岩瀬昇のレビュー一覧

  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    エネルギーの基本理解に。

    ・シェール革命の経緯と今後の動向

    ・埋蔵量の考え方

    ・それぞれの一次エネルギーの性質と第5のエネルギー「効率」

    ・一次エネルギー時点、エネルギー転換部門、最終エネルギー消費時点での原子力の位置付けの確認

    0
    2015年01月04日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    石油、天然ガスの特性とそれに伴う利用方法、市場の違い、生産量の決まり方などを網羅的に理解するにはいい本だった。
    結局価格の決定要因は様々に絡み合いすぎてこれというものは特定出来ないのだが、全体像として「こうなっている」という枠組があればニュースも捉えやすくなる。
    著者が繰り返し主張しているように、エネルギー問題は今後も欠かすことのできない議論なので、確りと動向を確認していきたい。

    0
    2014年12月28日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (資源量と埋蔵量、どう違う?)……大雑把にいうと、「資源量」とは、地中に存在するすべての炭化水素量のことで、不確実性の高い順に「未発見資源量」、「推定資源量」、「原始資源量」と呼ぶ、EIAが発表しているものは、「原始資源量」のうち「技術的に回収可能な資源量」である、これがどの程度、経済性を持って実際に生産できるかは現時点ではわからない。「埋蔵量」とは、この「技術的に回収可能な資源量」のうち、通常の方法で経済的な採掘が可能なものを言い、回収可能性の度合いに応じて「確認埋蔵量」、「推定埋蔵量」、「予想埋蔵量」という。
    (石油はあと何年もつか?)……筆者が社会人になった四十数年前、世界全体のR/P 

    0
    2014年12月18日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    商社で石油取引に実際に関わっていた著者に寄るリアルな本。日本のLNGガスが他に比べて高値なのは長期契約で契約している上に、ガス価格を石油価格と連動させる方式を電力会社がとっているためだと説明。スポットカーゴというスポットでの需給でプライシングされる方式が米国内で登場しており、このことが資源国のガス産出を後押ししていることも紹介。さらに、シェールガスは資源保有権が国ではなく地主にある米国で特別的に資本主義原理で開発が始まったという意見で、他の国での開発はまだまだ遅れる見込みという。要点が詰まっており、何度も読み返したい。但し、ガスと石油が双方に与える影響や、OPECとNOCのパワーバランス、米国

    0
    2014年12月07日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    自分も含めてみんなイメージでエネルギーの話をしているが、この本で基礎を知り、自分の意見に様々な誤解があったことに気がついた。エネルギーと多少関わりがある仕事に従事している中で大変参考になった。一度では完全に理解できなかったのでまた読み直す。

    0
    2014年11月17日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    興味深く読めて面白かったです。
    ”LNG”なんて言葉だけは知ってても
    何の事だか注意も払わなかったし^^;
    結局石油の埋蔵量は分からないし
    難しいし、統一の定義は無いことは
    分かった。

    0
    2014年11月14日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    ごくわかりやすかった。あまりにわかりやすくしすぎたせいで、同じことの繰り返しとなり冗長さを感じるほど。意外性はないし、すでに知識があるなら読む必要はないが、そうでないならまあ一冊くらい、といういちづけ一番の読みどころは、、小さいながらも上場保険企業を経営する息子が唐突に文中に現れるところです。

    0
    2014年09月24日
  • 日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか

    Posted by ブクログ

    数字は嘘をつかないが、嘘は数字を作ると言う言葉がでてきたが、嘘で積み上げられた石油の産出量や需要量でWWIIの開戦が決定された。事業計画でも根拠ないが、事業規模ありきで数値目標を積むこともあるとは思うが、責任をもって遂行できる数値目標を立てるべきだと思った。

    0
    2019年07月02日
  • 原油暴落の謎を解く

    Posted by ブクログ

    世界の将来石油需要は、かなり正確に予測できる。
    シェールなどを含む潜在原油埋蔵量は十分あって、枯渇しないと予測されている。
    しかし、原油価格は長期の需要と潜在供給量以外の要素によって大きく影響を受け、誰も予測ができないというのが過去の教訓である。
    例えば、巨大な原油の在庫を抱えている事業者は、原油が値上がりすると在庫の価値が上がって会計上の利益が出るので、市場の値上げ基調を壊さないために、かえって供給を絞るというような動きをすることがあり、それが市場の動きを撹乱させる要因となる。それ以外にも、様々な市場参加者が様々な思惑で動くので、原油価格は安定しない。
    (いつ値上がりするかはわからないが、い

    0
    2019年05月21日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    元商社マンによるエネルギー論。なんといっても現代社会の基幹であるエネルギーについて手ごろな見取り図を与えてくれる。石油・ガスの話がおおむね中心。ブローカーの存在意義など「あれっ?」と思う記述があったり、電力会社の原油生焚きのような説明不足もあるがご愛嬌レベルと思う。

    ・天然ガスは液化してLNGにする技術が開発される前は、石油のほぼ役に立たない副産物でしかなかった。

    ・LNGプロジェクトには探鉱、開発に加えて液化、タンカー、再気化のロジが必要。需要地との距離により必要なタンカー船腹量が異なるが1兆円規模になる。よって典型的なLNG長期契約では引き取り義務を定めたり、仕向地規定条項があったりす

    0
    2018年11月05日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    【由来】
    ・文春のメルマガ。ダイヤモンドかTKの佐藤優評でも見たか?

