死者の百科事典

死者の百科事典

小説・文芸
1,119円 (税込)

5pt

3.0

旅先で訪れた図書館で、世界中の無名の死者の生涯だけを記録した書物に出会い、父親の項を読みふけるという表題作をはじめ、音楽的手法、絵画的手法、映画的手法と、自在に変化するスタイルで描かれた死と愛をテーマとする、幻想的で美しい、しかも皮肉な味わいをもそなえた九つの物語。アンドリッチ賞受賞作。【収録作】「魔術師シモン」/「死後の栄誉」/「死者の百科事典」/「眠れる者たちの伝説」/「未知を映す鏡」/「師匠と弟子の話」/「祖国のために死ぬことは名誉」/「王と愚者の書」/「赤いレーニン切手」/「ポスト・スクリプトゥム」/訳者あとがき=山崎佳代子/解説=松山巖

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元ライブラリ
  • タイトル
    :
    死者の百科事典
  • タイトルID
    :
    625158
  • ページ数
    :
    280ページ
  • 電子版発売日
    :
    2019年06月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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死者の百科事典 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ユーゴスラビアの作家、ダニロ・キシュの短編集。
    『庭、灰』『若き日の哀しみ』に続いて3冊目を読んだ。

    既読の2冊がぽつりぽつりと語られるような自伝的小説であるのに対し、この9編は凝った技法の詰まった文章で、まるで全く異なった作者のようだ。
    三島由紀夫的な耽美も感じるが、キシュの場合は美のための美しさにとどまらない。
    どこかおどけたような冷めた書き方が、逆に哀しみを強調してくる。

    タイトルとなっている「死者の百科事典」は、日本語にするとまるでホラー小説だが、そうではない。
    主人公が父親の死後、その人生を尊び、百科事典を開くかのように一つ一つ詳しく振り返る、という内容だ。
    ここで「死者」は、恐ろしいホラーなどではない。
    命が尽きる直前までそこにいた、知人であり、家族である。

    あるドキュメンタリーを思い出した。
    それは、事故で息子を亡くした母親が、「私達が今あの子にしてあげられるのは、思い出してあげることくらい」と語った場面。
    それがこの百科事典だと感じる。

    「眠れる者たちの伝説」の臨死体験、「祖国のために死ぬことは名誉」の真綿で締めるような心理戦、「王と愚者の書」はこれから深く学びたいことの宝庫だった。
    これほど多様の小説が詰め込まれた短編集は類を見ず、何度でも読みたい1冊。

    0
    2023年04月05日

    Posted by ブクログ

    漸く読み終わった。300頁足らずの文庫本だが、1頁に収まる文字数がおそらく通常より多いので、500頁もの本を読んだ気になる。それと『若き日の哀しみ』の文体とは全く違うし、収録の短編それぞれの文体もそれぞれ異なる。さらに言えば、キリスト教・ヨーロッパ、特に東ヨーロッパ・そのロシア、ソ連との関係・作者の父親を殺したナチスドイツ・ユーゴスラビアなどの歴史と背景を知らねば、この本を100パーセント理解することは出来ない。それ故、これから読もうとする読者は、末尾の訳者・評者の解説を先に読むことをお勧めする。本書の内容には、直接ではないが現在の世界の極右化の傾向や、日本の現状と未来を暗示するものがあり、一種の警告の書とも読める。

    0
    2019年08月22日

死者の百科事典 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元ライブラリ
  • タイトル
    :
    死者の百科事典
  • タイトルID
    :
    625158
  • ページ数
    :
    280ページ
  • 電子版発売日
    :
    2019年06月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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