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みなさんは学校の国語の授業でどんなことを勉強しましたか。
欧米では母語の教育をはじめとする言語教育は似通っており、どこの国でもだいたい同じような内容の指導がなされています。しかもそれは技術教科として実施されます。説明や報告、議事録のまとめ方、レポートや論文作成、討論やプレゼンテーション、文章の要約や批判的分析といった、言葉を用いて生活し、仕事をするうえで重要なさまざまな技術を、日本でいえば小学校から高校卒業までの授業で学びます。
つまり欧米人は言葉を遣うための技術を小さい頃から身につけているのです。ですからかれらと対等に語り合うためには、文法や語彙力のみならず、その言葉を操るための技術を私たちは習得する必要があるのです。
そのためには、まずは日本語から鍛えていきましょう。というのも、「日本語でできないことは外国語でもできない」からです。母語である日本語の土台がしっかりしていなければ、その上にのる外国語は、その母語に見合ったものにしかなりません。
本書は、日本の国語教育に新風を吹き込んだ著者による待望の一冊です。日本の学校教育ではほとんど扱われていない、有効な質問のしかたや答えかた、相手にわかりやすい説明のしかたなどの言語技術が身につけられるよう編まれています。
外国語の習得を目指す方、外国人に日本語を教えられる方におすすめです。
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Posted by ブクログ
日本人同士の会話は曖昧不確かに感じる事がある。
日常使いの日本語を元に他国語を使おうとすれば不都合が生じる。
日本語教育再考には私も賛同である。
他国語だけでなく日本語使いにも良い効果を生むのではないか。
ただし再読したら賛同しかねる事項もあった。
会話であれば矢継ぎ早な質問に対して、ゆっくり話してもらっても良いのでは。
道案内は質問されて答えるものと私は考えているので
「これから説明します」という口上は不要なのでは。
目次と補足
第一章 外国語と日本語の違いを意識する
1.日本の国語教育では外国語の習得に対応できない
2.国語教育の弊害
3.言語感覚の違い - 四カ国語の説明 →日英中韓
4.欧米の言語教育
5.「中間日本語」を身につける
第二章 翻訳できる日本語へ
1.主語を意識する →以下の場合は主語を挿入
〈1〉段落の最初の文
〈2〉新しい主体が登場した場合
〈3〉同じ主語が入る文が続く場合、最初の一文と四番目の文
〈4〉後続する文に、一つ前の文と異なる主語が入る場合
2.「あれ」の中身を認識する →
・名詞の置き換え
・状況や状態、感情などの置き換え
・無意味なもの
3.質問の内容を具体的に考える
4.5W1Hを明確にする
5.根拠を明確にする →「なぜ」「どうして」と聞かれないように
6.構文からものの考え方を知る
第三章 「対話」の技術
1.かみ合った対話 - 羅列型と問答型 →意見羅列な日本の座談会
2.問答トレーニングの意味と目的 →
・具体的な質問に的確に答える
・結論先行で答える
・ナンバリングとラベリング →数えられる項目、簡潔な内容予告
3.問答トレーニングの実践 →
主語を入れる、目的語を入れる、結論を先に言う、理由を述べる
5W1Hな質問、事実か意見か、確かに(なるほど)でも(しかし)
第四章 「説明」の技術
1.わかりやすい説明(描写)とは何か →
概要から詳細へ、空間的秩序(視点の移動)、時間的秩序(時間の経過)
情報の整理、客観的な表現、情報の受け手の設定(相手の知識や言語能力)
2.「描写」のレッスン - どのように見えるのか →説明を聞き、相手は図示できるか
3.「説明」のレッスン - どのように行なうのか →道案内は解ってもらえるか
Posted by ブクログ
外国語を話そうとするとき、ふと自分が話している日本語そのものに欠陥があることに気付くことがある。「あれ」や「なんとなく」などという曖昧な言葉を使ったり、とりあえず思いついたことを思うままに喋ったり。母国語だからこそそれでなんとかごまかせるが、外国語という自分では不自由な道具を使うときにはそれらが障害となってしまう。
本書は外国語を話すためにはまずは日本語そのもの(話の構成の仕方や問いに対する答え方など)を立て直さなくてはならない、という考え方が根底にある。つまり、外国語を身につけるための「日本語」レッスンなのであって、この本には外国語そのものは出てこない。そのかわり、欧米人が当たり前に身につけるとされる言語技術についてが、日本語でふんだんに記されている。
外国語に関する本は数多あれど、日本語そのものに着目した本も少なかっただろう。そしてこの着眼点は自分もなんとなく大事だと思っていたことなので、とても興味深く読むことができた。良著。
◼️p26-27 「おめでとうございます。今日のジャンプはどうでしたか?」すると、さすがベテラン通訳は冷静なもので、「おめでとうございます。今日のジャンプは、素晴らしい大ジャンプでしたね。このジャンプについて、あなたはどう考えていますか?」と、即座に言葉を補って、具体的な質問に変化させていたのです。そして、選手が長々と「今日のジャンプ」についての自分の考えを披瀝すると、通訳は再びすました顔で、「自分でも会心の出来だったと思っています。最高の舞台でベストを尽くせたことを嬉しく思います」などと、かなりはしょって「どうでしたか?」でアナウンサーが求めていたと思われる言葉のみを部分的に取り上げて通訳していたのです。
外国語を単に使うだけじゃなくて、それで「コミュニケーションをする」というのなら、上記のように日本語の使い方についてももっと省みる必要があるだろう。この本はそのきっかけと多くの役に立つヒントを与えてくれるはずだ。
Posted by ブクログ
英語学習のサポートをする仕事を始めたため、目に止まった一冊。外国語を身につけるためには、日本語能力がないと意味がないとある人から指摘をうけ心に引っかかっていたことも読もうとおもったきっかけだ。印象に残っているのは、語順、要不要な品詞の違いから、そのまま翻訳した単語を当てることでは、ニュアンスは伝わらないということだ。
当たり前に日本語会話の中で使うセンテンスを、そのまま英語の中に持ち込むと、全く何を伝えたい/聞きたいのかが分からなくなる...の例は深く肯いてしまった。
言葉や文化の特性をしり、母国語(私なら日本語)との感覚の差を理解して初めて、相手に伝わる外国語(英語など)^_^が使えるようになるんだと理解できた。
がm実践はまだこれからだ。
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