無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
本書の主軸をなすのは、西洋のラテン・アルファベットを基にして作られた「近代」の象徴としてのタイプライターと、中国語との間にある距離感である。その隔たりゆえに中国語そのものに「問題」があるとみなされ、それを克服するための「パズル」が形作られることになる。常に西洋の「本物」のタイプライターを意識しつつ、この「パズル」を解こうとしていく人々の群像を描いていくなかで、漢字についての発想の転換や戦時中の日中関係、入力や予測変換といった現在につながる技術の起源に至るまで、さまざまな話題が展開されている。タイプライターというモノを起点としつつ、それの単なる発明史をはるかに超える射程を持った本であり、関心や専門を問わず広く読まれるべき一冊である。
目次
謝辞
序論そこにアルファベットはない
第1章近代との不適合
第2章中国語のパズル化
第3章ラディカル・マシン
第4章キーのないタイプライターをどう呼ぶか?
第5章漢字圏の支配
第6章QWERTYは死せり!QWERTY万歳!
第7章タイピングの反乱
結論中国語コンピューターの歴史と入力の時代へ
訳者解説
注
索引
Posted by ブクログ 2023年04月20日
とっても真面目な技術の発展史。
興味のあるところだけ拾い読みしました。
それでもじゅうぶん楽しかったけど。
一文字ずつ印字するタイプライターは
表意文字である漢字には対応できない。
それを可能にするべく考えだした
先駆者たちの発想と技術がすごい!
やがてパソコンへと応用され
こうして漢字文化圏の人...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月09日
日本語は、ひらがな+カタカナ+漢字の表音文字と表意文字の組み合わせだ。
読み慣れていないせいだが、英語の文章のアルファベットが並んでいるのを見ていると、ぱっと見で文全体の意味を把握できない。
日本語だと、漢字をつまみ取れば、ひと目で何となく文意を探ることができる。
アルファベットを採用してい...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。