森山公夫のレビュー一覧

  • 統合失調症 ――精神分裂病を解く
    以前は「精神分裂症」と言われていた。
    しかしその病名には、「理解不能」「不治の病」「遺伝的要因」という誤ったイメージが染みついているため、15年ほど前に「統合失調症」とすることになった。

    名前が変わったことは知っていたが、やはり私もこの病気をイメージでしか知らなかった。
    緊張や不安からの自律神経失...続きを読む
  • 統合失調症 ――精神分裂病を解く
    今、現在、統合失調症と呼ばれるようになったかつての精神分裂病と呼ばれていたものの変遷のようなもの。多少、専門的で新書レベルを超えている。精神科医に感じる違和感は仕方がないものがある。こういう風に言葉を使ってある程度定義し共有し共に考えていかないことにはいけない側面もあると思うからだ。著書は、おそらく...続きを読む
  • 統合失調症 ――精神分裂病を解く
    薬理学の講義の中で、多少統合失調症に関する説明も受けていたけれど、それは、分子生物学的な観点を基調としたもので、本書の筆者の言うところの「人間学的」な視点は欠けていた。

    僕らは、DISC1だの、ドーパミン仮説だのと、客観的、科学的、物質的な視点から病気を見る立場に陥りがちだけれど、殊、精神科領域で...続きを読む
  • 統合失調症 ――精神分裂病を解く
    [ 内容 ]
    これまで、「わからない病」「治らない病」として差別的に扱われてきた「精神分裂病」という名称が「統合失調症」に変わった。
    過労・不眠によって心が閉ざされてゆく発病までの初期段階から、対人恐怖・迫害妄想の段階を通り発病に至るまでの経緯を解明。
    心・身体・社会という統合的視点から、この病を了...続きを読む