滝川一廣のレビュー一覧

  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    小浜逸郎氏が主宰する「人間学アカデミー」という講座で、精神科医の著者が人間の「こころ」の本質に迫るべく、特に統合失調症、発達障害(特に自閉症)、不登校に絞って講演した内容を、加筆修正しつつまとめた一冊。

    講演が元なだけに、表現は口語調でわかりやすい。
    だからといって内容が浅いかといえば全くそんなことはなく、それらの病態を非常に平易な言葉で、且つより実態に即した表現で噛み砕いて説明、さらには一般の人々が陥りがちな間違った認識や偏見を正しく導き、また身近にそのような問題を抱えて苦しむ当事者をもつ人々にも寄り添うような、当事者とその周囲の人々への深い愛情すら感じさせる、非常に示唆に富む内容だ。

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    2012年09月17日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    滝川先生がおっしゃるには、「この本は、一冊で統合失調症、自閉症、不登校の概略を学ぶことのできる内容になっています。」とのこと。確かに、緻密にしてわかりやすい社会認識及び対人関係論をベースとする疾病論は秀逸。

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    2011年01月24日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    高校時代、校内カウンセラーの先生に薦められて読みました。
    心理学のなかでも、「コミュニケーション」の問題に触れるには、とても良い本だと思います。

     ものごころついたら、知識をもって現実を捉えることができるし、自分の考えていることを、言葉にすることもできる。
     どうしてそれが可能かというと、親や兄弟や、自分に親しい他者に、教わるから。コミュニケーションの発達は、知能の発達につよく関係しているということです。

     自閉症スペクトラムの話とかが出て来ます。心理学に興味があったら、平明な文章なのでわかりやすくて面白い本です。

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    2010年09月10日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    精神医学の大家、滝川一廣先生の本。統合失調症、自閉症、不登校を題材に、「こころ」とは何かについて迫っている。この本の面白いところは、医学的・化学的な視点と生活上の実感を重ね合わせ、異常と切り分けて理解不可能としていた問題について、理解を可能にしてくれるところだと思う。
    自閉症や不登校については、同著者の近年の名著『子どものための精神医学』により詳しく載っている。そのため、個人的には本書で統合失調症について、ここまで理解可能にしてくれた本は他にないと感じた。

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    2021年05月24日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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     精神病・精神障害は「異常」な状態ではない。むしろこころの「本質」から発生するものだ……という観点に立って、統合失調症・自閉症・不登校といったこころの「ふしぎ」に迫っていく。

     近年、フロイトの流れをくむ「心」の側からのアプローチをとる精神医学は肩身が狭そうだ。より実証を求める「脳」の側からの精神医学ばかりがクローズアップされている印象を受ける。
     しかし、「ふつうの子」がこんなに「とんでもないこと」をしでかして! というとき、やれゲーム脳が原因だの、環境ホルモンの影響がどうだの言い出すのは、一面的すぎるのではないか。「正常」「異常」という分け方よりも、むしろ人間はそのように不合理なものであ

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    2014年03月30日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    体内の器官を、「臓器」としてみることは、そのものが本来持つ、感覚器としても意味を無くすことになる。それは、西洋医学が、人の身体を、内部と外部に分けて、絶対化したことの副作用だ。人の身体も、自然のモノ、どのように感じ、生きていくにも、存在するということは、西洋がいうような外部との関係性を持つということだ。決してそれは、他人というような遠い存在ではない。もっと身近でいて、もっと優しいものだ。人の心もそういうものだと思う。

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    2012年03月02日
  • 「こころ」の本質とは何か ――統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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    [ 内容 ]
    マニュアル化された現代の精神医学は「こころ」を身体メカニズムの一種ととらえ、正常と異常の境界線をひいてゆく。
    これに対して本書は、「こころ」の病はけっして「異常」ではなく、人間の「こころ」の本質の、ある現われとして把握する。
    こうした立場から本書は、統合失調症、自閉症、不登校という三つの「ふしぎ」を取り上げ、「個的」でありながら「共同的」でもある「こころ」の本質に迫ってゆく。
    私たちの「こころ」を根本から考え直す上で示唆に富む、人間学的精神医学の試みである。

    [ 目次 ]
    第1章 「精神医学」とはどんな学問か(「人間学的精神病理学」という流れ 人間の原理論から症状論・局在論 ほ

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    2014年10月27日