ナガサキ――核戦争後の人生

ナガサキ――核戦争後の人生

「人類の歴史において核兵器の攻撃とその後の惨状を生き抜いてきた唯一の人々である被爆者。人生の終わりの時期に差しかかっている彼らの記憶のなかには私たちの心を奮い立たせるような、核戦争による長期の破滅的影響についての明白な事実が刻まれている」郵便局の配達員、路面電車の運転士あるいは軍需工場に駆り出されるごくふつうの10代の若者だった「語り部」たちのあの日――1945年8月9日、原子雲下の「同日同刻」から苦難とともに生きのびた「長い戦後」まで。「赤い背中の少年」ほか5人の主要登場人物とその家族、関係者への聞き書きにくわえ、他の多くの被爆者や治療に携わった医師たちが残した証言、アメリカ軍兵士・司令官の手記、戦略爆撃調査団報告をはじめ占領軍検閲政策、原爆傷害調査委員会をめぐる公文書資料などにあたりながら、12年の歳月をかけ書きあげられたノンフィクション。被爆者の側に徹底的に寄り添った本書の姿勢は、2015年に刊行されるや「原爆投下不可避」論の根強いアメリカ国内で議論を呼び起こした。「スーザン・サザードはジョン・ハーシーが広島のためにした以上のことを長崎でおこなった。本書は綿密で情熱的、思いやりに満ちたこのうえない歴史書だ」(ジョン・ダワー)

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ナガサキ――核戦争後の人生 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年12月30日

    「被爆者」という名前の人は一人としていない。ひとりひとりには、名前があり、それぞれの人生があり、夢があり、喜怒哀楽のある毎日があった。原爆投下後も含めて、一人一人が歩んだ日々を丹念に追った力作。著者がアメリカ出身のスーザンさんということが大きな意味を持つように感じた。

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    Posted by ブクログ 2020年01月18日

    戦争の恐ろしさ、原爆・核兵器の恐ろしさを知るうえで、多世代に読んでもらいたい作品です。
    世界で唯一原爆を落とされた日本が、核兵器が何をもたらすことになるか、もっとしっかりと世界に発信していくべきだと理解できます。
    出来れば学校教育で広く読まれるように、教材として利用されるとよいと思います。

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    Posted by ブクログ 2019年11月19日

    これだけの内容を、日本人ではなくアメリカ人が取材・執筆したことにまず驚かされる。長崎で語り部をされている方の話を中心に、驚くほどの多くの資料に基づき、原爆投下の経緯から現在までの流れが網羅されている。戦争のこと、核兵器のことを考えさせられた。

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