田中天のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最終巻に相応しい手に汗握る熱い展開。PCの不退転の決意。まさかの脱落。その意志を汲んだGMのシナリオメイク……と、ページを繰る手を止められない展開の最中にぶっこまれるトンチキ。これはすごい。
一気に読んでしまいたかったのだけどトンチキが過ぎてクールダウンを挟まなければ続きが読めなくなったシーンが2箇所ほどありました。これはすごい。
TRPGでこれから触れるシステムのリプレイなので1巻からルールブックを参照しつつ読んでいたのだけれど、毎回レベルアップの内訳や使用スキル、効果の詳細などを割合省略せずに描かれていたので、レベル1のPCたちが成長するとここまで強くなるんだな、という具体的なイメージがつかめて良かった。
これからシステムに触れる人に力強くお勧めしたいリプレイ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレブヒ様wwwww
ブヒリウス・ファットリウスなんて見ただけで個性の見える名前どこからひねり出してくるんですかwww
もうだめお腹痛い。1巻のアツい展開はなんだったのか、というくらい田中天さん全開。でも田中天さんと聞いて手を出した時点でこういうのを求めていた気もする。
2巻はレグナムとヴァーンを中心とした物語。1巻では迷いながらGMの手腕で物語に巻き込まれていった少年君主が、自らの意志で他を巻き込み立つ理由を見いだす物語。レグナムのPLの方は迷いながら自分なりの道を見つけていく過程をシナリオの中で丁寧に描かれていて、素直に応援したい主人公という雰囲気です。
この巻はヴァーンのPLの方のプレイングがとにかくすごい。GMの用意したシナリオの方向性を把握した上で予想を上回るロールプレイで盛り上げるPL、それに合わせた演出を用意するGM。そこまでやってしまっていいの?と思うところまでやりきるPL……。これ実際の卓はどんな空気だったんでしょうか……。参加者の間に強固な信頼関係があるからこそ可能なプレイングなのだろうと予想しつつ、信頼関係があってもどきどきする展開だなと思いました。
その展開を乗り越えたあとの熱い演出回収が各PCともとても上手い。良い卓だなあ。
GMの演出力もすごいのだけど、各PLの発想力もすごいと思います。その上でそれに答えるGMの手腕もすごい。特に5話の決戦は本来どういう展開が用意されていたシナリオだったんだろう。シナリオデータも見てみたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ…ブヒ様が…とか言ってしまいそうになりますが、非常に熱いロールプレイの連続でした!
同盟締結までの流れは…ホントにヒドいものがあります(いつもの田中天節ではあるw)。
歌う君主や農民君主なんてマトモなもんだった…ブヒ様に比べればw これは確かにヴァーンが会わなくて良かったと漏らすのもわかりますw
しかし、裏を返せば、一言で君主と言っても色んな立場・考えの者がいて、レグナムとは目指すもの・目的がそれぞれ違う。例え同じように領の平和を望んでいたとしても、どんな手段(戦うのか、恭順か)を最善と考えるかという事すら異なるのです。
「多を率いる」事の意味、難しさを面白おかしくも的確に描写してるなぁ、と今更思うのでした。
その上で。
突き詰めれば決定的に目指すところが異なる君主・レグナムと復讐鬼・アフラヴァーン。この二人が袂を分かつという驚愕の事態が発生してしまいます。
物語的な衝撃もありますが、これがTRPGのセッションであるという事実は、嫌な汗の感覚すら覚えるほどです。
一つのチームとしてセッションに臨むのがTRPGの基本。シナリオの展開等でチームが分断されたとしても、最終的な達成目標は共有し、達成するように進めていくのが常だといえます。
しかし、二人は決定的に別れてしまった。それぞれのキャラクターを考えれば、安易な妥協はありえません。正直、この状況をどうやってまとめれば良いのか私には思いつきませんでした。…ひいてはセッション失敗かな、とさえ思うほど。
…さて。
そんな大変な状況下ではありましたが、実に熱い展開でした。
ついに君主として覚醒したレグナム。彼が悩みに悩んで導き出した答えは、なるほど確かに彼らしい。そして熱く理想に燃えつつも困難な道だな、と。
レグナムを支えるシスやアン、そしてヴァーンらの生き方もまた熱い。そしてかっこいい。
なんというか、本当に理想的なチーム・集団です。
こういう王道な物語、やっぱり憧れるものがありますねぇ…。
というか。確かにシスが黒いオーラ放ってしまうのもやむなしなくらい、ミシカが可愛いですなぁw -
Posted by ブクログ
ネタバレ確かに王道! …だけど、それ以上にドラマティックな成長物語。
田中天さんはGMやるとホントに上手いなぁ。
プレイヤー時の荒唐無稽なイメージとは違い、盛り上がりや熱い展開、そしてジワッとくる人間ドラマを見事に盛り込んできます。…変なキャラ、展開は多々あるけれど!
