後の研究で随分人物像が変わってきたらしい。 バッハやモーツァルトの時代と違って、より自分が作りたい音楽、大衆受けする音楽が求められ、その期待に応えたのがベートーヴェンだった。 この本には、自分が知らなかっ

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    2021年10月23日
  • ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか

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    ベートーヴェンの生涯と作品の数々についてだが、特に強調しているのがベートーヴェンが音楽を消費の対象から芸術へと昇華させたこと、そしてクラシック音楽のあらゆるジャンルで後世の作曲家に立ちはだかる至上の傑作を創り出していること。

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    2021年05月22日
  • ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか

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    ベートーヴェン生誕250年となりいろんな本が出版され、いくつか読んでいるが、この本は同じことを繰り返して書いており、わかりやすかった。またベートーヴェンの死因について詳しく書いてあり、当時の社会の模様を感じさせられた。今も変わらない気はする。

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    2021年01月16日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    タイトルからすると硬い技術的な内容が書いているかと思ってしまうが、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、そしてアムステルダム・コンセルトヘボーの3つのオケの約100年に及ぶ歴史を遡るということは偉大な指揮者たちの生々しい実態と音楽のいかなる点が素晴らしかったのかが裏話を豊富に語られていく。実に楽しい。ウィーンではベーム指揮でブラームス第2番の第4楽章の途中に停電になったにも関わらず、暗闇の中で演奏が続き、完了!拍手喝采の中、ベームも上機嫌だったという実話。それほど指揮者が素晴らしかったということか。ウィーンの章ではバーンスタイン、小澤、アバド、ブーレーズ、マゼール…その他にも実に多くの指揮者が登

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    2020年01月26日
  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

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    一般論として、対象は何であっても人は自分について書くことになるということ。ストラディヴァリについて2冊の本を続けて読んだせいか、改めてその視点の違いが作者の背景に依っていることを思う。中野氏の音楽に対する造詣、現役の演奏会とのエピソードが随所に挟まれていて、とても興味深く読むことができた。
    この作品の嚆矢は、作者の中野氏が丸山眞男の弟子であり、丸山の発言を使ってストラディバリとグァルネリと言う、現代の技術をもってしても凌駕することができないバイオリンが作られた秘密に迫ろうとしているところにある。「ある時代の最先端を行くメディアには時代の才能が集まるんですよ、」

    現代のヴァイオリン製作者たちの

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    2020年01月08日
  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

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    2大銘器といわれるストラディヴァリウスとグァルデリ・デル・ジェスの製作者たちの人物と時代(17世紀終わりから18世紀前半)・場所(イタリア・クレモナ)を探り、なぜ彼らの作品が銘器なのかを追究。このように木の材質、ニス、塗料、溶剤、形状、穴の形その他の多くの要素が重なって銘器が生まれているとの分析。銘器にはそれぞれ愛称があり、名演奏家たちの所有者歴が残っているのも面白い。2大銘器の音質の特徴も分かりやすい。2人の巨匠の他の人たちの中でも1550年ころにクレモナの町でヴァイオリンを発明したアマティー以来、ほとんど変化も進化もしていない!凄い大発明だ!紹介されている多くのエピソードも楽しい。ナチスの

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    2017年10月06日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    タイトルからして指揮者論なのかな、と思っていたら、著者の思い出も交えたウィーンフィル・ベルリンフィル・コンセルトヘボウの比較論だった。。読み物としてはそれなりに楽しめるかも。

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    2011年12月31日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    オーケストラ(特に指揮者とコンマス)の裏側が分かって興味深い本でした。
    小澤征爾さんの位置づけが微妙なところがちょっと面白かったです。

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    2011年12月08日
  • 指揮者の役割―ヨーロッパ三大オーケストラ物語―

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    オーディオオタクっぽくてちょっとあれだな、と思ってたら、ケンウッドの社長さんだった人か!そう思うとおもしろく読める。

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    2024年10月11日
  • 小澤征爾 覇者の法則

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    小澤征爾の歩んだ人生の軌跡から、普遍的な成功法則を見つけてみようというスタイルで書かれている。経歴を淡々と書いていくというスタイルよりは遥かに良いが、本書は著者の主観が強く出過ぎる嫌いがある。

    そもそも、たった一人の人物の人生を追って、その成功の秘訣を探ろうとしても、結局それは後付けでそれらしく説明しているだけであり、一般化できるものではない。失敗した対象を見ずに、成功した対象のみを基準に判断をしてしまう「生存者バイアス」のかかった成功法則は、法則のように見えても法則にはなり得ないのである。

    そういった法則を探ることは保留してみれば、小澤論として悪い出来ではない。小澤征爾に興味のある方は読

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    2023年07月23日
  • クラシックCDの名盤 大作曲家篇

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    確かにシリーズ3冊の中では、三人が一番本音で語っている。その点は面白かった。

    シリーズを通して言える事だが、もう少し若い演奏家にも触れって欲しかった。

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    2019年05月01日