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京都・島原といえば、かつて興隆をきわめた、日本でいちばん古い廓(くるわ)。幕末の時代、新選組が闊歩したことでも有名である。その地でたった一軒、現在でも営業を続けるお茶屋が、輪違屋(わちがいや)である。芸・教養・容姿のすべてにおいて極上の妓女(ぎじよ)、太夫(たゆう)を抱え、室町の公家文化に始まる三百年の伝統を脈々と受け継いできた。 古色なたたずまいを残す輪違屋の暖簾をくぐれば、古(いにしえ)の美しい女たちの息づかいが聞こえてくる。太夫のくりひろげる絢爛な宴は、多くの客人たちを魅了し続けている。 本書では、輪違屋十代目当主が、幼き日々の思い出、太夫の歴史と文化、お座敷の話、跡継ぎとしての日常と想いを、京ことばを交えてつづる。あでやかでみやびな粋と艶の世界――これまでは語られることのなかった古都の姿が、ここにある。
...続きを読むPosted by ブクログ 2009年10月04日
京都の島原で今も営業中のお茶屋「和違屋(わちがいや)」の十代目当主が
ゆったりとした口調で(文章と言うより話し言葉を聞いているようでした)
島原の歴史や太夫さんの話を語ってくれます。
吉原の花魁の「ありんす言葉」が地元がわからないようにするためのものだという
ことは存じておりましたが、島原の太夫産...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月19日
[ 内容 ]
京都・島原といえば、かつて興隆をきわめた、日本でいちばん古い廓。
その地でたった一軒、現在でも営業を続けるお茶屋が輪違屋である。
芸・教養・容姿のすべてにおいて極上の妓女、太夫を抱え、脈々と三百年の伝統を受け継いでいる。
本書では、輪違屋十代目当主が、幼き日々の思い出、太夫の歴史と文化...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年01月26日
現代にまだこの文化が残っていることが
とてつもない財産であると感じる。
京と江戸の文化の違いや差というものも非常に感じた。
差と言えば、禿の手配が大変であるとか
本気で将来太夫になりたくて住み込んで稽古を始めるのではなくて
高額アルバイト感覚というのもまた、悪い意味で現代らしい。
ところどころで...続きを読む
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