永山則夫のレビュー一覧

  • 無知の涙

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    後悔は時と共に大きくなる
    永山基準の意味を知りたかった

    親の犠牲だったのではないか と思った

    最期は受け入れていたのだろうか
    改めて思う

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    2025年02月14日
  • 木橋

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    面白く読まされた、丁寧な情景描写と細かいやり取りの筆致、そして内省の声。第三者的語りも読みやすいポイント。
    犯罪的行為や行動は本人の問題なのか、環境の問題なのかというテーマにも通ずる。(変数多すぎて一義的には言えんが)
    次は東京都同情塔読みたくなる。

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    2024年04月25日
  • 無知の涙

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    読後は「ピストル魔の少年」と軽々しく呼ぶ事は憚られる。時代が違いヒップホップに出会っていたら…と夢想せざるを得ない。

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    2021年09月01日
  • 無知の涙

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    文学的ではないとしても、貪り読んだ本の断片だとしても、他のありふれた描写とは一線を画すものがある。例え犯罪者であっても言葉を綴ることは自由で、そこに人権は存在する。誰に媚びることもない不器用で正直な言葉が好きだ。

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    2013年09月12日
  • 木橋

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    重い。苦しい。
    時代背景なのかこんなに苦しい人生ってあるのかと思わせる。自伝なんだよなと思って読む度に辛い気分になる。解説にもあったが、住んでいた街の描写がリアルで余計に苦しい

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    2023年08月16日
  • 無知の涙

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    死刑囚として、あまりに有名な永山則夫。
    禁忌を犯した己の業に抗おうと、
    知で武装した1人の死刑囚の獄中での思索の記録として忘れられない。

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    2020年09月22日
  • 無知の涙

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    1960年代に連続射殺事件を起こし、有名な「永山基準」を作り出した死刑囚は獄中にて初めて文学に触れ、しだいに共産主義思想に傾倒していく。
    自らの青年時代を思い起こして綴った随筆・一字一字搾り出すように書いた詩・・・。
    深淵に触れるかのような一冊。

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    2012年02月25日
  • 木橋

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    10/1
    素朴かつ丁寧な描写。
    ところどころに拙さを感じるものの、「市民生活」から「不適合」との烙印を押された自身の原点を探ろうという試み。

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    2010年10月01日
  • 無知の涙

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    永山則夫(1949~97年)は、北海道網走市で、8人兄弟姉妹の第7子(四男)として生まれ、幼い頃に父親は家からいなくなり、母親や兄弟からも疎まれて育ち、小学校、中学校にはほとんど通わなかった。集団就職で上京した後、仕事を転々としながら、ときに窃盗事件を起こし、また、外国船に乗って密航を企てたりしたが、一時通った明大付属中野高校夜間部では上位の成績だったという。そして、1968年、19歳のときに、在日米軍・横須賀基地内の住宅で盗んだ小型拳銃を使って、4件(東京都・京都市・函館市・名古屋市)の連続殺人事件を起こし、最終的に死刑判決を受け、1997年に死刑が執行された。
    本書は、ほとんど学校に通うこ

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    2024年05月15日
  • 木橋

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    母なるものの欠如がこれほどまでに一人の人間の運命を左右するのか。

    悲惨な生い立ちをおいそれと覗き見できない、社会構造の被害者と簡単に割り切ってはいけない。

    罪を抱え、それでも書く、それを読む、それがいかなる意味を持つかはその他の誰も評価できませんと解説には書いてある。

    その通りだと思う。

    ワイドショーや思いつきのニュースではない、本当に触れるべき1人の人生がここには書いてある。

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    2022年08月30日
  • 無知の涙

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    1968年に4人を殺害した事件で知られる著者が、獄中で哲学や心理学などの本をむさぼるように読みながらつづった手記です。

    見田宗介は『まなざしの地獄―尽きなく生きることの社会学』(河出書房新社)で著者をとりあげ、高度成長期の疎外状況における著者の実存に迫る考察を展開しています。また、批評家の井口時男や、近年では哲学者の細見和之も、著者について鋭い論考を発表しています。

    本書につづられているぎこちないことばを読みながら、いったい著者は、マルクスやカントのことばをどのように読んでいたのだろうかという疑問に、つねにつきまとわれていました。おそらくわれわれがマルクスやカントを理解するように読んでいた

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    2018年03月24日
  • 無知の涙

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    永山則夫は1968年のうちに
    米軍基地から盗んだ拳銃を用いて4人を殺した
    これといった理由もなく
    そうすることで、自分という存在を見いだそうとしたのだ
    とする評論家もいた

