コンビニで見かけて思わず購入した本。幕末時代の志士たちの活躍を描く一話完結の物語をまとめたものです。
絵柄は好き嫌いがありそうな画風ですが、読みやすい絵柄だと思います。
収録されている物語の中心になっている幕末の志士たちはこの人達です。
吉田松陰、西郷隆盛、乾退助、周布政之助、田中新兵衛、土方歳三
...続きを読む、高杉晋作、品川弥二郎、アーネスト・サトウ、岡田以蔵、井上佐一郎、上杉宗次郎、大浦慶、坂本龍馬、陸奥陽之助、白虎隊、永倉新八、原田左之助…
他にも脇役で登場する志士たちは多いのですが割愛します。述べた名前の人物に興味があるのなら手に取っても良いと思います。
陸奥が葉巻を常に咥えていたり、サトウが日本かぶれしていたりと作者独特のキャラ付けがされていますが登場人物たちは概ねイメージ通りのキャラになっています。
幕末だけあって流血や男と女の交わりのシーンが当たり前のようにあるので苦手な方は気をつけましょう。
「史実もこんな展開だったのかもしれない」と思わせるような物語の数々が面白く、一気に読み終えてしまいました。
個人的には冷たい瞳をした土方歳三が最後に見せる涙や、妾との交わり中で刺客たちに襲われても平然としていた高杉晋作や、瀕死の岡田以蔵が見る不思議な夢がお気に入りです。
そして、私的に評価したいのは作者が描く『狂』の表情。特にホラー要素を含んだ物語にて描かれたとある場面は一度見たら忘れられないぐらいのインパクトを放っています。夢に出てきそうです。