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「大食の美食趣味」を自称する著者が出会ったヴェトナム、パリ、中国、日本等。世界を歩き貪欲に食べて飲み、その舌とペンで精緻にデッサンして本質をあぶり出す、食と酒エッセイ傑作選。
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Posted by ブクログ
詳細な味覚描写に圧倒される。酒でもベトナム料理でも魚でも。鮮烈、濃密、深淵、至極、軽妙、自分が通りいっぺんの言葉を並べても言葉がぴたっとはまらない。何という表現力。脱帽。
若い世代にはあんまり知られていないかもしれないが、40代以上には懐かしい著者だ。 サブタイトルに「食と酒エッセイ傑作選」と銘うたれているとおり、食と酒にまつわるあれこれが登場。 あらためて読み直すと、学生時代に読んだときとは違うところに目が行った。 例えば、「結婚するまでは仔猫だけれど、結婚し...続きを読むたらメス虎になります」というベトナム女性。実際、嫁から電話がかかってきて、目が泳ぎはじめたベトナム人男性と、飲み会で一緒になったことがある。 かつての豊田真由子氏(最近は丸くなられたようで…)みたいな嫁に「何してんの!早く帰ってきなさい!このボケ!ハゲ!」とでもいわれていたのだろう。 著者の開高健氏がサントリー宣伝部の元社員というのは、よく知られたところだが、佐治敬三氏と欧州を回ったときのくだりは貴重な記録でもある。 佐治氏は酒を飲みまくってはトイレに行って用をたすことから、「ガラス管」に例えられる 笑。 「ガラス管氏は、英語、ドイツ語、フランス語をしゃべり、鞄にはスウェーデン語=英語辞典までしのばせ(ついに一度も開かなかったけれど……)、研究所へいき、大学へいき、技術を討論するかと思えば商談で値切り、商談で値切るかと思えば技術を討論し、おそるべき活動ぶりであった」とか。 サントリー創業者の鳥井信治郎氏の熱いキャラは朝ドラとかで現代の人にもよく知られるようになったが、二代目の佐治敬三氏も負けず劣らず強烈だったようだ。
この作家の食べ物と釣りの話は大好きなんですが、やっぱこれって金をもってる人の豊かな道楽なんですかねぇ。凡人には思い切れないですもん、ここまでは。 そして最後のエッセイが目を覚まさせる、確か『三国志』でもあの逸話があった記憶がありますが、そうか、ほんの100年前程度でもそういった風習があったんですね。...続きを読む 世界は広いというか何と言うか、こういうのは良い悪いを超えた何物かがありますなぁ。。。
食べ物と女性を描写できないようでは、なんのための作家か。と標榜するだけあって、周到に描かれる主にアジアの食は、垂涎…を飛び越え、あまりに生々しくせまってくる。 今の時代から見ると「ええっ」と驚く比喩・暗喩にも満ち満ちて、時代の遠さも心に迫るなり。
日本文学史上に残る傑作『輝ける闇』などベトナム戦争を巡る一連の作品を遺した開高健。彼がベトナム時代に経験した食や酒などに関する文章などから、食と酒にフォーカスしたエッセイを集めたアンソロジー。 この手の本は酒も片手にしながら読み飛ばしていくのが私なりの読み方であり、感想というほどの大袈裟なものもな...続きを読むいのだけど、それでもベトナムにおいてパイナップルに唐辛子をかけると (゚д゚)ウマー、が記憶に残る。現地では有名な食べ方なのだろうか、いつか試してみたい。
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魚の水(ニョクマム)はおいしい 食と酒エッセイ傑作選
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