三宅伸吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
青色発光ダイオード、医療技術特許、CGアニメ、「浜崎あゆみ」…。
特許や著作権などの知的財産権は、うまく活用すれば莫大な富を生み出す。
先進国のビジネスはもはや、知的財産権を抜きにしては語れなくなった。
知財ビジネス、知財振興政策の大競争時代に、世界はどう動き、日本はどう対応しようとしているのだろうか―。
「見えない戦争」の最前線をレポートする。
[ 目次 ]
プロローグ 知財に泣き、知財に笑った男
第1章 遺伝子スパイ事件―さらけ出された「無防備な日本」
第2章 闘争の現場
第3章 世界の知財政策
第4章 発明者vs.企業
第5章 思い出の事件を裁く最高裁
第6章 知財を担う -
Posted by ブクログ
日本の知的財産権を巡る2004年当時の状態をレポートした本。
タイトルに"戦争"とある割に、記述のスタイルは新聞のそれであり、良く言えば平静、悪く言えば平坦である。全体を貫く強いテーマ性も特に感じられず、日経の記者である著者が日頃仕事をする過程で集まった時事ネタを、あまり脈略もなく繋げた、まさに「レポート」、といった印象。
ただし、イェーリング著「権利のための闘争」を引用し、2000年代初頭の知財ブームを巡る国内の狂騒を、既得権益層と新興勢力による「闘争」と捉え、「闘争の現場」を巡る旅へ読者を招待すると(文中で間接的に)宣言しているので、個々の時事的な「紛争」を第三者視 -
Posted by ブクログ
『知財に関する国際紛争の解決拠点として、国内に頼り甲斐のある裁判所をもつことは、国際化する日本企業にとっての生命線となりうる。』
代表的な知財訴訟とそれを取り巻く世界情勢を横断的に紹介し、今後の知財業界の展望としての問題に繋げている。事件の内容としては、特許3、著作権6、その他1といった感じの内分け。単に判旨と解説を列挙するに留まらず、各国の知財政策に取り組む姿勢を絡ませている点が、結構勉強になった。
結局、技術立国の再興のためには、技術者や知財人だけでなく、政府や経済界等も巻き込んだ複合的な視野が必要になる。どうも、論点がずれているような気がしないでもないが、それだけ難しい問題なのだろう