杉原美津子のレビュー一覧

  • 炎を越えて 新宿西口バス放火事件後三十四年の軌跡

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    何とも頑なで不器用な人というのが読み終えての著者の印象。
    1980年、新宿西口で止まっていた路線バスに火が投げ込まれるという惨事があった。著者はバスに乗っていた被害者で全身の80%に及ぶ熱傷を負い、植皮手術などで命をながらえ、その後の日々を生きてきた。この本ではその、その後の日々のことが書かれている。
    その後の34年がまた、読むだに過酷な日々だった。やっと結ばれたパートナーとの生活も苦難続き、家族との確執、生活保護を受けた日々、自身の罹癌と闘病……。目まぐるしいほどにネガティブな出来事が続き、読む身としては一人の人にこれほどのことが次々と起こるものなのかという感じ。
    なかでも、著者を打ちのめし

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    2020年10月03日
  • 炎を越えて 新宿西口バス放火事件後三十四年の軌跡

    Posted by ブクログ

    事件は私が高校生の時に起きていて記憶にはある。だがそこに関わっていた人たちに思いを馳せたことはない。本書を読みそのことに気付かされ。圧倒される言葉の迫力に途中で何度も読み進めることを断念しかかった。しかしながら文中にちりばめられた人間として生きる意味を問う数々の言葉に背中を押されて完読。NHKの番組を是非とも観たい。

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    2014年11月01日
  • 炎を越えて 新宿西口バス放火事件後三十四年の軌跡

    Posted by ブクログ

    前半は良かった。読んでてしんどくなるほど迫ってくるものが。ただ後半ではそれがなぜか衰えてしまって残念。こういう言い方もまずいけど、人生においてスポットライトがあたっていた濃密な時間とそうではない時間がありありと見えたような。

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    2014年07月20日