藤田貴大のレビュー一覧

  • おんなのこはもりのなか
    本書のテーマは異性である「おんなのこ」について考えをめぐらせるということであるが
    劇作家、演出家という職業につく人の狂気とも思える執着、執念が溢れていて、気持ち悪いながら面白い。

    役者やそれ以外の女子について、具体的に関わるでもなく深く考察し妄想をふくらませる。
    人間について考えるとき、一人ひとり...続きを読む
  • mina-mo-no-gram
    水辺、ボートの上、シャワー室。方向感覚のない水の中でもがいているような、あてどない息苦しさ。10代の頃のひりひりした気持ちがよみがえってくる。文句のない傑作。最後の主人公の決意に、涙が出た。
  • mina-mo-no-gram
    恋人なら時機が来たら別れられるけど、
    私は私を別れさせることができない。
    死なない限り。
    どんなに私を嫌いになってしまったとしても。

    自我にとらわれて逃れられなくなってしまった人の複雑ないったりきたりがリアルに描かれていたと思う。

    描画のシンプルさに比べて話の内容がかなり入り組んでいたこの裏切ら...続きを読む
  • mina-mo-no-gram
    リフレイン。

    脚本と作画、
    それぞれ自分の理想を具現化する。

    そのずれが面白い。


    ささくれを。ぴーっと剥くと。カラダを一周する、夢を見た。

    死に直面しない唯一の方法は、自分が死ぬこと。
     
    前の仕事忙しくてさ。あのままだと、死んだ母親のこと。忘れちゃいそうだったからさ。
  • mina-mo-no-gram
    演劇には疎く、マームとジプシーも藤田貴大も名前しか知らないという程度なのだけれど。
    おそらくふたりの相性抜群というか、お互いに魅力を引き出し合っているのだろう。
    リフレイン……というか、アラン・ロブ=グリエのヌーヴォー・ロマン「快楽の館」を思い出した。
    「快楽の館」レビューで書いたのは、(以下引用)...続きを読む
  • おんなのこはもりのなか
    フェチズム全開のエッセー。
    女子の腕毛が気になったり吐瀉物に萌えたり、全体的に感性がヤバい
    幼女から祖母まで「おんなのこ」を感じることができるのはすごい
    一周回って尊敬する
    この世にこんな人間がいることを知らしめただけでこの本には価値がある
    多様性万歳って感じ
  • mina-mo-no-gram
    今日マチ子の「今日マチ子」性をマームとジプシーの藤田貴大が存分に引き出した「mina-mo-no-gram」という物語。
    マームとジプシーらしさとして、リフレインという手法が存分に用いられていますが、僕らの実人生もやはり「靴を履いたり、脱いだりする毎日」の繰り返しなのじゃないか。
    それでも少しずつ、...続きを読む
  • mina-mo-no-gram
    一つの作品の枠に収まらない、リフレインの可能性を、感じました。
    今までに観た舞台さえ、あの時の感情さえ、引き出されてしまうようでした。
  • mina-mo-no-gram
    今日マチ子×藤田貴大。記憶はなんだか、水のように流れていってしまう。忘れたいことも忘れたくないことも。
  • mina-mo-no-gram
    今日マチコ新刊三冊のうちの一つ。最後まで買うのを悩んだ笑。
    演劇とマンガの融合。青春ものなんだけどうまいこと共感はできなかったなぁ。表現はすごいなぁ。ゆらゆらゆらゆら、たゆたうたゆたう。一番前向きな終わり方をするのが好きだ。
  • おんなのこはもりのなか
    「おんなのこはもりのなか」というタイトルからして、一癖あるような、本能にまっすぐなような本。「ベック裁判」が良かった。