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謎の「石」「京(みやこ)」「古墳」―――見えてきた実像! 酒船石は導水施設ではない、亀形石は「亀」ではない。石舞台古墳の下には「潰された古墳」がある!広く張りめぐらされた地下水道網の機能とは? 丹念な発掘が通説の過ちを暴き、地中から現れる事実が4キロ四方の豊饒な文明空間「飛鳥」の実態を浮かび上がらせる。(講談社選書メチエ)
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Posted by ブクログ
飛鳥というと、点在する「謎の石」や古墳のイメージが先に立つが、本書が面白いのは、それらを"用途不明の遺物"で終わらせず、「石と水で組み上げられた都のシステム」として編み直しているところ。石造物は移動・転用で文脈を失いがちだが、酒船石を占い遊興施設として読む仮説を置くと、宮廷の快楽...続きを読むと呪術が同じ空間で呼吸し始める。さらに、飛鳥京苑池(白錦後苑)や嶋宮を「見世物の庭園」にとどめず、生産・備蓄も抱えた禁苑として捉えることで、政治・経済・儀礼が一本化され、都が"運用されている感じ"が立つ。 また、石溝がゴミ処理・トイレ・防火・冷却まで担う多目的インフラだという指摘は、都市を生き物として描きたい創作に刺さる。天智まわりでは、水落遺跡(漏刻)を「技術導入」以上に"時間支配の政治"として使えるのが強い。 通説と異説が併記される論点整理も、作中で「誰がどの説明を信じ、何のために利用するか」という対立に転化しやすい。断定より揺れを武器にしたい人、遺跡を「背景」ではなく「演出装置」にしたい歴史創作者におすすめ。文献の固有名詞が地層と石材で"現場化"される快感を、存分に味わえる一冊。
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河上邦彦
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