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日本の援助戦略を描いたキーパーソンによる証言
いま明かされる驚愕の秘話
荒木氏は長年の取材を通じて外務省や大蔵省、そして国際協力に関心を持つ政治家に広くネットワークを築き、ときには自らが水面下でアクターとして動いた。官僚であれば定期的な異動はつきものであり、国際協力分野に特化した政治家というのも想定しづらい。その黎明期から現在に至るまで、援助プロジェクトの現場、そして援助政策やその方向性を形づくる霞が関、永田町の内奥をともに知り尽くす荒木氏は、日本の国際協力の戦後史について、実に稀有な証言者と言うべきであろう(中略)。国際協力は日本と国際社会を結び付ける大切な紐帯であり、「平和国家」を標榜してきた日本は、とりわけそれを大事にしてきた。起伏に富む戦後日本の国際協力の歩みを内在的に理解し、今後の展望と構想を実り豊かなものとする上で、本書における聞き取りが資するところは小さくないと思うのである。(本書「はじめに」より)
Posted by ブクログ 2021年08月13日
国際協力に長年携わってこられた、荒木光弥氏の談話録。
戦後賠償の援助は日本の貿易促進に近かったこと、JICA創設は資源確保が大前提であったこと、貿易黒字批判への対応として資本収支を赤字にするために資金供与が行われたことなど、表には出てこない内容が語られており、非常に興味深かった。
過去には日本の経済...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月24日
国際開発ジャーナル社の社長として国際協力事業団(JICA)創設やODA改革など日本の国際協力に関与してきた荒木光弥氏へのオーラル・ヒストリー。1974年のJICA創設の目的は綺麗ごとではなく、あくまでも海外食料・鉱物資源の確保にあったこと(首相の田中角栄は「オーストラリアで牛飼って、カナダで小麦つく...続きを読む
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