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小杉湯番頭兼イラストレーターで設計事務所出身の著者が、建築の図法(アイソメトリック)を用い、銭湯の建物内部を精密な俯瞰図で描く「銭湯図解」。Twitter上で発表されて話題となり、新聞、テレビ、ラジオなどでも取り上げられたシリーズが待望の書籍化。銭湯初心者から上級者まで楽しめ、心もほかほかになるイラストエッセイ集。
◇本書掲載の銭湯◇
00 小杉湯(東京・高円寺)…ホーム銭湯
01 大黒湯(東京・北千住)…銭湯の原風景
02 梅の湯(東京・荒川)…女友達を連れて行く銭湯
03 斉藤湯(東京・日暮里)…まっすぐ真面目な銭湯
04 萩の湯(東京・鶯谷)…銭湯のテーマパーク
05 戸越銀座温泉(東京・戸越銀座)…ご飯がおいしくなる銭湯
06 大黒湯(東京・押上)…露天の王様
07 喜楽湯(埼玉・川口)…古くて新しい銭湯
08 大蔵湯(東京・町田)…現代銭湯建築の傑作
09 久松湯(東京・練馬)…銭湯建築のニューウェーブ
10 桜館(東京・蒲田)…春に行く銭湯
11 湯どんぶり栄湯(東京・日本堤)…贅沢な銭湯
12 吉の湯(東京・成田東)…遠足したくなる銭湯
13 サウナの梅湯(京都)…京都に浸る銭湯
14 一乃湯(三重・伊賀)…マニアが焦がれる銭湯
15 薬師湯(東京・墨田区)…お風呂のエンタメ
16 蒲田温泉(東京・蒲田)…昭和を味わう銭湯
17 境南浴場(東京・武蔵境)…泣きに行く銭湯
18 大黒湯(東京・代々木上原)…代々木上原の異世界
19 クアパレス(千葉・習志野)…銭湯界のエデン
20 平田温泉(名古屋)…愛情につかる銭湯
21 昭和湯(徳島)…会いに行きたくなる銭湯
22 金春湯(東京・大崎)…実家みたいな銭湯
23 寿湯(東京・東上野)…はじめての銭湯図解
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Posted by ブクログ
銭湯は日本人にとって身近な存在でありながら、その歴史や文化について詳しく知る機会は意外と少ない。銭湯は高度経済成長期には全国に1万8000軒以上あったとされるが、家庭風呂の普及などによって現在では大きく数を減らしている。それでも近年はサウナブームやレトロブームを背景に再び注目を集めており、若い世代が銭湯を訪れる姿も珍しくなくなった。私自身も銭湯好きで、休みの日や出張先の仕事終に銭湯れ足を運んでいるが、のんびりとお湯につかりながら湯気が立ち上る天井を見上げるのが大好きだ。
塩谷歩波さんが書かれた「銭湯図解」は、そんな銭湯の魅力を存分に味わえる一冊であり、塩屋さんが全国各地の銭湯を訪ね歩き、その構造や特徴、歴史をイラストと文章で丁寧に紹介した一冊だ。
そもそも銭湯という言葉は、入浴料金である「銭」を払って利用する湯屋を意味する。江戸時代には庶民の重要な交流の場として機能しており、現在の銭湯に通じる文化がすでに形成されていた。富士山のペンキ絵や高い天井、煙突といった特徴的な設備も、日本独自の銭湯文化が育んだものなのである。
本書の魅力は、何と言ってもタイトルにもなっている「図解」にある。浴場や脱衣所の構造が細やかなイラストで描かれており、建物の特徴やこだわりが一目で理解できる。普段何気なく見過ごしていた部分にも発見があり、「なるほど、銭湯にはこんな意味や工夫があったのか」と何度もページを戻しながら読んでしまった。また、本書を語るうえで欠かせないのが、著者の塩谷歩波さんの存在だ。塩谷さんは1990年生まれのイラストレーター。もともとは建築設計事務所に勤務していた経験を持ち、その後、体調を崩したことがきっかけで銭湯に通い始め、銭湯の魅力に惹かれてイラストを描くようになったという。建築を学んだ経験と観察力があるからこそ、本書に掲載されている図解は単なるスケッチではなく、建物としての銭湯の面白さまで伝えてくれるのだろう。本書を読んでいると、著者の銭湯に対する愛情がページの随所から伝わってくる。
設備の説明や歴史の紹介に終始するのではなく、その銭湯を訪れた際の驚きや感動が素直な言葉で綴られており、読者も一緒に湯巡りをしているような気分になる。図解も細部まで描き込まれているが、決して専門書のような堅苦しさはなく、親しい友人から「この銭湯が面白かったよ」と紹介されているような読みやすさがある。
私自身、これまでは浴槽の大きさや湯の熱さくらいしか気にしていなかったが、天井を高く見せる工夫や浴場全体のレイアウト、煙突の存在理由など、さまざまな視点から銭湯を眺める楽しさを教えてもらった。また、銭湯での過ごし方についても著者なりの想いがあり、例えば熱いお湯に浸かったあとに冷水風呂に入ることによる気持ち良さを語るだけではなく、冷水から出たらしばらくそのまま座り、血管が徐々に膨張する際の心地よさなど、銭湯が好きな著者だからこそのおすすめも書かれている。
銭湯はお湯に浸かるための施設であると同時に、地域の歴史や人々の暮らしを映し出す文化遺産でもある。本書はその魅力を難しい専門用語ではなく、親しみやすいイラストと文章で伝えてくれるので、読み終えた頃には著者がなぜここまで銭湯に魅了されたのか、その理由を少し理解できたような気持ちになった。次の休日には、タオルを片手に近所の銭湯を訪ねてみたくなる一冊だ。
Posted by ブクログ
味のある銭湯23+1の魅力を繊細な水彩画で紹介&エッセイ。
第1章 銭湯を知る 初心者コース
第2章 銭湯を楽しむ 上級者コース
第3章 銭湯を極める マニアックコース
第4章 銭湯を味わう 人情味コース
紹介された銭湯のリスト(データ)有り。銭湯の基本、コラム有り。
かつて街のあちこちにあった銭湯もその数を減らしています。
しかし、数は少なくなったとはいえ、何とも言えぬ魅力有り。
そんな銭湯の愉しさと効用を伝えてくれる本です。
アイソメトリックとい建築の図法で描かれた銭湯の内部。
精密な俯瞰図でありながら、手書きの温かさでほんわりした感じ。
紹介文は軽い訪問記で、あっさりしたもの。それでも、
店主の想いや工夫が込められているところが、良いです。
昭和レトロ感、個性爆発、店主の趣味有りと、
様々な趣向を盛り込んで、どっこい銭湯は生き延びてます。
ぜひ、これからも様々な銭湯を紹介して欲しいと思いました。
あ、近所の銭湯に行ってみようかな(^^♪
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