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かつては硬骨の刑事、今や恍惚の刑事になりかかった父親が、捜査一課の現職刑事である息子の家を頻々と訪れる。五人いる息子のうち、唯一同じ職業を選んだ末っ子から現場の匂いを感じ取りたいのだろう。その息子が目下捜査中の事件について話を始めると、父親はあれこれと突っ込みを入れ、あげく真相を引き出してしまうのだった……。記念すべき第一作「写真うつりのよい女」をはじめ、推理の過程が秀逸な「ジャケット背広スーツ」など、七編を収録。国産の《安楽椅子探偵小説》定番中の定番として揺るぎない地位を占める、名シリーズ第一集。/【収録作】「写真うつりのよい女」/「妻妾同居」/「狂い小町」/「ジャケット背広スーツ」/「昨日の敵」/「理想的犯人像」/「壜づめの密室」/あとがき=都筑道夫/解説=法月綸太郎
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Posted by ブクログ
「ミステリなふたりアラカルト」の後ろの広告で。
想いがけず、また古い話だった。
というのも「トム・ホーソンの事件簿」を読んだばかりだったので。
家に帰ったら洋服から和服に着替える位の。
都営地下鉄三田線が都営六号線と呼ばれていた位の。
五人の息子のうち末っ子の現職刑事の家を度々訪れる退職刑事。
茶飲み話の中で事件を解決していく。
ただし、
その頃のものの考え方が少し疎ましく感じるのは、
自分の文化と他人の文化の差だろうか。
少しだけだが。
ジャケットを二枚手に持った男を目撃したという証言から展開する
「ジャケット背広スーツ」が一番面白かったかな。
Posted by ブクログ
刑事の息子から事件の詳細を聞き、最終的に真相を引き出すパターンは『ママは何でも知っている』を連想させる。息子に二、三の質問をしたのち論理的に事件を解決してしまう手際の良さも共通しているが、ブロンクスのママがやや劇的なのに対して、この退職刑事はこつこつ型で、どちらかというと地味な印象。でも気がつけば隙もなく推理のプロセスが出来上がっているのだから、その手腕はお見事と言うしかない。同系の国内ミステリがどれくらい存在するのかは知らないが、論理の組立や完成度からいってもトップクラスに入るのは間違いない。 秀作揃いの中でも気に入っているのは『ジャケット背広スーツ』。『九マイルは遠すぎる』を彷彿とさせるこの作品は、“安楽椅子探偵もの”という観点から見れば最も魅力的に思えた。
Posted by ブクログ
連作ミステリー短編集。全7話。
元刑事の父を持つ主人公。彼は、五人いる兄弟の中で唯一父と同じ職業、すなわち刑事となった。そんな彼の所へ、時折遊びにくる父。さりげなく今息子が抱えている難事件を聞き出し、独自に推理を働かせる。さながら安楽椅子探偵のように・・・。
おもしろいよ、これ。続きを是非読みたい。これ読んだときふと、阿刀田高さんの「Aサイズ殺人事件」を思い出した。これも安楽椅子探偵もので、すんごくおもしろかったんだよね〜。
主人公の父が何とも言えずかわいい♪退屈すると息子の家にイソ×2とやってきて、鋭い推理力で事件の絵解きを始めるの。
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小説・文芸
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