久繁哲之介のレビュー一覧
-
本当の意味での「地域再生の成功」を考えさせられる一冊。地域再生の成功例として取り上げられている商店街の中には、月に1度のイベントのときだけにしか人が集まらず、地域の住民の幸せにつながっていない例が数多く存在する。著者はその原因を、経済的な豊かさばかりを追求する地域再生の考え方そのものにあるとする。...続きを読むPosted by ブクログ
-
1行でまとめると
「地域活性の押し売りはせず、住民目線でものごとを考える」
ということですかね。
以下、まとまりなくだらだらと。
地域再生、地域活性について成功事例と一般に紹介されていても、提供者や街づくりの地域再生関係者の目線での成功例が多く、実際に地域住民が豊かになる形で活性している事例は...続きを読むPosted by ブクログ -
地域再生に取り組んでいる「だけど」うまくいない。本書は「だけど」ではなく「だから」という因果関係を捉えるとことから始まる。
多くの自治体ではさびれゆく街中の賑わいを創出するため、どこもかしこも大型商業施設の誘致に躍起になっている。東京でさえ伊勢丹、西武が撤退しているにもかかわらず、多くの地方都市が...続きを読むPosted by ブクログ -
これは、成功じゃなくて、失敗事例集
やっぱその点、斬新で、成功事例集(アグリコミュニティ~)よりおもしろかったように思う。ただ、随所にでてきて、最後の結論にもつながる筆者の主張は、具体的が故に疑問も大きかった。ただ、理想は面白くて俺もすごい影響受けたと思う。さらに、最終章には具体案も掲載されていて、...続きを読むPosted by ブクログ -
【地方自治体を如何に再生するかを解き明かす】
箱モノだけが立派な自治体、海外の事例を模倣しようとする自治体、上勝町のような国内の成功事例を模倣しようとする自治体・・・
日本の自治体が活性化に失敗した理由を、作者の経験を基に論理的に説明されている。作者が最終的に述べたいことは、住民本位且つ地域特性に合...続きを読むPosted by ブクログ -
役所が主体的に中心市街地の方向性やテナント募集をしなくちゃいけないのは当たり前で、僕も入所前はそうだと思っていました。しかし、実際には土地の権利者や地元中心市街地の商業者がいるのでどうしてもまとまりがないものになってしまいます。
中心市街地をコンパクトシティにするのはわかりますが、なぜそこに家具屋が...続きを読むPosted by ブクログ -
コンパクトシティっていうけど若い人は郊外に住みたいんじゃないか?古い町並み保存を訴える人が近代的な住宅に暮らしているのはなぜか?地産地消をお客様に強要していないか?まちづくりの偽物の成功事例に警鐘を鳴らし、住民の声を聞こうと訴える一冊です。勉強になりました。Posted by ブクログ
-
地域再生プランナーの久繁さんの本。
中期的に同じよーなことに携わりたいと思っているので、拝読した。
個人的に「地域再生〜」とかに疑問を持っていた
「上っ面なアンケートをまとめて政策をすすめても」
「箱物つくればいいってもんじゃない」
「地域ブランド品は製造元しか儲かっていない」
等々の問題点...続きを読むPosted by ブクログ -
少々語り口は行政マンにはきつく感じられる。しかし、「おっしゃるとおりだな」と思わなければ、公務員と言う世界に馴染んでしまったことになるような気がする。特に、ジブンは外部から入った「中途採用者」なので、いつまでも行政を俯瞰して見られる視点を持ち合わせていないといけないように思う。その気持ちを忘れないよ...続きを読むPosted by ブクログ
-
[ 内容 ]
社員を大切にしない会社は歪んでいく。
それと同じように、市民を蔑ろする都市は必ず衰退する。
どんなに立派な箱物や器を造っても、潤うのは一部の利害関係者だけで、地域に暮らす人々は幸福の果実を手にしていない。
本書では、こうした「罠」のカラクリを解き明かし、市民が豊かになる地域社会と地方自...続きを読むPosted by ブクログ -