    彼が、家族愛をまったく知らなかったものかどうかはわからない
    甘えの感情から、悪い記憶に固着して
    被害者意識を募らせていただけという可能性もある
    ただしまともな生育環境に置かれてなかったことは確かだ
    中卒で学もなかった
    この書物は、永山が逮捕された直後の拘留中
    新聞雑誌等からの漢字の書き取りに並行して、ノートの余白に記された
    詩や雑感をまとめたもの
    殺人者の回想録としてはまったく空虚なものだ
    どこかで見たものの寄せ集めと言っ

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    2016年11月20日
  • 無知の涙

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    ネタバレ

    逮捕されてから数か月後からの手記であるから、相当な速さで教養を吸収したことがうかがえる。
    その時代背景から、だんだん左に傾いてゆくさまがよくわかる。
    その中で、自分の犯した罪の理由付けを何とか追求しようとしているようだが、結局マルクス主義に行き着いてしまう。
    自由のきかない革命家として。
    この時代の革命家は、現状を脱却するのに必死すぎて、そのあとのことをあまり想定していなかったのかなと思うのは、今を生きる者の安易な考えだろうか。

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    2015年08月11日
  • 木橋

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    ネタバレ

    かつて4人を殺害した事件の犯人で、死刑に処された筆者の、自伝にも似た作品…なのかな?簡素で素朴な文体が北国の寒々しい雰囲気や、N少年の寂しく孤独な感情を表してるかのようで、読んでいるとこっちまでわびしい気分になってきます。

    ただ、厳しい見方をすると、自分が荒んでしまった理由をすべて他人や境遇のせいばかりにしているようにも感じられます。普通だったら同情を禁じ得ないはずの内容なのに、自分可愛さが前面に出過ぎていて、同情どころか自分勝手な人だなぁという印象すら覚えてしまいました。

    現実と著作の中身を切り離して読むことが出来れば、違った受け捉え方が出来たと思うのですが… それが出来なかったためか、

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    2012年10月29日
  • 木橋

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    虚しい、悲しい、悔しい。人生に勝敗はあるのだろうか。あえてあるとすれば、彼の不遇な少年時代は、この内容を後世に伝えたことで、彼を勝者へと変えたのではないだろうか。脚色なしが魂にささる、人間くささの象徴的作品。あぁ拳銃少年!

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    2011年05月07日
  • 無知の涙

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    河出文庫版はかなり内容が追加されているらしい。
    よく言われているように、著者は確かに詩才があり、知識欲やその吸収力も凄い。でも、本書で書かれているのはいわば延々と、自分が殺人を犯したことは社会のせいであるという開き直りである。殺された4人の遺族に印税を寄贈したらしいけど、これじゃ、受け取りを拒否した遺族がいたのも無理はない。殺された側にとっては、なぜ自分が・父が・息子が、ということが最大の問題だが、永山はそこに対しては語りかける言葉を持っていないようである。
    この本を読んでいるときに、取手駅前でリストラされた男がバスの中で刃物を振り回す事件が起きた。これも社会のせいなのだろうか。いや、社会のせ

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    2010年12月23日
  • 木橋

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    永山則夫の『無知の涙』を中学生の頃に読んだ。衝撃を受けた。
    それがなければ自分は今の自分ではなかっただろう。

    死後10年以上たつが、永山について語る人、書く人は後を絶たない。
    永山則夫とは誰なのか。未読であった彼の小説を読んで改めて考えたいと思っている。

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    2010年12月05日
  • 無知の涙

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    未成年時に米軍から盗んだ拳銃で四人殺した凶悪犯が書いた手記。
    詩に関しては読むべき価値は十分あると思う。
    文学的もそれなりに評価されたのも頷ける出来となっている。
    ただ後半に占める政治的・哲学的考察はどうも好きになれなかった。
    古臭さとともに幼いような気がした。
    多分彼がこういう思想に走ったのも取り巻きの影響が大きかったのではなかろうか。
    中途半端に知識を得た人間がよく陥る典型というのだろうか。
    また自己愛も随分強いな、と。
    まあ獄中結婚したくらいだし、なんだかんだと言いながらもこの人は俗物だったのだろう。
    それでも読み書きも満足にできない人間が刑務所で独学し、ここまでのもの

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    2010年04月27日
  • 無知の涙

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    貧困が犯罪を生むことも、無知ゆえの犯罪も、もしかしたらあるのかもしれない。けれど、同じ環境に生まれ育った兄弟達は犯罪者にはならなかった。4人もの命を奪ったことを貧困や無知のせいにできるものではない。
    それを大前提とした上でいえば、著者が独房内で発揮した学習欲・知識欲・表現欲は凄いと思う。“無知”な人が書いたとはとても思えなかった。

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    2009年10月07日
  • 無知の涙

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    殺人を貧しさや環境のせいにしちゃうあたり、どうよ?あほくさ〜といつも思う。でも、面白かったです。すごいです。ここまで徹底した勘違いぶりは。うーん・・・それだけでもないなぁ・・・。なんなんだろ。よくわからない・・・。

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    2009年10月04日