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黒い雨が降る世界で少女・ピエタはなんでもない日常を送っていた。 そのなんでもない日常を駄苗、キアロと共有することで、ピエタの中に新しい感情が芽生えていく。 『明日に行きたい』 その感情は駄苗とキアロ動かす。 3人で今日を乗り越えるんだ、明日へ進むんだ、と。しかし―― 「どうして…!? どうしてなの!!? どうしてあなたは!!! 自分を傷つけることしか出来ないの!!?」 少しだけ前に進む、廻る日常コメディ、第2巻。
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Posted by ブクログ
『今日』をループをしているのはピエタだけ。それがダナエロも闖入し、更にキアロまで巻き込まれますか 益々事態は複雑化していく…と思いきや、キアロがヒントを拾い上げて世界観説明を始める工程で色々スッキリ出来るようになっているね。地頭の違いってこういう場面に出るんだなぁ…… ただ、一方でループに巻き込まれ...続きを読むたばかりのキアロが危機感から考察を進めるのに、ピエタが呑気さを崩さないという点は気になるっちゃ気になるけども…… 因果を感じてしまうのはループに巻き込まれた三人が『今日』をどう捉えているかの違いだね ピエタは誕生日を祝われる幸せな日。ダナエロは父の仰天発言は有りつつもそれ以外は普通の日。キアロは父の訃報を知らされる不幸な日 幸せは相対的。だからこそ、ループの中心であるピエタが幸せな状況は他の二人にとって不幸に成り得る。ピエタが力を使えばキアロの不幸は回避できる。でも、幸せが相対的であるならばピエタもキアロも幸福な状態なんて長続きする余地なんて元からなかったのだろうね それにしても途中で話に出てきた「奇跡を起こす少女」というのは気になる存在。そのまま受け止めればピエタと似た存在なのだろうけど、あちらはループに取り込まれたとかではなく、何かしらの願いを叶えて貰って治癒の力を手にしただけなのかな 「奇跡を起こす少女」から見えてくるピエタの今後と課題。思い出さなきゃいけない本当の願いとはやはり雨が関わっているのだろうか…… そうして願い探しの中で関わる事になったレオナやニケを含めた交流は賑やかだね。これがループ世界の中で手にした変化とは思えないくらいにピエタの『今日』はあっさりと変わってしまった 変わらない『今日』を超えて明日を願って、皆の幸福も叶えようとしたピエタ。それはとても楽しくて幸せに満ちている『今日』ではない今日 だからこそ、相対的な幸福はピエタに牙を剥くわけか…… 幸せな『今日』に戻った筈なのに酷い絶望に襲われたピエタ。それは心擦り減らして再び変化の無い『今日』を望んだっておかしくない事態。それでも彼女は再びあの日を取り戻すために奔走するのか…。それはループに巻き込まれていない他人からすれば幸福な一日。でも、何度も交流をやり直すピエタが幸福になれるわけなんて無くて。 見るに見かねて影すら激高せざるを得ないピエタの哀れな姿。でも、それこそがピエタが望んだ幸せな明日への覚悟の証 影に反逆した彼女は明日へ辿り着けるのだろうか?
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