苅田章のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
超常現象の有る無しを云々する本というよりは、超常現象と言われる何らかの現象を、科学的に解明しようとする科学者たちを追うドキュメントです。NHKでTV放映したものの書籍版です。
このNHK出版のこういうドキュメントってとっても面白いので好きです。これも表紙だけ見るとオカルトの本みたいですが、あくまで科学的に解明する事を主眼としているので、基本盛り上がる部分は無いです。
心霊や超能力が何らか人間の脳の動きによって引き起こされる部分が有るのではないか。それを数十年に渡って調査し続けるのはすごい精神力です。胡散臭く思われるのはとても辛い事ですからね・・・。
ユリゲラーは実はリアルタイムではないのですが、小さいながらもユリゲラーのスプーン曲げはワクワクしたし、自分でも試したことがあります。皆そうだったんじゃないかな。
科学的にいつか解明されてESPが使えるようになるのでは??と思った事もあります。
アメリカとソ連が超能力スパイを抱えていたというのが一番わくわくしました。まさに冷戦時の大国同士の意地の張り合いです。80年代のスパイ映画やアクション映画の大多数はこの2大国の水面下の争いに端を発していますから。そんな中で超能力戦が展開されていたなんて思うとちょっとうずうずします。 -
Posted by ブクログ
第1部では、心霊現象、幽霊、死後の世界、生まれ変わり、第2部では、超能力、テレパシー、人の意識へと展開される。
全体を通して、出来る限り、先入観を排除して科学的なアプローチを取りながら、分析をしようという意図は理解できる。
1部は、人間の脳が作り出す幻影?がある程度の説明になりそうではあるが、「生まれ変わりの子供たち」では、なかなか証明ができない。最後に、アメリカ、アリゾナ大学の意識研究センター所長のスチュアート・ハメロフ博士の「人が普通に生きている状態では”意識”は脳の中に納まっています。しかし、心臓が止まると、意識は宇宙に拡散します。〜患者が蘇生しなければ、その情報は宇宙のなかに在り続けるか、別の生命体と結びついて、生まれ変わるのかもしれません。〜」って言うのが気になった。ここまでは、脳の動作だよなという感じだっただけに。
第2部は、超能力をトリックとして見る向きと、真面目に考える部分があって、テレパシーについては、人間同士がコミュニケーションとして、まだ見えていない何かを使っているのではないかと調べて行く… 最後に、このまだあるかどうか、本当かどうかも不明なテレパシーについて、量子論の量子もつれとの類似性を用いて解説を試みている。
全般を通じて、西洋哲学をベースに発展してきた科学的な思考で問いを立て解明しようとしていて、1部2部を通して、”意識”とは何か?という哲学的、宗教的な領域に入りそうで入らないまとめ方で終わりにしていた。たまたま、手にとった本だったが、読みやすくて娯楽要素ありで面白かった。次は、哲学的・宗教的な切り口で斬り込んだ取材を期待したい。
-
Posted by ブクログ
以前、NHKスペシャルで超常現象をテーマにした物が放送されると聞いたことが有ります。
ちょっと興味を抱いたので録画してみてみようかとも思ったのですが、結局それっきりでまだ見ていません。
さて、本書の方ですが、この番組のメーキング物となり、制作の舞台裏や制作者個人の超常現象に対する思い等が書かれています。
またそれ以外に、第2次世界大戦終終結まもない時期から現在に至る超能力・超常現象研究の流れに触れており、現在の技術で超常現象を解明しようとしている科学者たちの様子も知る事ができるものとなっています。
超常現象について、個人的には、人類はこの宇宙の全ての謎を解き明かした訳ではないと言う絶対的な事実がある以上、過去の人類の認識が科学の発展によって覆されてた来たように、現在を生きる私達の認識も覆されるのではないかと思っています。
そして覆った先には、今超常現象と呼ばれている現象に対する合理的な説明が待っているのかも知れません。
#最もこれは現象自体がちゃんと存在しているのであればの話になりますが・・・
以前読んだコチラの本によれば、かつて物理学とタッグを組んで共に発展してきた数学が、その提携先を生物学に変えてきているそうです。
生物学分野に数学を導入する事により、新しい発見もあるようですので、今後、数学と生物学、そして量子論等、複数分野に渡る提携が進めば、人間に関する謎が今以上に解明されるのでしょう。
超常現象に対しては、これをひたすら肯定的に受け止める方やその態度を毛嫌いし、現象ごと否定しようと躍起になる方などが見受けられますが、案外、真相は今の私達の想像の範疇を超え、そして分かってしまえばあっけないものなのかも知れませんね。 -
Posted by ブクログ
●:引用
●超心理学の第一人者であるレイデン博士は、この点、非常に謙虚だった。「この分野の科学的研究が系統的に始められてからおよそ130年になりますが、私たちはいまだにオムツをしているか、オムツが取れる程度の初期段階です。しかしある程度は進歩してきました。(略)
●しかし、もう一度繰り返しておくが、超能力を持つと称し、それを悪用する人がいるとしたらそれは絶対に許されない。それを防ぐためにも、私たちは、超能力が本当に存在するのかどうか、科学の力で見極めるようにならなければならない。第二部で取り上げたのは、うそとトリックにまみれてしまった”超能力”の世界から一線を画し、人間に備わった未知の力として超能力を捉え直そうと懸命に努力している科学者たちの物語である。一目で分かり、あっと驚くような超能力的現象はこの目で見ることはできなかった。しかし、その代わりに地道な研究者たちの取り組みによって徐々に浮かび上がってきた。不思議な未知の力が存在する可能性を実感することができた。それは本当に貴重な経験だった。