世界中でセックスをしてまわる男。相手も男。
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衝撃的なタイトルである。
世界一周には関心があるが、ホモにはあまり関心がない。
まあ半分は関心があるということで。
さてさて、著者は
・大学を除籍して
・パチンコ屋でバイトして
・ためた金で初めての海外旅行へ
・帰る途中で名古屋のハッテン場遊ぼうと思いたち
・知り合いの月刊サムソンの人に電話したら
・暇ならサムソン編集部で働けばと言われ
・スタッフをやりながらハメ撮りしたり
・慣れてきて
・増長し
・無断欠勤して遊んで帰ってきたら
・机がなくなってた
という経歴の持ち主。その間に貯めた金で、世界一周ホモのたびに出るのである。
ああ長い前フリだった。
いわゆるコミックエッセイと言うやつだが、男同士のセックスシーンが次々に登場する。しかも、僕よく知らないんだけど、ハッテン場ってようするにフリーセックスというか乱交というか、そういう場らしいじゃないか。
私のか細い貞操観念やらなにやらは、もうどこかへ吹き飛んでしまうのでありました。
エンターテイメントとして、あるいは何らかの知識としては楽しく読んだが、実用書として受け取る気にはなれなかった。なんてことをいちいち書いてしまうのが、自分がいわゆるホモにたいしてニュートラルな位置から見ていない証左であろうか。
なんてことを真面目に書くのも馬鹿らしくなる、お気楽世界ホモセックス漫画であった。とにかく世界のあちこちでセックスして漫画にするなんて、すばらしいじゃないか。それがホモなだけだ。「世界一周セックスのたび」だったら買うでしょ、みんな？
ところで、本書からはホモといってもいろんな嗜好があることが伝わってくる一方で、ハッテン場の乱交めいた感じに矛盾を覚える。選択肢が少ないからやむを得ず、ということなのだろうか。愛情と性欲の違いなのだろうか。まあ、ともかく知らない世界をのぞき見するのは楽しいね。あ、もちろん「世界一周」のほうは、それはそれで、やっぱり知らない世界もあって楽しいよ。一粒で二度美味しい。
