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クリスマスを消すため僕は少女の恋人になる。
聖夜を間近に控え、街も浮き立つ12月初旬。
先輩にフラれた僕は、美しく輝く駅前のイルミネーションを眺め、どうしようもない苛立ちと悲しさに震えていた。
クリスマスなんて、なくなってしまえばいいのに……。
そんな僕の前に突如現れた、高校生らしい一人の少女。
「出来ますよ、クリスマスをなくすこと」
彼女の持つノートは、『望まない願いのみを叶える』ことが出来るらしい。
ノートの力で消すために、クリスマスを好きになる必要がある。だから――
「私と、疑似的な恋人になってください」
第14回小学館ライトノベル大賞、優秀賞受賞作品。
これは、僕と少女の奇妙な関係から始まる、恋を終わらせるための物語。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
作品の世界観や設定、各キャラクターの背景やノートを使ったギミックなどよく練られていて非常に面白い作品でした。
特にノートの文字が赤くなる演出はより物語をドラマチックに演出していたと思います。
タイトルにある
「サンタクロースを殺した」とは「キスをした」とはどういう事なのか、後々分かってきますが、それがこの作品にとってかけがえのない意味となる言葉であり感動します。
あとがきで作者の方も書かれていますが、これが経験に基づいた話なら、確かにこれだけ強い想いを込めて書き換えれば心に残る何かになるかと思います。
そういえば今更気づいたのですが、僕に力を貸してくれる登場人物達は過去を憂いたような発言をしていました。
過去と現在、現在を生きる中で過去の痛みも背負って行く……その体験が今の大切さを教えてくれるような。
そんなメッセージ性を感じました。
ありがとう御座いました。
初々しい作品
作者のメッセージは大事だが、それが強すぎるとなんとなく押しつけがましい雰囲気を感じる。
今作は間違いなくそういう類の作品なのだが、その押しつける内容がとんでもなくピュアで初々しい恋模様なので逆に微笑ましくなってしまう。
小道具のギミックやキャラの台詞などが狙いすぎで映画なら失笑ものだろうが、小説だからこそ読めるのは間違いなく地の文の描写のおかげだ。
キャラの名前が全員出てこない(ここら辺も無理があったが)中で描写だけでキャラ像を作りあげようとした先輩というキャラは見事に輝いていた。恐らく作者にとってお気に入りで、だからこそ恥ずかしくてメインにしなかったのだろう。そこら辺も未熟ながら可愛らしい。
作者は在学生とのことで納得感もあるのだが、その上で熱く悶えるような話を描きたいと思えるのは作家として才能の片鱗を感じる。是非ともこれから大成して欲しい所だ。
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