望月健のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
認知症者に対するあらたなケア技法『ユマニチュード』
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p.28「ユマニチュード(Humanitude)」という言葉は1930年代から、パリに集まったフランス領植民地の黒人知識人たちが、自らの”黒人らしさ”を取り戻そうと起こした文学運動である「ネグリチュード(Negritude)」を起源に持ち”人間らしさを取りもどす”あるいは”人間の尊厳の回復”という意味を込めて、生まれた造語なのでそうです。
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フランス人のイヴ・ジネストさんにより考案されたケア技法だ。
基本技法としての、4つの柱
1)見つめる
2)話しかける
3)触れる
4)寝たきりにしない
考え方を取っても、4つの柱を考えてみても、リハビリテーションとの親和性が高いように感じた。
ふと考えると、そこまで画期的ではないのだけども、それを現場が行える状態にするかということに関しては、考え直さなければならないと思う。
そして、特殊技術としての存在のみでなく、だれでも(ケアスタッフでも、ご家族でも、取材スタッフでも)そのアプローチが行えるという点では、画期的かもしれない。
医療や、人間としての存在の根源を見つめ直すこと。
ユマニチュードを通してそんなことが完遂されたらいいだろう。
本の中では、取材を通したユマニチュードの実際が描かれているのみならず、第5章(岐路に立つ日本の高齢化・認知症対策)では、”社会に対してのユマニチュード”として、現在や未来における日本の認知症者との関わりあい方の提案もなされている。
ユマニチュードという言葉を知らなかったので、ケア技法としてのみならず社会に対するアプローチや思想も組み入れた内容で、勉強になった。
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【内容(「BOOK」データベースより)
認知症の人が本来持っていた最も善良なその人らしさを取り戻す。「クローズアップ現代」「あさイチ」「NHKスペシャル」紹介!誰にでもできる認知症ケアの新技術。
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【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
望月/健
1965年生まれ。89年、日本電波ニュース社入社。ハノイ支局長、カンボジア支局長を歴任。99年、報道番組制作会社ジン・ネット入社。テレビ朝日『サンデープロジェクト』、テレビ東京『ガイアの夜明け』などを制作。番組ディレクターとして、「中国人犯罪グループ」による密航や自動車盗難の実態、「偽ブランド品汚染」、「イラク戦争」などを取材。2010年よりフリーランスとなり、主にNHKの『クローズアップ現代』で、「超高齢社会へ向けた対策」や「森林・林業の可能性」などをテーマに取材を続けている
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【目次】
第1章 見つめて触れて語りかけて
・ユマニチュードとの出会い~「叫ぶ女性」と「訴える女性」
・認知症の“中核症状”と“行動・心理症状”
ほか
第2章 ユマニチュードの衝撃
・“拘束・抑制”が日常化する医療現場
・全日病研修会の熱気
ほか
第3章 ユマニチュードの哲学~考案者イヴ・ジネスト氏インタビュー
・絆の哲学
・認知症の世界
ほか
第4章 ユマニチュードは日本に普及するか
・在宅復帰した94歳の久万辰雄さん
・解明が進む認知症のメカニズム
ほか
第5章 岐路に立つ日本の高齢化・認知症対策
・2025年問題
・認知症の人と社会の共存を否定する判決
ほか
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Posted by ブクログ
「見る、話す、触れる、立つ」。ケアの原点を見つめ直す至高の技法。
長く介護の現場に携わってきましたが、
本書で語られる「ユマニチュード」の哲学には、
改めて深い衝撃と感動を覚えました。
「あなたのことを大切に思っています」というメッセージを、
いかにして相手に届けるか。
そのための「見る」「話す」「触れる」「立つ」という4つの柱は、
私たちが日々の忙しさの中でつい忘れそうになってしまう、
ケアの本質を突いています。
特に印象的なのは、認知症の方を一人の「人間」として尊重し、
その尊厳を何よりも優先する姿勢です。
技術としての素晴らしさはもちろんですが、
その根底にある「あなたはそこに存在するだけで価値がある」
という慈愛の精神は、私が理想とするケアの姿そのものでした。
現場を知る者として、この技法が広まることで、利用者様だけでなく、ケアを行う側も救われると確信しています。
理論だけでなく、
明日からの現場ですぐに活かせる「心の持ちよう」を教えてくれる本です。
すべての対人援助職の方、
そしてご家族の介護に悩む方に、
一度は手に取ってほしい「希望の書」です。 -
Posted by ブクログ
とても参考になる内容ではあったのだけど、この本で紹介されている例はアルツハイマー型認知症が主で、幻視や妄想のあるレビー小体型認知症の場合とか、うつ病も併発している場合など、より心理的精神的に大変な症状のある高齢者に対して、ユマニチュードのケアを行う上で工夫すべき点などはあるのかということにも触れてほしかった。
また、基本は同じであると思うけど、看護師さんや介護士さんのようなあくまでも仕事として接するプロと、何十年にわたっていろんな感情をお互いが抱いてきた家族とでは、やはり違いはありそうだし…。そういう点も気になった。
まあ、新書にそこまで期待するのは酷というものか…もっと詳しい本で勉強するべきですね。