成功事例の模倣による地域再生がうまくいかない理由を解き明かし、「土建工学者などが提案する提供者目線の机上の空論」ではない「地域の現場・市民との交流」から感じとったエピソードにもとづく地域再生に向けた提言を行っている。
本書の内容には、地域再生についての鋭い洞察が含まれていると感じた。ただ、根拠が明確...続きを読むPosted by ブクログ -
商店街が突如仕事上のテーマになり、勉強用に選んだ本なのだが、ここにもHCD/UXの発想が!手法も、本当の顧客ニーズを知るには、データに頼った机上の企画より顧客の声を聞くこととか(高岡市コロッケの項)、恣意的な項目が選ぶアンケートよりもエスノグラフィ(商店街を利用しない公務員の項)とか、昨年習ったこと...続きを読むPosted by ブクログ
-
地域再生とは何かについて、市民と地域が豊かになることを問い質す1冊。解決策として需要創出する交流の場を設けること(食と街中の未利用地の活用)を打ち出し、地域全体、個店単独ではなく、地域全体で利益を出すことを提案している。メモ。(1)地域全体で利益を上げるための戦略的な赤字設備の設置。(2)公的支援は...続きを読むPosted by ブクログ
-
私益より公益を重んじた地域振興をテーマに、地域再生プランナーである著者による、廃れる地域を再生する際の方針策定をはじめとした課題の紹介と、解決策の提言。
スローフード推進、街中スポーツクラブ建設ありきで論が進められている感が否めないが、課題は具体的な地名を出して紹介され、多くの知見が得られる。
解決...続きを読むPosted by ブクログ -
公務員が気をつけること
数字だけで判断しない。
身銭を切って勉強する。
教えてもらう人について前もって調べる。
観光と活性化は別。
商店街を利用する。
女性、若者の意見を大切にする。
猿真似はしない。Posted by ブクログ -
面白く読めたが、全体的にとっちらかっているなという印象。
もちろん、こういうケーススタディ中心の本なのでそういった傾向は仕方ないのかもしれないが、読後の印象はあまりよくない。
また、特に公務員の意欲に関する言及において、「さすがにこれはこじつけでは…」と感じる点もいくつかあった。極端な事例を無理に一...続きを読むPosted by ブクログ -
商店街が衰退する本質は「公務員など商店街支援者と商店主の多くに、意欲と能力が欠けている」ことにあるとする著者。
“商店街を利用しない公務員”という見出しでひとつ章が構成されています。商店街再生には、計画の美しさでなく実際に行動に繋げることが重要とあり、当然ながら納得できることです。
しかし、読み進...続きを読むPosted by ブクログ -
【内容】 社員を大切にしない会社は歪んでいく。それと同じように、市民を蔑ろする都市は必ず衰退する。どんなに立派な箱物や器を造っても、潤うのは一部の利害関係者だけで、地域に暮らす人々は幸福の果実を手にしていない。本書では、こうした「罠」のカラクリを解き明かし、市民が豊かになる地域社会と地方自治のあり方...続きを読むPosted by ブクログ
-
各所で幾度となく繰り返されながら、未だこれぞといえる成功例のない「地域再生」。その阻害要因として著者が挙げるのが、高踏的な都市工学者、前例主義に固執する行政、既得権益層と化した商店主、などなど。彼らへの鋭い舌鋒は小気味良いものがあるし、IBMでマーケティングに従事していた著者ならではの「ニーズ」志向...続きを読むPosted by ブクログ
-
立派なJRの複線があるのに、一年に一回東京に行く事が便利になるというだけで新幹線の開通を心待ちにしている地域の人々もこの本を参考にすべきです。新幹線にかかる費用よりもずっと安く、列車本数を増やしたり新型車両を導入したりで、日々の通勤通学をもっと便利にすることができるのに。
最後の方で、噴水で遊ぶ...続きを読むPosted by ブクログ