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】
    ・ニーモシネ

    ・ガスは液化技術が難しい。このため、ほとんどが現地消費であり、流通しているのは30%程度。

    ・アメリカのシェールガス・シェールオイルは、今後ますますアメリカの国力を増すことに貢献するというのが著者の見立て。

    ・石油の生成には根源岩、移動、貯留岩、トラップ、帽岩の5つの要素が絶対に必要。この中のどれかの存在が欠ければ、石油は存在しない。ちなみに、貯留岩ってのは、スポンジのイメージ。

    ・戦略物資と見なされていた石油もコモディティの一種と見なされるようにな

    0
    2018年10月28日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    「資源量」と「埋蔵量」の違いを説明していた3章の内容がとても興味深かった。なぜ埋蔵量がどんどん増えてくのだろう?石油が枯渇する、と自分が小さい頃から聞かされてきたのに全然枯渇する気配がないのはなぜなんだろう?昔から抱いていた素朴な疑問が解消した。

    なるほど、と思ったエピソードが二つ。石油業界ではサンクコスト(ポイントフォワードというらしい)の概念が浸透していて、しかしそれがゆえに掘削の計画は滅多に中止とならない、というエピソードがひとつめ。もうひとつは、オイルショックの後に原油価格が下落していった際、OPECは生産調整によって価格維持を目指した。ところが、加盟国がこっそり生産量を増やした結果

    0
    2017年09月15日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    内容はちょっとわたしが求めていたものと違ったのだが、あとがきの最後は奥様への感謝の言葉で締められていてほっこりした。

    0
    2017年03月12日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    エネルギーというと石油を真っ先に思い浮かべる。が他にも天然ガス・石炭・原子力など他にも資源はある。総合商社で長年エネルギービジネスに関わってきた著者が資源ビジネスを優しく解説する。日本の輸入ガス価格は高いい背景、石油価格が乱高下する理由・・など新聞に書かれてあることのもう一歩先を網羅。興味深いのが各国の使用エネルギー効率などのデータ。資源に乏しい日本だが、それでも優れた技術があることが浮かび上がってくる
    技術優位性を有効活用することが世界へ貢献できることだと著者は述べる。

    0
    2017年03月10日
  • 日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか

    Posted by ブクログ

    日本が太平洋戦争で対米開戦に踏み切ったのはアメリカからの石油の禁輸がきっかけであったことはよく知られています。当時、日本が実効支配していた満州や樺太では現在はかなりの量の石油が生産されています。もしも当時の日本がそれらの地域で石油を生産するに至っておれば、対米開戦のシナリオは違った結果を辿ったかもしれません。
    なぜ、石油資源の豊富な地域を手にしていながら石油を手にすることができなかったのかを当時、石油探鉱に携わった軍や民間の記録を辿って検証します。
    石油を探す技術や、原油から石油製品を生産する技術の欠如であったり、産油地から日本までの輸送計画のずさんさであったりと、ここでも科学的・合理的とは言

    0
    2016年05月14日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    21年間の海外勤務を含め、43年間三井物産、三井石油開発で、原油取引や石油開発を中心としたエネルギー関連業務に従事してきた筆者が、資源に乏しい日本に住む我々に、もう一度エネルギー問題を根底から考えるきっかけとして欲しい、また、様々なメディアから流れてくるエネルギーに関するニュースに接した際に、基本な事柄を誤解なく理解できる一助になればという思いで上梓した1冊。エネルギーといえば電気やガソリンといった二次エネルギー、または原発、再生可能エネルギーといったテーマに寄りがちな中、国家の基盤に関わる一次エネルギー、特に石油、LNGを中心に、世界的視野で現状と未来を語りかけている。文春新書991

    0
    2015年04月30日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    構成はやや散文的で、サブタイトルの「エネルギー情報学入門」という謳い文句には、あまり則していないように思うが、実務者としての経験と見識に基づく記述は大変参考になった。

    0
    2015年02月21日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    以前からシェール革命に興味を持っておりますので、この手の新書は読んでみようかと思いまして。
    最近の原油安によって、コストのかかるシェールオイルは苦戦していると聞きますが、この先どうなるのかなぁなどと思いながら読ませていただきました(最近の原油安は、当然この本の出版時期よりも時間軸的には後のことになります)。
    商社マンとして第一線でエネルギー関連業務に従事されてきた著者による全世界レベルでのエネルギー問題(力関係)を知ることのできる一冊です。
    埋蔵量と資源量の違いなんてのも知ることが出来ました。
    付箋は16枚付きました。

    0
    2014年12月24日
  • 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

    Posted by ブクログ

    日本は世界と比較して、天然ガスへの理解が低いので、エネルギー政策を考えるときは、天然ガスも忘れずにちゃんと考えて下さいということか。

    資源を持たない日本が、エネルギーに対して出来ることは、エネルギーの利用効率を挙げて、結果としてエネルギー使用量を減らすこと。

    温室効果ガスの排出を減らすことも大切であるが、有限である資源を効率よく使わなければ、いずれは世界が破綻する。

    0
    2014年10月11日