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DX(デジタルトランスフォーメーション)ブームは既に腐り始めている――。
今、日本企業はこぞってDXに取り組もうとしている。様々な企業によるDX事例がIT系メディアをにぎわし、バラエティー系テレビ番組にさえDXという言葉が登場するようになった。
政府機関や地方自治体でさえDXの必要性が叫ばれる。新型コロナウイルス禍の経済対策などのために導入したシステムが軒並み使い物にならないという失態もあり、政府もデジタル庁の創設などを打ち出し、「行政のDX」を推進する姿勢を明確にした。
しかし、日本で取り組まれているDXの大半は失敗に終わる可能性が高い。本書のタイトルに則して言えば、大半は「アカン!DX」なのだ。DXの主眼はあくまでもトランスフォーメーション、つまり変革である。その本質を理解しようとせず、いたずらに「デジタル」を叫ぶ。そんな例が多すぎる。
本書では、日本企業や行政のDXの「トホホな実態」を徹底的にえぐり出す。DXを叫びながら実行を現場に丸投げする企業の経営者の愚かさ、IT人材の採用・育成策のデタラメぶり、成果を出せないデジタル推進組織やIT部門の惨状、御用聞きでしかないITベンダーの無策など、数々の問題点とその原因を明確に示した。
一読すれば、日本企業や行政機関のDX、そしてそれを支えるIT産業の構造的問題が明確に見えてくるだろう。単なる一般論ではなく、あなたの会社、あなたが所属する組織におけるDXの課題が「見える化」できるはずだ。
Posted by ブクログ 2024年01月05日
DXを切り口に日本企業の問題点を指摘した1冊。中盤までの指摘については、例えば今ブームになっている「脱炭素」に置き換えてもそのまま当てはまることも多いように思った。(後半のSIerに対する指摘等はDX分野に特化したものだったが)
「そもそも変革すべき仕組みがない」、「勝手にやっている現場の集合体な...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月28日
DXの必要性や重要性を唱える動きが見られるが、DXの本質である「業務の仕組みの見直し」ができていない事例を、歯に衣着せぬ調子で鋭く批判する。DXではなくデジタルカイゼンに過ぎない点や、これまでの改善活動が、業務の抜本的見直しやイノベーションを阻害しているとも分析。経営者の意識や、人月商売として御用聞...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月26日
相変わらずの木村節さく裂といえばそうなのだけど、クロステックで読んでいたので概ね中身は想像通り。日本のSIerという産業がいかにダメかっていうのはいつもの事なのだけど、DXの本質はデジタルではなくエクスチェンジ=変革だという主張を今回は強く感じた。まあ、当たり前のことなんだけど、世の中で言われている...続きを読む
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