大嶽秀夫のレビュー一覧

  • 平成政治史 ──政界再編とポスト冷戦型社会運動
    「平成政治史 政界再編とポスト冷戦型社会運動 大嶽秀夫 2020年 ちくま新書 1100円」前半精読後半卒読。自分が生きた30年の日本の自民党と他の政党の戦い、市民や右翼左翼・ネット民が起こした社会運動などなど後半は自分が見てきた社会をわかりやすくまとまっていて、今後のベースになる1冊。
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    [特異な二人三脚]米中接近、米ソ間のデタント(緊張緩和)、そしてベトナムからの「名誉ある撤退」をはじめとして、アメリカの外交において特筆すべき役割を果たしたニクソン大統領とキッシンジャー大統領補佐官。「リアリズム」と評される二人の外交政策の背後に控えていた理想主義・ナショナリズムにスポットを当てなが...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    ウォーターゲート事件の印象が強いニクソンだが,本書では彼が主導した三つの
    外交成果(対ソ緊張緩和,対中接近,ベトナムからの名誉ある撤退)に絞って,
    その世界史的意義を論じていく。タイトルに反してキッシンジャーはかなり脇役。副題の方が内容をよく表している。
    反共の闘士として頭角を現しながら,中道政策を...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    ニクソン政権における外交政策を
    米ソ、米中、米越戦争を題材に読み解く一冊。
    米ソ中の大国間における外交取引を
    それぞれの立場を細かくフォローしつつ説明しており、
    複雑さを感じさせつつも分かりやすく解説する。
    外交の難しさや各国の内政事情把握の困難さがよく伝わる。
    また、時折示されるドゴールの影響、対...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
     ニクソンが構想し、キッシンジャーが理論化した、バランスオブパワーを基軸とする現実主義外交。ソ連とのデタント、中国との国交樹立、ベトナム戦争からの名誉ある撤退がテーマとして取り上げられている。
     そこでは、冷徹な計算、国益の追求から、イデオロギーが反する国家とも手を結ぶ、国民の支持を確保しつつ、兵を...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    京都大学名誉教授(政治学)の大嶽秀夫(1943-)によるニクソン・キッシンジャー外交再考。

    【構成】
    第1章ニクソン・キッシンジャー外交の基盤
     1 「外交大統領」
     2 準備期間と在任期間の長さ
     3 ニクソン・キッシンジャーの国際秩序観
     4 ニクソン・キッシンジャー外交の本質と評価
     5 パ...続きを読む
  • 小泉純一郎 ポピュリズムの研究―その戦略と手法
     小泉純一郎を「ポピュリズム」の政治家と位置づけたうえで、道路公団民営化、郵政民営化、9.11およびイラク戦争への対応、対北朝鮮外交の4つの事例を取り上げて、小泉のリーダーシップの新しいあり方を分析している。
     本書を読んで印象に残ったことは、主に三点ある。第一にポピュリズム政治の意味である。本書で...続きを読む
  • 平成政治史 ──政界再編とポスト冷戦型社会運動
    たぶん授業出てなくても試験で単位をくれた先生。公明党とか共産党とか、よく知らない政党についても章を設けて説明してあり、それぞれ与党野党における集票組織としての重要性など参考になった。政権交代はあるべきだけど、今もって野党に政権担当能力があるかは疑問。前回のように失敗しても良いと思ってる。
  • 平成政治史 ──政界再編とポスト冷戦型社会運動
    タイトルどおり、平成30年の政治史をざっと振り返る。サブタイトルに「政界再編とポスト冷戦型社会運動」とあるが社会運動についてはサラッと表面をなぞっただけ。
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    ニクソンとキッシンジャーの業績のうち、主に外交面に絞って新書サイズにまとめた一冊。中公新書のアメリカ大統領シリーズ(?)のうちで読んだのはこれで2冊目。

    中公新書は安心して買えるし読める。特に目新しいことはなく淡々と書かれているところも新書らしくて気に入ってる。最近は「わざわざ1冊の本にまとめるほ...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    ニクソン政権の外交について書かれた本。当時のソビエトや中国、北ベトナムの事情などを抑えながら、ニクソンとキッシンジャーがどう彼らと交渉していったかを詳しく書いている。やはり、悪いイメージの強いニクソンだが、ちゃんと後世のためになる政治を行った立派な政治家であることには違いない。こういった政治家を輩出...続きを読む
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    テーマ自体は面白そうだったが文章とテーマへのフォーカスがちょっと… 南北ベトナム、ソ連、中国とアメリカのせめぎ合いは十分に面白そうな素材なのに残念。
  • ニクソンとキッシンジャー 現実主義外交とは何か
    田中角栄におけるロッキード事件と同様、ニクソンもウォーターゲート事件とともに記憶されているという著者の指摘はそのとおりで、そのせいで粗雑に描写されがちなニクソンと、単にその部下ではなかったキッシンジャーの外交理念を描いている。文章はあまり良くない。
  • 小泉純一郎 ポピュリズムの研究―その戦略と手法
    ポピュリズムの特徴である、善悪二元論、劇場型の勧善懲悪のドラマに関して、学術的な見地からの意見をまとめている。

    論文をまとめたという形で、文章そのものはやや固い。