大島堅一のレビュー一覧

  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    原子力関連の本を読み比べているが、数値的な検証は本書が一番緻密な分析がなされていると感じた。主に原発にかかるコスト(金銭としても、リスクとしても)を徹底的に検証しており、なぜ脱原発が必要なのか論理立った考えが示されている。

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    2022年12月24日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    資源エネルギー庁は、原子力発電所を再稼働する理由を『命や暮らしを大切に思えばこそ、「安定的に」「安いコストで」「環境に負荷をかけず」「安全に」電力を供給するということが重要になります』と説明する。福島原発のメルトダウンが、安全神話を崩壊させたにもかかわらず、いまだに安全を標榜している。では、原発のコストは、本当にやすいのだろうか?
    この本は、2011年12月に出版されている。福島原発メルトダウン以降の本である。この本の特徴は、実に冷静で、原発コストの問題を客観的に見ようとしていて、清々しい。
    原発コストを考える上で、①発電原価の公表は、政府の「エネルギー白書」によれば、1キロワット発電量に、5

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    2022年07月06日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    小浜に大島先生が来てくれて、お話しを聞いてから 説得力を感じています。鯖江市出身の人なので、福井県のこともわかってくれている。わからないことはわからないと言うところが 普通の大学の先生らしくなく 私はいいと思います

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    2015年03月29日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    現在安倍内閣は原発再稼働について前向きとされているが、当の政治家自身も含め、われわれは原発というものに対してどれほどの智識があるであろうか。さきの都知事選では大大的に「脱原発」を主張した候補者が敗れたが、だからといって即座に推進に舵を切ってよいわけではなく、あらためて原発といま1度真剣に向き合う必要があるのではないか。本書は、そのようなことを考えるさいに非常に参考になる、第12回大佛次郎論壇賞受賞作である。タイトルが示すとおり、原発のコストについて叮嚀に解き明かされており、事故前から推進派によって繰り返されてきた「原発はロー・コスト」という主張が、いかにデタラメなものかを白日の下に晒している。

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    2014年02月14日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    わかりやすく、歯切れのよい文章にまずしびれた。日本の原発の問題を自分の責任として考えなくてはいけない、という最後の一文が重かったです。

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    2013年07月27日
  • 再生可能エネルギーの政治経済学―エネルギー政策のグリーン改革に向けて

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    著者の博士論文(一部改変)だそうです。博士論文が本になるってすごいなぁと単純に思いました。
    興味深い内容は、日本が政策面で、原発に労力とお金をいかに費やしてきたかを検証する部分。それによって再生エネルギーの政策が遅れてしまったことも指摘。
    専門的でやや厚い本だが、この分野にありがちな「はしょりすぎて逆によく分からん本」を読むくらいならこれを読むことをオススメ。

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    2013年01月11日
  • 再生可能エネルギーの政治経済学―エネルギー政策のグリーン改革に向けて

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    ネタバレ

    この本が出たのが2010年3月11日。奇しくも東日本大震災が起きるちょうど一年前。

    その時点で刊行されたこの本では、非常に分かりやすく「原子力は再生可能エネルギーではない」「原子力は石油や石炭に比べても効率的でもなく、エコでもない」ということが明言されている。こういう冷静で客観的な議論ができるだけの事実が積み重なっていたにもかかわらず、どうして原子力は推進されてしまったのか、また、東日本大震災に伴う原発事故のような絶望的な人災が起きていながら、なぜいまだに原子力エネルギーの開発を継続していこうという機運が残っているのか、この本を読んだ今では理解に苦しむばかり。

    本のタイトルが絶妙で、結局の

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    2021年12月04日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    感情的になりそうな議論をデータに基づき、淡々の記述している点が好感が持てる。再生可能エネルギーへの転換を示しているが、欲を言えば環境省の提示データを鵜呑みにせず、原発データ同様の突っ込みが欲しかった。原発は政策コスト、バックエンドコストを考えると経済性メリットも低いことがよく理解できた

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    2018年10月09日
  • 再生可能エネルギーの政治経済学―エネルギー政策のグリーン改革に向けて

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    これまでの日本のエネルギー政策は、原子力を優遇するものであったが、現実の発電実績からすれば、原子力は安価であるとはとうていいえない電源であり、また、再処理政策は将来に莫大なツケを残すものであると指摘し、原子力発電をエネルギー政策の根幹に据える経済的合理性はないと主張する。そして、旧来のエネルギー政策から再生可能エネルギーの拡大を推進する政策へとエネルギー政策を転換すべきであるとして、固定枠制(アメリカ・テキサス州)、競争入札制(イギリス)、固定価格制(ドイツ)という再生可能エネルギー拡大政策の事例を紹介し、再生可能エネルギーの拡大には、固定価格制が最も優れていると指摘している。
    原発の危険性・

