無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2022年11月10日
他国はこんな国だと評価する際、私たちはどれだけ確固たる根拠に基づいて考えられているか。私たちがある国に関して持っている情報がどれ恣意的な操作と選択をされてきたかのか。
そういう想像をさせてくれる本だった。
何かを「判断」する前に「理解」が必要だというのは当たり前のようであると同時に詭弁にも聞こえ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月20日
構成がよく、全体を通した筆者の論旨が明確。
1・2章では総論として、中華人民共和国の革命政権としての性格や、党・軍・国の3系統の分立などを説く。ここが筆者の主張の核になる部分で、タイトルにもある「中国の行動原理」が示されている。
特にエマニュエル・トッドの家族人類学に基づく考察は興味深かった。中国...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月23日
中国関係で読んだ本で一番面白かった。特に、家族観(家父長が強く子供は平等)という古くからの家族制度が中国・ロシアといった強権的な国家体制と関連があり、家父長に権力が集中し、その程度によって子供たちの振る舞いが変わってくる。強ければ従うし、弱ければバラバラになり、死にそうならその後に向けて遠心力が働く...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月17日
中国の専門家による、中国という国の行動原理について考えを述べたもの。今まで研究してきた中国共産党の歴史をベースに、エマニエル・ドットの主張する「外婚制共同体家族」という特徴を重ね合わせ、中国という国の仕組みを解き明かしている。中国人の知り合いも多いようで、彼らからの情報も説得力を高めている。論理的で...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月21日
良い本に出会いました。正に題名のことがキチンと書かれています。学者らしくキッチリと説明されてあり(本人は「直感的」「ざっくり」と書いてありますが、素人の私にはギリギリ。巷に溢れ返る安っぽいイデオロギーからの思い込み◯◯論とは違います。)、腹落ちした一冊でした。家父長と子供たちとの関係、三つの交わらな...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月17日
多くの中国人は、近隣国が中国の文化にひれ伏して朝貢してきたと信じている。そして道徳的な優位性や文化の力によって世界からリスペクトされたいと言う願望が強い。経済力や軍事力によって大国の地位を得ることは、中国人にとって十分ではない。
中国人の世界観では陰謀論がきわめて強い。そして中国共産党は人類の明る...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月16日
「おれが中国を世界一の大国にするんだったらこんなことしないわ、なぜこんな振る舞いをするんだ?」って疑問に答えてくれる本。面白いし斬新で大変勉強になった。
中国人は中国は本質的に平和的な存在だと認識しているようで、政府の突然の強硬な言動をとる理由が理解できるとのこと。それを明らかにしようとする。
中国...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月03日
中国の対外行動について、中国の組織/中国人の組織における意思決定という観点から、中国の家族構成という概念まで掘り下げることによってつかもうという意欲作。
家父長的なトップの力があれば、統制されるが、家父長でありながら組織を締める力が無いと判断されると、下部組織が自由に/中央の統率無く権益拡大に動く...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月24日
一見我々にはとても不思議に見える中国の外交政策について、たんなる中国脅威論とかに依るのではなく、その社会システム•国内態勢から深く考察したとても面白い本でした。
以下、メモ。
現代中国人が持つ3つの世界観
•中華帝国の喪失感
•強烈なリアリズム
•中国共産党内の組織慣習
中国人は安全保障フリー...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。