都知事に立候補したことで、記憶に新しい弁護士、宇都宮健児氏が著者。
著者がライフワークとして取り組んでいたクレサラ運動。
グレーゾーン金利を撤廃する、という主張が市民運動をきっかけに盛り上がり、2006年の「新貸金業法」成立という画期的な成果に結びついたのは特筆すべき事件である。これが第2章「ク
...続きを読むレサラ運動」の歴史的勝利。
また、「貧困と格差」と闘う市民運動も氏のもう一つのライフワークである。「反貧困ネットワーク」の結成に至る経緯が分かりやすく紹介されているのが第3章。
弁護士法の第一条に、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」という一文があるが、まさにそれを全身全霊で実行しているのが宇都宮健児氏その人なのだ。
心が熱くなるとともに、我が日本社会の闇の一部を知ることのできる貴重な著作です。