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    2017年03月09日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    名著「自動車の社会的費用」の原発版。
    事故時の賠償費用が巨額になることはもう実証されているが、平常時であっても実は高コストであることを、経産省資料などを基にわかりやすく説明している。特に、未着工時から自治体にばら撒く巨額の交付金など、原発のコストを丁寧に計算している第3章が面白い。
    本書を読むと、原発建て替え検討を認めた有識者会合は、何じゃそりゃ、って感じですね。まあ、経産省は2015年に原発のコストを見直すそうだから、どんなものが出て来るか見ものです。
    なお、筆者の主張が強すぎるのが玉に瑕。

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    2014年12月25日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    論点は題名の通り。内容は所々難しいが、だいたいが行政言葉や専門用語のややこしさのせいかも。言わんとすることは非常に簡潔。再生可能エネルギーについての記述がちょっと雑で、脱原発というイデオロギーを強く感じて少し残念。最後まで客観的・科学的根拠がもっと示されていればなお良かった。

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    2014年05月28日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    長い時間をかけて、読み終わった。原発をコストという面からみていくのは、置塩先生が言っていた社会的資本の考え、民衆の政策決定への参加という観点からも必要なこと。こういった精緻な議論がほしいところ。

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    2014年01月28日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    現在、原発のコストと言われているものには何が含まれているのか。そこには本来、コストとして当然含まれていなくてはいけないものがもっとあるのではないだろうか。そうした疑問を一つひとつ検証しながら、原子力発電というものを今後どうしていくのか、「コスト」の面から考えてみよう、という本である。
    人間はもとより、農林水産業などの被爆被害、各種の損害賠償、事故の処理・除染といった原発事故による直接的費用はもとより、原発政策を推進するための調査・研究や多額の交付金、核燃料サイクル、廃棄、気の遠くなるような長期の保管などを進めていく費用は、実に巨額に上り、しかも国民の収めている税や、消費者が支払っている値上げ分

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    2013年10月17日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    他電源より安いとされる原発のコストとは本当はどれほどのものなのかを、多側面から数字で表してくれる良書。今回の原発事故の推移も書かれており、200頁ほどのコンパクトな厚さながら内容は多岐にわたる。著者は環境経済学の専門家で、国家戦略室・コスト等検証委員会委員も務めた。

    本書を通して感じたのは、そもそも原発とは全く割の合わない電源なのではないかという疑義である。安全性の問題はもちろんのことだが、原発立地の問題、最終処分の問題、事故リスク、賠償の問題など、原発のコストは安いと喧伝される裏に、膨大な「社会的コスト」が隠れている実態がある。たとえば核燃料サイクルで生じる高レベル放射性廃棄物は出来た直後

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    2012年10月02日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    ネタバレ

    原発は火力・水力に比べてコストが低く、クリーンなエネルギーである。
    中学生の時にそう習った記憶があるが、この主張に対してさまざまなデータを用いながら反論を述べている。

    発電コストの算出方法についてもそうだが、使用済み燃料廃棄にかかる費用がきちんと計算されていない可能性があるというのにはひっかかるところがある。
    また、地域ごとに電力会社が分割されていること、送電線の独占など、これから(やるとすれば)おおがかりな取り組みが必要となる事項が多いと感じた。

    筆者の立場としては、原発は徹底的な安全管理がなされるべきで、かつほかの発電方法で賄えるのならば不要だと主張している。
    国民全体が意識をもって関

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    2012年04月01日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    経済産業省「エネルギー白書」のウソ!? 原発の不透明なコスト。リスクに見合うだけの費用が全く計上されない最低限の経済合理性すら抜け落ちたこの施設に僕らの未来は託せない!

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    2012年03月17日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    福島原発事故を受けて、原発のコスト面からエネルギーの転換を考える

    原子力村、 原子力複合体

    電力9社、電事連、プラントメーカー、ゼネコン、原子力産業協力会企業、関連労働組合、経産省などの中央官庁、政治家、各種メディア、学者・研究者、・・・・

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    2012年02月13日
  • 原発のコスト エネルギー転換への視点

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    啓発されることの多い本でした。
    支援機構から交付を受けると、賠償金は帳簿上「特別利益」になるなんて・・・・。
    日本列島が現在の形になって三万年。半減期が二百万年以上もある放射性物質があるという・・・・。
    原発の安全神話を作りだした原子力村の話を聞いていると、満州事変から太平洋戦争に至っていった日本人の心理を思い出す。
    「資源がない国だから・・・」という大合唱が相変わらず聞こえてくる。

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    2012年02月07日
  • 再生可能エネルギーの政治経済学―エネルギー政策のグリーン改革に向けて

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    現在の日本の原子力政策について、コストがかかりすぎる、対地球環境問題の政策として失敗であると論証した上で、再生エネルギーの可能性を示す著作。面白いが著者の博士論文をもとにしているので、本当に中身を理解しようとすると根気がいると感じた。ただ、筆者の主張の大筋をつかむにはそんなに苦労しない。非常に示唆的で面白い。

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    2011年07月21日
  • 再生可能エネルギーの政治経済学―エネルギー政策のグリーン改革に向けて

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    毎度毎度新エネルギーの資料として参考にさせてもらっているが、非常に明快で分かりやすい。原発のコストについて、考察を加えている。

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    2011年06月14日