長谷川四郎のレビュー一覧

  • シベリヤ物語

    Posted by ブクログ

    戦後シベリヤでの労働を経験した著者の小説集。

    悲惨なはずだ。悲惨でない要素なんて本当はないんじゃないかって思っているけど、長谷川四郎の人を観る目があまりにクリアで文体も簡素なのでなんとなく「日常」を感じてしまう。

    そこにユーモアまで存在するのがすごいと思った。

    「掃除人」「ラドシュキン」「犬殺し」が特に印象深かった。

    固まった生ゴミや屑のなかから見つけ出したチェーホフの神々しさはすごい。

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    2011年11月19日
  • シベリヤ物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

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    先に読んだ『鶴』よりもこちらの方が1年ほど早く刊行されていたので、こちらの『シベリヤ物語』から読むべきだった、と、ちょっと後悔しつつ読み始めたのだが、読み終えた結論から言って『鶴』が先で良かった。
    どうして『鶴』が先でよかったのかと言うと『鶴』の方が良かったからである。

    本を読む時、その作家のどれから読むかというのは案外重要だと思う。
    多くの作品がある

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    2011年08月01日