Posted by ブクログ 2019年12月04日
サッチャーほど毀誉褒貶の激しい首相は少ないであろう。それは、彼女が初の英国女性首相であるためではなく、その妥協を知らない交渉スタイル、そして「鉄の女」と称されるほどの強い信念を、内政、外交(軍事含む)において臆することなく発揮したことによる。
本書において、英国の1970年代の停滞期から脱する過程...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月12日
現駐米大使の外交官である著者によるサッチャー元英首相の評伝。思想的確信や知的真摯さなどに特徴付けられるサッチャーの政治変革におけるリーダーシップを考察。
人間的には難ありとも思われるサッチャーだが、政治家としての資質は傑出してたと再認識した。
「国家間の関係も結局は人間の営為であり、外交の現場で政治...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月14日
主にサッチャーの外交について書かれた第6章 「戦友たち」の最後の方に「1980年代、サッチャーとともに国際政治の激動を経験した指導者のほとんどは鬼籍に入り、今やその時代のことを語れるのはゴルバチョフとワレサくらいになってしまった。」と書いてあってのけぞりました。
サッチャーと同時代に日本で長期政権を...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年08月05日
・サッチャーは1925年、キリスト教徒の父が営む食料品店で生まれ、幼い頃から店を手伝った。信仰に明け暮れる幼少時代を過ごし、彼女の政治信念の土台を築いた。
・1975年に保守党党首となったサッチャーは、政治と宗教の関係を明確な形で訴え始める。
例えば、この世は個人が神の恩寵にどう応えるかで決まり、...続きを読む