杉本宏之のレビュー一覧
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ネタバレチェック項目8箇所。本当に「今にして思えば」であるのだが、これほど大きな取引を社員に任せきりで、連日のように痛飲して朝遅い出社をしていた私につけ入る隙がなかったのかと言われれば、何の言い訳もできない。私にとっての誇りとは、いったい何だったんだろう? 今まで私は、何を築いてきたというのか? 湯藤や前田、ほかにもこの乗用で残ってくれた社員たちに、私は何を目的に生きろと言えるのか? そもそも、この先に何がある? 人間、上り調子の時にはたくさんの人が寄ってくる、でも、苦しい時に支えてくれる人は多くない、人の真価は、苦しい時にこそ露わになるものである、真っ暗な岩穴の底で、私は自分の周囲で巻き起こるさまざ
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実に、おもしろかった。小説よりもおもしろい。
ニンゲンは かくも誠実に 生きるのだ。
倒産をさせた状況を 客観的に見つめようとする。
まさに フジチョウのように よみがえる。
『失敗とは 失敗から学ばないことだ』
という言葉が 妙にあう ストーリーだ。
現実に眼を背けることなく、
前に前にと すすんでいく姿が 実にすばらしい。
日本の若者も すぐれた人がいるのだと
感心した。というより そのクールさに、
力強さを感じた。
立花は言う
『でもな。逃げることは絶対やめろ。はっきり言って、400億円近い負債を抱えているお前とはオレもかかわりたくない。でも、全てを失ってゼロになって、そこから這い上 -
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Twitterで流れてきて知った。会社が上場して倒産したのも知っていたが杉本さんのことは何も知らなかった。最近では深田恭子さんと結婚するとかしないとか騒がれてますが、そういうゴシップを抜きにして面白い本。リーマンショック前後の時代背景がよみがえってくる。確かに異常なマーケットだった。その大波に呑み込まれてしまった歴史が語られている。人間的に大きく成長した過程が描かれている。人間的な魅力がある事業者なんだろうと思った。ファイナンスを学び直す過程でこれだけは絶対負けないという強みを知って、同時に弱さを認めて起業を決意したのだろうか。それよりももっと若さゆえの根源があるような気がしないでもないが、そ
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Posted by ブクログ
Facebookのウォールに流れてきた永江一石さんのイチオシっぷりと藤田社長、ホリエモンの帯コメントに惹かれて即買、その日のうちに全て読みきってしまった。
どの起業家社長の自伝を読んでも壮絶なものが多いが、この社長の場合は衝撃的タイトルの通り実際にリーマンで会社を潰しており、その過程における経験の凄惨さたるや池井戸潤の小説を地で行く迫力のストーリーばかりである。
どん底を経験して這い上がっている人の再起のストーリーには、頭や胸を揺さぶられるような刺激が詰まっていて、精神衛生上も非常に良いので好き好んで読むジャンルだが、本著もそういった意味で非常に栄養素の高い一冊だった。 -
Posted by ブクログ
タイトルの通り、著者の杉本宏之さんが2001年に創業した不動産会社 エスグラントコーポレーションの繁栄と転落、そして倒産・自己破産から再起までを描いた自叙伝。
圧倒的な業績を叩き出した最盛期は華やかにメディア露出されていた杉本さん。
本書では、メディアや報道からでは知ることのできない転落期の裏側や、奈落からの復活の一助を担った数々の実業家とのやりとりが鮮明に描かれています。
堀江さんやテイクアンドギブニーズの野尻さん、サイバーエージェントの藤田さん等、今をときめく実業家が沢山登場します。
エスグラントコーポレーションの倒産劇は、株主や取引先だった企業・個人の方からするとたまったもんじゃ