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『好色一代男』『世間胸算用』などで知られる江戸時代の作家,井原西鶴の作品を翻案した短編集.財産あらそいをめぐる悲喜劇「牛と刀」,夜の芝居小屋を舞台にした怪談「真夜中の舞台」,金もうけに取りつかれた男の運命「わるだくみ」など,笑いと悲哀のまざりあった世のなかの姿を,鋭い観察眼と豊かな空想力で描き出す七編.
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Posted by ブクログ
西鶴ははじめてでしたが非常に面白く読みました。 その時代の人々がいきいきと描かれていて 手に取るように情景が浮かびます。 児童文庫だけあり大変読みやすいです。 まだ感想がこの一件しかありませんが、 とてもおすすめなのでみなさんも是非読んでみて下さい。
古典の面白さがよくわからない人にオススメ。若い人向けの、江戸時代の著作の翻案は珍しい。西鶴の原著よりは大分脚色されているようだが、時代小説を読むような、あるいは落語のような面白味があり、そういった意味でも「入り口」に相応しい1冊だと思う。西洋の作品とはまた違った不条理劇もまた味わい深い。末尾の町田康...続きを読む氏による解説には頷くばかり。
『霧中の読書』で紹介されていたので読みたくなった。児童書でもなければ西鶴なんて読むことなかっただろう。 解説町田康、これがまた作品として滅法おもしろい。古典のおもしろさをうねうねと続く文体で語ってくれる。
西鶴は太宰治が惚れ込んで、『新釈諸国噺』を書いたことは知っていて、太宰治がそこまで言うんなら読んでみたいという気持ちもあったが、さんざん映画にもなった好色ものや、教科書には代表作と書かれている『世間胸算用』や『日本永代蔵』のイメージもあり、なんとはなしに積極的に読もうと思わずにきたのだが、この本は子...続きを読むども向けにリライトされてるし、入門にちょうどいいかと読んでみた。 江戸時代に人気のあった作家だからもっとスッキリ面白いのかと思いきや、結構後味は悪い。 子ども向けとはいえ、「中学以上」とあるのも納得というか、中学生でも、この苦さはわかるまいという気もする。 特に引き込まれたのは表題作。兄の判兵衛が口論の末殺されたと義姉(兄の妻)から知らされた大川判右衛門は、息子と共に仇討ちに向かう。仇討ちは当時合法であり、武士たるものしたくなくてもせざるを得ないという面もあった。(このことをネタに筒井康隆が短編「ワイド仇討ち」を書いていて面白かったな。)判右衛門は若くない上健康にも不安があり、さらに殺した弥平次が殿のお気に入りであることは周知の事実であるため気が進まないのだが、義姉から頼まれたのだし断るわけにはいかない。息子は血気盛んな若者なので張り切っている。弥平次は殿の助けを得て、殺されないよう周到に準備している。判右衛門は、様々な策を練って、弥平次が隠れている屋敷の外壁にギリギリ通れる位の穴を開け、そこから息子と侵入するが、弥平次の雇った浪人たちに気づかれてしまう。盗人のふりをしながら必死で逃げて、もと来た穴から、まず息子が出るが、判右衛門が穴から頭を出したところで浪人たちに追いつかれ、足を掴まれてしまう。そこで判右衛門は自分の首を切るよう息子に仕草で合図する。捕まれば親子共々殺されるのだから、息子だけでも逃がし、頭がなければ誰であるか分からないからただの泥棒であったと思わせることもできる。息子は父の頭を切り落とし、それを抱えて逃げる。 この後、江戸時代らしい因縁話があるのだが、西鶴の力なのか、廣末保の力なのかは原文を読まないとわからないが、ラストシーンの鮮やかさとスピード感と余韻は、絶句するに十分。 大人でも、というか大人の方が、そのキレ味をよく味わえると思う。 「帰って来た男の話」も良かった。 原文は四百字詰め原稿用紙に四枚から七枚程度、それを三倍から九倍にしたとあとがきにあるので、解説的な文や、登場人物の心情などをかなり書き足してはあるのだろう。それを考えると、廣末保という人(西鶴の研究者。故人)の文章が上手いのだろうと思う。 どの物語も人間の浅ましさや愚かさが描かれており、こういうのがベストセラーになる江戸時代って面白いなと感じ入った。
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