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ヨーロッパ近現代史を学びながら、歴史を読み解く視点まで身につく入門書。本書では、現在の世界秩序と直接的に関係している近世ルネサンスから現代までを扱います。そこで提示された18の「歴史の見方」を通して、複雑な世界史をスッキリと本質的に理解することができます。また時代を築いた主人公に注目し、歴史の流れを押さえた、臨場感あふれる解説で、歴史の決定的瞬間を垣間見ることができます。いまにつながる世界史を実感し、現代社会を見る目が養える、これまでなかった世界史教養書!
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Posted by ブクログ
中世から近代に至るまでの歴史を、対立関係を整理してわかりやすい構図で、宗教支配時代から宗教改革を経て絶対主義時代、革命を経た立憲君主制、帝国主義、世界大戦までの連続した流れで説明してあって非常に面白かった。教科書やよくある世界史本では個別の出来事が羅列して記載してあることが多いが、歴史の中で共通する...続きを読むエッセンス(歴史の見方)という切り口/視点でとてもオススメです。
・独裁の利点は、大胆かつ迅速に組織を動かせること。独裁が成り立つ条件は二つ。一つは短期間であること、もう一つは独裁を行う側とそれに従う側の間で合意が成り立っていること ・7世紀頃までは絹の道が中国とインドやペルシアをつなぎ、12世紀には海の道を使用したイスラーム商人がヨーロッパとアジアをつなぐ形で活...続きを読む躍した。13世紀にはモンゴルがユーラシア大陸を征服することで東西交流が活発化した。そして、近代に入ると世界の一体化の中心はヨーロッパ人に移る。大航海時代(15〜17世紀)には、ヨーロッパが世界へ進出して「近代世界システム」を構築する ・ガンディーが『偉大なる魂』と呼ばれた理由。問題の解決のために、自ら先頭に立ち、己の命を投げ出す覚悟をもって戦った ・1937年盧溝橋の偶発的な武力衝突事件をきっかけに日中戦争がはじまる。政府も日本陸軍も中国への派兵にははっきりと反対の意思を持っていた。にもかかわらず、いざ閣議となると、場の空気により中国への派兵に同意するという意思決定がなされた。近衛首相には意思決定者としての当事者意識、責任者意識がなかった ・マレー沖海戦を境に、それまでの大鑑や巨砲中心から航空機中心の先頭に変わった。米英はその変化に即座に対応したのに対し、日本はそれができなかった。変化を察知する洞察力、変化に対応する決断力、日本にはこれが欠けていた ・主権国家、それ自体が戦争の原因である。EUは、主権国家を否定することにより、各国の国境をなくして「新しい共同体」をつくるという発想
世界史がメイン。とっても面白かった!!! いまの社会に訴えかけることも多い、歴史を流れでつかむために最適な良書。
読みやすさ、情報量、文の魅力、どれをとっても満足できる出来だった。特に現代史においての忖度ないはっきりとした表現は理解の助けになったと思います。
学生時代は、どんどん混線してわけわかんなくなって無理、としか言えなかった近現代史をはじめて面白いと思った。なぜイスラエルが戦争しているのか、共産主義はなぜ非難されてるのか、ベトナム戦争はなぜ起きたのかなど、言葉を知ってはいるけどよくわかってなかったことが繋がって、細かいことはきっとこの後忘れちゃうけ...続きを読むど、歴史の流れっていうのをグワアーッと体感できて良かった。
今現在に生きる歴史の見方が綴られた入門書。 ISISの残虐性が叫ばれている現在、もちろん彼らを擁護するわけではないが、たかだか数百年前の時代にはもっと多くの人間を巻き込んだ縄張り、宗教の覇権を巡る闘争が国家によって行われていたのだ。いつの世も人間の本質は変わらないと気付かされた。 そうした欧州の長い...続きを読む血に塗られた歴史を見ると、EUという共同体の脆弱性を不安に思うばかりである。 地図の掲載がなかったため、星四つ。
詳しい事までは網羅されていないようですが、中世以降の歴史を一通り眺めることのできる本でした。戦争の場面などは、勢いのある文体で描かれており、飽きさせない構成で非常に良かったです。また、本書のテーマでもある、「歴史の見方」も明確に述べてあり、今後の歴史の学習に活きてくるのではないかと思います。世界史を...続きを読む学び直そうという方にぜひお勧めしたい一冊です。
予備校講師が贈る、「ヨーロッパ近現代史入門」&「歴史の見方入門」。 本書の性格は二つ。 まずは、現在の世界がなぜこのようなのか、を理解するために、ルネサンス以降のヨーロッパ史を分かりやすく解説している。 歴史の流れを説明するのに、数多くの方法がある中で、入門書ということでシンプルに因果関係を整理す...続きを読むることで、何故このような流れで展開していったかを大変理解しやすく解説している。 もう一つの性格は、今後も歴史を勉強していくにあたって有用と思われる「歴史の見方」を読者に身につけてもらおうという試みである。 「歴史の見方」と書いたが、その中身は「歴史の法則・パターン」といったものになっている。もちろん、人間社会の出来事に完全に普遍的な法則というものは存在しえないのだが、やはり「こうなったら、こうなる」というある程度の傾向はある。 それを実際の歴史に即して学んでいくことで、今後ほかの歴史を学ぶときや、現代の政治社会を見る際に、その背景を理解する力を養い、次の展開を予測する基礎とできるものである。 二つの試みに一貫している姿勢は、とにかく噛み砕いた平易な言葉で因果関係を説明していくことで、ここまで築き上げられてきた歴史も我々と同じような「人」が積み重ねてきた、身近なものだということを感じ取ってもらおうという著者の想いであるように思う。 歴史的事実を学ぶ本としては物足りないものの、それを補って余りある、良い入門書になっていると思う。
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