さて今回はグランクレストTRPGのリプレイ。グランクレストは国作り・王として覇を競う事に主眼を置いたゲームですので、この手の物語の定番であり王道である、「亡国の王子が国を取り戻す」いわゆるロスト・ロイヤルをテーマとしたキャンペーンになっています。
…が。
実はその亡国の王子である主人公(PC1)レグナムが再起に乗り気じゃないというスタート。
それは決して怠惰であったり臆病さからくる事ではなく、彼なりの考えがあってのことなのですが…。
主人公がそれでは話が進まない、となりそうな所ですが、そこは生真面目でお節介な幼馴染であり第一の臣下であるシスや復讐鬼ヴァーンらが引っ張ってくれています。軍師である魔術師・アンも助言や手助けで導いてくれる。
レグナムは王族として民の命を背負い、責任を負う事の意味を問いながら、遅い来る困難に立ち向かっていくのです。
この辺がまさに「王としての道」を探す成長の物語となっており、単なる英雄譚とは違った面白さ。
特に敵国ゼフォスに滅ぼされた国の生き残りであるヴァーンの復讐にかける執念、そして異邦人としてのロールプレイが素晴らしく、ダークヒーローとして本当にカッコイイ。
未だ未熟なレグナムに期待し、そして見定める役として凄まじい存在感を放っています。
ゲーム的にも国運営ルールや大規模戦闘ルールを使ってのプレイが何とも楽しそう。
皆であーでもないこーでもないと国を作っていく感じは確かにライブ感満点。TRPGならではの楽しみ方です。
もう色んな方向で面白さを発揮していますねぇ、このリプレイ。
新シリーズとしても実に期待が持てます。
…それにしても、GMの出目が悪い悪い…(苦笑) -
Posted by ブクログ
なんて臨場感溢れる英雄譚…! TRPGだからこそと言うべきか、それともTRPGなのにここまで…!
国を治めるというロールプレイがこんなにもかっこいい。そして面白い。
理想の国の姿を皆で考える。考えた姿を実現するために頑張る。
たかが「ごっこ遊び」なんだけど、皆が納得できる答えを、かっこいいと思える一言を探す事に全力を注ぐ姿はやはり熱いのですよ。
そしてとにかく、出てくるキャラクターが皆、魅力的過ぎるんですよ。
PC達はもちろん、NPCも敵味方全てが愛おしい。
誰もがしっかり「自分」を持って行動してるのが分かるんですよね。キャラがぼやけてない。だからPC達との掛け合いが面白いし、PC・NPC互いに生かしあえる。
特にローランとフラムはいいキャラになりました。確かにダメな子属性はポイント高いw だからこそ、シスとの交流が非常に生きてくるというか印象深いわけですが。
最終話への伏線にもなりましたしね。…定番の展開ではありますが、だからこそ胸を打ちます。
アフラヴァーンのダークヒーローっぷりもまた絶妙でねぇ。2巻でのPC達との衝突を経て、復讐鬼としての自分を貫きつつもレグナム達に協力するという上手い落とし所を見つけ、今巻でもその渋い魅力を全力発揮。
因縁の敵キャラと壮絶な死闘を繰り広げます。…そのくせ、アウトサイダーからの視点でPC達を評し、認めている姿が人間くさくてたまりません。
名参謀を見事に演じたアン。
プレイヤーの知識や判断というより「そういうキャラ」を演じるロールが上手く、軍略の妙が楽しめました。
何気にヴァーンとのやり取りも悪くなく、実際に何か思うところがあったのかなぁと…色々思わせてくれます。
で。
今回大活躍のシス。これはもう、本当にかっこよかった。熱かった。
ヒロインとしても騎士の忠義としても、最高の見せ場だったと思います。
同時にシグナムとのやり取りがもう…本当に爆発しろというか!w
シグナムも若き王として気高く理想的な生き方をして見せたな、と。
特にラスボス・バイバルスが単なる悪役ではなく、彼なりの信念・覇道を見せ付けてくれたおかげで、それへのアンチテーゼとしてレグナムの理想が際立つ結果になりました。
どちらの理想が正しいのか。それは一義的に判断できないけれど、譲れない思いを吼えるってのは、やはり熱くていいものなのです。
これでシリーズが終わってしまうのはとても残念。
ですが、グランクレストの魅力を伝える良い仕事をしてくれたと思います。
これ以上の次回作ってのは、かなり難しいだろうな、と思うほどに。
…アロンソ・キハーノ出さなければ、全編シリアスですんだのにねぇ…w -
Posted by ブクログ
この著者の関連リプレイ読んでるといつも思うけれど、田中天さんは最高に阿呆だと思う。なんというか、ほめ言葉的な意味で。トンデモ戦国ものは結構みるけれど、全力で真正面から馬鹿やるって結構しんどいと思うんだ。もう、お陰で貫徹したじゃないか。
どこかのシナリオのミドルで、PCがシーン開始直後、GMの説明なしにシーンの演出をしたときに「まあ、方向性はあってるけどとりあえずGMに演出させろ」と天さんが言っているのは笑った。田中天さんって、そうしたGMのっとりはPLの時のおはこじゃないか。読者がまねしちゃいけないと評判の。
そして、このリプレイで提供された「ジパング」というワールドは、田中天さん以外誰もGMできないと思うんだけども、公式リプレイとしてその好き勝手さが素敵過ぎる。まあ、もともと展開する気ないのかな。2ndの終了間際に出たわけだから。「オリジナルの世界観で遊ぶ時のモデルケース」の提供?