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人々の苦悩を慰め祈る、愛にみちた随想集――王城の栄華も肉親の絆も、釈尊にすべてを捨てさせた、出離とは何だったか。それは、他者の苦悩を見過ごすことのできない、無限の愛であった。人々の歎きを聞き慰め、仏に帰依し切に祈れと教え説かれたのであった。得度以来20年、仏の大悲願に努めるひたすらな日々、行動と思索を語る、愛に満ちた随想集。
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Posted by ブクログ
瀬戸内寂聴さんが1990年頃に執筆していた随筆をまとめたものです。寂聴さんの本は初めて読みましたが文の端々からその穏やかで力強い人となりを感じることができます。 90年頃とかなり古い頃の随筆ですがそれ故に他では味わえない当時の空気感を感じました、社会的な事柄についても多く記されているので、湾岸戦争や...続きを読むベルリンの壁崩壊、高度経済成長期で日本が浮かれている様子等も寂聴さんのリアルな視点で描かれていました。 著書が数百冊あるらしいのであえてこれがおすすめかどうかは分かりませんが、読みやすく寂聴さんの人となりを感じられる本でした。
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