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日本アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」が誕生してから40年以上になる。生みの親であるプロデューサー西崎義展(1934ー2010)はすべてにおいて「特異な男」だった。交流をもった者は誰もが彼を「悪党」と評しながらも、そこには深い愛憎が見てとれる。いまや世界の文化である日本アニメを語るうえで無視することができない西崎義展の存在を、その大いなる成功と挫折から綿密に描く初の本格的ノンフィクション
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Posted by ブクログ
伝説のアニメ『宇宙戦艦ヤマト』を世に送り出し、その他にも『海のトリトン』『ワンサくん』などを企画・製作した伝説のプロデューサー。西崎義展氏の破天荒かつスキャンダラスな生涯を描いたノンフィクションです。 後世のクリエイターたちに多大な影響を与えただけではなく、90年代の日本を震撼させた「オウム...続きを読む真理教」の教義にも重大な影響を与えたアニメ『宇宙戦艦ヤマト』。 実を言うと僕はテレビでの再放送で断片的にしか見たことはなく、その影響下にはほとんどありませんが(中高の同級生だったN君が「ヤマト馬鹿」であったことを思い出した)、日本サブカルチャー史における「ヤマト」の重要性は認識しております。 本書はその「ヤマト」シリーズを世に送り出した伝説のプロデューサーである西崎義展氏の破天荒かつスキャンダラスな生涯を描いたノンフィクションです。 僕が西崎氏のことを知るキッカケになったのは「オタキング」こと岡田斗司夫氏の『遺言』(筑摩書房)を読んだことで、西崎氏と岡田氏のスリリングなやりとりが印象に残っていたからでした。それを踏まえた上で本書を読んでみて、西崎氏の破天荒かつスキャンダラスな生涯と、自らの手がける仕事についてはタイトルどおり「狂気」が全身から湧き出るようなすさまじさに最後まで圧倒されてしまいました。 西崎氏は東京府東京市小石川区原町(現・東京都文京区白山)の名門家庭に生まれるも、それに反発して流浪の果てに芸能界を経てアニメの世界に入るわけで、アニメ界のレジェンドたち―手塚治虫から富野由悠季をはじめとするそうそうたる面々や、仕事上で付き合いのあった人々が深い相克と愛憎をもって西崎氏のことを語る様子に衝撃を受けましたが、彼らの証言を挟みつつ、金と女とスキャンダルにまみれたその人生に迫っていくのです。 「ヤマト」が大ヒットした後も権利関係で原作者である松本零士氏をはじめとする関係者たちと泥沼の抗争を繰り広げ、自らも覚醒剤や武器の不法所持などで塀の中への生活を余儀なくするまで転落してしまうのでした。 そんな西崎氏に「華麗なる復活」を果させるのもまた「ヤマト」であり、2009年に公開された劇場用アニメーション映画『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』を壮絶な現場で完成に持っていくわけですが、後半のハイライトは是非手に取って読んでいただきたいです。 しかし、西崎氏は遊泳のため訪れていた小笠原・父島で船上から海へ転落し、2010年(平成22年)11月7日、午後2時58分、死亡が確認された一報が駆け巡ったときには 「もしや西崎は消されたのではないか。あの男はそれだけの恨みを買っている」 という噂が飛んだとのことです。 そういった声もまた、本書を全て読んだ後だと、 「その一節もさもありなん。」 と納得しているのです。 ※追記 本書は2017年12月22日、講談社から『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気 (講談社+α文庫) 』として文庫化されました。
海千山千?
40年以上、ヤマトから遠ざかっていたが、改めて本書を読んで、またヤマトに会いたくなった。大変興味深い内容でした。
#深い
宇宙戦艦ヤマトの生みの親、同号プロデューサー西崎氏を追ったノンフィクション。「悪党」「人非人」「金と欲望の権化」「天才」「改革者」など、評価は大きく分かれる。「一将功成りて万骨枯る」を地で行き、しゃぶり尽くされて捨てられた人も少なくないという。覚醒剤と銃刀法違反で収監され、自己破産したのちも、やはり...続きを読むヤマトで一発当てて、即クルーザーを購入するよう男。本のタイトルにあるように「狂気」を持ってたんだろうなあ。こういう人とは付き合いたくないが、一方で、こういう人でないとあのヤマト(リアル感や音楽。今でもテーマ曲には心踊らされる)はできなかったのだろう。世の中を変えるような起業家も、ある意味狂気の持ち主である。この本を書いてくれた牧村氏にも感謝。
かねてから、西崎プロデューサーは悪人だろうと信じて疑わなかった。 一読万嘆! 想像していた数倍のワルだった。 高校のころ、ヤマト資料集が3万円で限定発売された。購入特典は、松本零士先生・シナリオの藤川桂介氏・西崎Pの内、二人のサインがもらえるというもの。 周囲すべてが松本・西崎を選ぶ中、私...続きを読むは松本・藤川にした。この判断、われながら感心だ。 西崎Pのよいところを敢えて挙げるなら、ファーストヤマトを35ミリフィルムで撮影したこと、音楽に手を抜かなかったこと。 この二点を以て、地獄で蠢く西崎Pに蜘蛛の糸を垂らしてあげたい。 なお、本書で触れられたイニシャルI・MとH・Yはそれぞれ石野真子と畑中葉子であろう。後者が早見優でないことを切に願う。
