荒野の古本屋

荒野の古本屋

616円 (税込)

3pt

3.8

「一冊の本だけしか売らない書店」誕生前夜。

ベストセラーとして話題を呼んだ単行本がついに文庫化!前代未聞の「一冊の本だけを売る書店」として、今や国内はもとより海外からも注目を集める銀座「森岡書店」。その人気書店誕生前夜の物語。大学卒業後、本と散歩に明け暮れたモラトリアム期、神保町の老舗古書店で日々勤しんだ修業時代、その後、茅場町というビジネス街で古書店を成功させるまでをリリカルに描く。「店内にはシューベルトのニ単調ソナタがブツ、ブツという音とともに鳴り響いていた。たしかにこちらもあまりに牧歌的に長すぎる。LPレコードのかなたのピアニストも、二律背反のなかでもがいているのだろうか」「私のようなものがこの時期に独立することは、荒海に飛び込んでいくような行為ではないか。独立はとんだ落とし穴なのではないか」「見渡すかぎりの荒れ地。風はそのあいだを土煙を巻いて、侘びしく吹き抜けた。住所はさしずめ東京中央区無番地といったところだろう。私はそこに古本屋を開いてしまった」(本文より)。本を愛する人、書店、ブックカフェを開いてみたい人、書店に関わる人すべて必読の一冊。解説はエッセイストの酒井順子さん。

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荒野の古本屋 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年03月04日

    最高の読書体験だった...!

    読書と散歩、そして古い建物が好き......。冒頭のモラトリアム期の著者に共感の嵐で、ぐいぐい読み始めました。
    「坑夫」というワードが道を開くポイントになっているのも面白い。こじつけかもしれなくても、それにまつわる出来事や偶然の出会いに運や縁を感じて逃さず、次に繋げる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年07月09日

    茅場町で古本屋を開き、今は銀座で週に1冊だけ同じ本を売るという面白い売り方をしている森岡書店を経営している森岡督行さん。

    その森岡さんが、神保町の古本屋で修行し、自分の店を開業し、軌道に載せるまでの行動や思考が描かれている。

    特にプラハとパリに買い付けに行った場面は、不安と緊張と安堵が伝わってき...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年06月11日

    著者が森岡書店を独立開業するまでの話。とにかくギリギリな状況での著者の幸運を引き寄せる力?に驚かされた。嘘みたいな本当の話が沢山書かれていて面白い。でも運命に向かっている時って、確かにこういう信じられないような展開ってあるよなあ、、と思う。
    書店は昔訪問したらお洒落で敷居が高い印象だったけど、本書を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月21日

    ・森岡督行「荒野の古本屋」(小学館文庫)を読んで、いや読みながら思つてゐたことは、この森岡さんは幸せな人だといふことである。酒井順子の「解説」に、「開業や起業というと、幅広い好奇心を持った野心的な人が踏み切る印象がありますが、 森岡さんの場合は、好きなこと、興味あることだけに没入していった結果として...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月18日

     定職に就かずに散歩と読書三昧の日々を過ごしていた若者が、あることを奇縁に神保町の老舗古書店一誠堂書店で勤務することになり、古書との関わりを持つ。数年後、茅場町にある建物・スペースに出会い、ここで古本屋をやりたいと一念発起、古本屋「森岡書店」を開業する、その道行きを描いたもの。
     
     他人からは、や...続きを読む

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