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与謝野鉄幹に見いだされた山川登美子(1879-1909)は,鉄幹に寄せる思慕の強さや鳳晶子(与謝野晶子)との交流が作歌の意欲に結びつき,創刊直後の「明星」誌上で活躍した.29歳で早世しながらも,喪ったものへの哀惜を主題となし得た点で抜きんでた女流であった彼女の全作品から,生前未発表の歌をふくめて858首を収録した.
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Posted by ブクログ
しろ百合の嘆き 明治の女流歌人、与謝野晶子があまりにも太陽のような華々しい輝きを放っていたせいであろうか。晶子の陰に隠れた優れた歌人の存在は、歴史の片隅でひっそりと息をひそめているように思える。 短歌でも、恋愛でも晶子のライバルであった、薄幸の天才歌人、山川登美子。29...続きを読む歳で早世し、残した短歌も晶子ほどは多くない。それでも綺羅星のように煌めく歌の一つ一つは儚げで清冽な輝きを残しす。 登美子の代表歌。「髪ながき少女とうまれしろ百合に額は伏せつつ君をこそ思へ」 登美子の歌の持つイメージの集大成のような可憐で清楚な抒情性がある。実際、登美子は仲間内で「しろ百合」と呼ばれたそうである。(晶子は白萩) 与謝野鉄幹に見出され、機関誌「明星」で晶子としのぎを削り合う。鉄幹に惹かれるものの、身を引く。 その後、親の決めた結婚をするものの、二年で夫に先立たれ、自らも病臥に伏し、歌人として生きていく道を絶たれてしまう。 ライバルの晶子が鉄幹と結婚し、歌集「みだれ髪」を出版し時代の寵児になった姿を見て、病床の登美子はどれほどの絶望を覚えたであろうか。 「それとなく紅き花友にゆづりそむきて泣きて忘れ草つむ」 想い人鉄幹を晶子に譲った心の痛み。 登美子の歌には晶子とは違う透明な哀れさがある。
やはり大好きな歌人の歌集というのは 掌の中の花のようです。 与謝野晶子と対比されがちな彼女ですが、 私は彼女の歌の方がより好きで、 むしろ潔いと思っています。 執着心の強い女性に思われたり、 神経質なこわさを読み取る批評もありますが、 私は、登美子が憎んだのは 恋のライバル晶子その人ではなくて ...続きを読む 心のままに行動したくとも出来ない 病身の我が身や、他人を慮って 結局は不幸になっていった選択が 誰のせいにも出来ない、自分の責任で あったと感じる、忸怩たる部分に向けられて いると思います。 晶子は 「そんなことは瑣末なことよ! 思うとおりになさいよ!登美子さま!」 とでも言ったかもしれませんが あの時この道を選んだのは自分…という 物思いは後年晶子にも見られるので その時には、おそらく晶子も 登美子の内心の屈託に 「ああ、自分の思いや情熱だけでは どうにもならぬことがあるのだ…。 先にそれを知っていたのね。」 と、思っていたかもしれません。 清らかで透明感のある詠みぶりは 登美子ならではのもの。 独自の歌境に思う存分浸りましょう。 鉄幹との恋のゆくたても 登美子サイドからみるとこうだったのか! と発見があります。 今野寿美先生の解説も行き届いて 素晴らしいです、 この歌人の評価が少しでも高まるよう 心から願います。
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