相沢忠洋のレビュー一覧

  • 「岩宿」の発見
    若くして、何かに取りつかれ、そのまま人生をささげて邁進する。これって、間違いなく幸せな人生でしょう。金も名誉もなく、力強く。研究の世界は、実は泥沼なのだけれど、切り拓いてゆく喜びは、他では味わえない。その息遣いが、文に乗った良書です。
  • 「岩宿」の発見
    歴史小説は好きだが、石器時代には興味ないんだよなと言ったが、らびこさんに進められもらったので読んでみる。
    おおこれは、面白い。歴史ロマンだな。石器ブームの世代なんかあったのだな。一般の物売りのかたが、石器時代に思いを馳せ、石器を探していく様は読んでいても熱が伝わりワクワクした。調べてみると実家の近く...続きを読む
  • 「岩宿」の発見
    昔は読書感想文コンクールの課題図書にもなったらしいが、全く知らなかった。
    読んでみたら、とても良かった。今の子供たちには、戦前戦後の貧しさを想像できないかもしれないけれども、家庭の愛情に恵まれなかった著者が、鎌倉で育つうち、古の世に思いを馳せるようになった心情はわかるのではないか。
    発掘を始めてから...続きを読む
  • 「岩宿」の発見
    著者の幼少期から岩宿遺跡の発見までを語る自伝。ちょうど戦前戦後の話。

    幼い頃に親兄弟と離別し、そのせいか家族団欒に強い憧れをもち、古代の生活への憧憬へと繋がっていく。戦後行商人をしながら、地道に発掘を続ける姿は感動もの。学歴は無くても努力でカバーしていく姿勢がいい。

    今では誰もが知っている岩宿遺...続きを読む