インディペンデントプロデューサーの西崎義展、東映のプロデューサー吉田逹、原作の豊田有恒、主題歌のささきいさお。全て皆、出身が私の母校の武蔵高校だ。その人たちが集まって大ヒットアニメ「宇宙戦艦ヤマト」が作られた。 その中でも核になったプロデューサーの西崎義展の評伝がこの作品。昔のテレビブロデューサーも...続きを読むかなりデタラメだったが、しょせんはテレビ局を背負ったサラリーマンなので限界はあった。しかし背負うもののない西崎義展はさらに上を行く。 まずは漫画の天才、手塚治虫を激怒させる。多くの人を踏み台にしてヒット作「宇宙戦艦ヤマト」を作り、信じられない豪遊を繰り返しては借金し、挙げ句の果てには海外逃亡。 しかしまたフラッと戻ってきては映画やカレンダーで金儲けをしていく。 とにかく破天荒で痛快。 証言者の中にはかつて仕事を一緒にした人の名も数名出てくる。故人もいるが、生きている人にはいつか話を聞いてみたいと思う。
文庫化に伴い、再読。「2199」の出渕裕監督と「バトルシップ」の山崎貴監督の証言が新たに加わった。 余談。「2202」を先日部分的に観たが、「さらば」の時のような興奮はそれほど感じなかった。アナログの良さがあるのだと思う。
そこはかとない地続き感も感じつつ。もっと小振りでただの小悪党みたいな人(は、それなりに見てきたなあ)と比べると、やはり別格な感じはした。
宇宙戦艦ヤマトで有名な西崎プロデューサーの評伝。 良くも悪くも、凄い人物。 こういう人が時代を創っていくのかね。 ヤマトに執着し過ぎだのが失敗。逆に言えば、あそこまで執着したから、一時代を築いた。
西崎氏とは一度会ったことがある。私が駆け出しの銀行員だった頃、同じ支店の先輩がなぜか「一度会わせてやる」と言い出して氏と会わせてくれた。本書を読むとJAVNを設立、運営していた頃だろうか。背の高い、押出しのよい人だった。西崎氏の生年を確認すると私より28歳上。 「銀行でスペイン語を習わされていま...続きを読むす」というと、 「そうか英語ができないのか」と言われたことを覚えている。 「いえ、英語はもうできるのでスペイン語を習わされています」と応じるとちょっと恥ずかしそうに下を向いたのを覚えている。 この本で何度も触れられている通り、「傲岸で自分勝手な判断をする、しかし純粋な」、人だったと思う。 ヤマトを除いて西崎氏の名を見たのは石原慎太郎氏の著作「わが人生の時」だったと思う。その本の中で、 「小笠原諸島のさらに先に洋上にブイがうかんでいる。近くに陸も無くそのブイの下のわずかな日陰を求めて魚が柱を作っている」という話を西崎氏から聞き、実際に西崎氏のクルーザーでその光景を見に行った、という話だったと思う。 西崎氏と創価学会/民音に深いかかわりあったことも初めて知った。 本当にこんな人はいない。
規格外≧破茶目茶…。
2024年7月読了。 かねてから気に成っていたのだが、長らく積ん読状態だった本。ふと思い立ち読み始めたら…、まぁ〜止まらない!!!『ヤマト』の話と成るとシャキッとしてしまうほど大好きな自分が、こんなに長い間放置していたことを後悔した。 西崎氏の《破滅的な》生き方は色んなメディアで見聞していたし、...続きを読む子供心にも「この出たがりなプロデューサー、胡散臭いなぁ…」と四十数年前から感じていたので、ある程度予想はしていたがここまで破茶目茶な人生だったとは。 しかし著者が何度も書いているように、あれだけのスケール感、そしてしっかりとした物語の世界観を持ったアニメーション作品は、やはり『ヤマト』以外には当時存在しなかったと心から思う。 最近作られたリメイク版の『2199』シリーズを観ていると、思想が《お花畑》と云うか、『平和』なら何でも良い(=誰からもクレームが来ない)と言うような《覚悟の無さ》を感じて寂しくなってしまったが、これも「アニメ村はどんどん縮こまっていっている」のか…と溜め息が出た。 「時代が違う」と言うのは簡単な言い訳だが、昔の『さらば…』に流れている《日本人なら絶対に響く精神的な核》の様なものを描く度量がドンドン小さくなり、「波動砲を封印する」なんていう馬鹿な物語に成ってしまうのだろう。 文中にも有ったが、勝新や三船、角川春樹…といった様な《規格外な創造者》が、将来の日本には現れないのかと思うと、一層寒々しい気分にさせられた。 さぁて昔の『さらば…』でも見よっと…! 補記:2024年10月。遂にアノ庵野秀明が『ヤマト』に手を出す(失礼)、全く新しい続編を作るとのニュースが流れた。『ゴジラ』は良かったが『ウルトラマン』『仮面ライダー』とハズし続けている庵野さん、今度はキッチリしたもの作ってね!それと現場で我儘言い過ぎないでねw!!
#アツい #ドキドキハラハラ #ダーク
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「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気
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牧村康正
山田哲久
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