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2020年、世界は、新型コロナウイルスの脅威に曝されている。
同年3月12日、WHOはついに「新型コロナウイルスのパンデミック」を表明した。
2009年、世界は同様の危機に見舞われ、日本はさまざまな課題を突きつけられた。
私たちは過去の経験から一体何を学ぶべきだったのだろうか。
2009年を振り返り、危機管理というものを今一度考えてみたい方々に、ぜひ読んでいただきたい。
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2009年4月28日、新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)が発生したことが公式に発表された。
本書は、すでに遠い過去となった新型インフルエンザ発生前の議論を記録した、いわば歴史書である。
歴史書としての本書を読んでもらいたい点は二つある。
第一は、シミュレーションは冬季を想定しているので、冬の流行においてなお有効な予測であること。
冬季の感染拡大予測を具体的にシミュレートしているので、「感染の拡がり方」「経済的な損失」といったことを直感的に見てもらえるだろう。
第二は、日本の危機管理体制に対する警鐘である。
この新型インフルエンザ対策では、発生してから戦略を再検討せざるを得ない状況に陥ってしまった。
対策の発生前の状況を伝えることで、戦略的視点に欠けると言われても仕方のない危機管理体制について、読者の方々と一緒に見つめ直すことができれば、本書の役割は十分に果たしたといえるだろう。
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